至仏山山頂と尾瀬ヶ原と燧ケ岳
 
至仏山鳩待峠→オヤマ沢田代→小至仏山→至仏山→往きの逆
年月日2006年7月30日
地域

尾瀬

2228m
天気曇りのち晴れ
ひとことホソバノヒナウスユキソウとオゼソウに出会った
温泉花咲の湯(レストランの舞茸ご飯が美味)
 

 

  ▲登山口→トカゲ岩▼
  


登山口(山道)

トカゲ岩からの至仏山山頂と小至仏(尾瀬ヶ原)


 

梅雨がなかなか明けない7月の山歩きは延期に延期で、とうとう最後の週末にまで延びてしまった。天気も悪くなさそうだ。月曜日に休みを取ったので、日曜日に至仏山に登り、月曜日はのんびり尾瀬ヶ原を散歩をすることに。

鳩待山荘の向かいにある登山口(写真左上)を7時少し前に出発。
登山カードに記入して係員に渡すと、今日は天気がいいのでゆっくりしてきてください、と見送られる。

至仏山の山頂一帯の岩礫地は蛇紋岩地帯で、蛇紋岩地特有の植物が多数生育している。ということで、この山固有のお花を見ること、それと山頂から尾瀬ヶ原を一望することが今回の目的。

花が終わり実をつけ始めたマイヅルソウやエンレイソウ、ユキザサなどの野草を見ながら、樹林帯の中のゆるやかな道を歩き少しずつ高度を上げていく(写真左上マウスオーバー)。1,806m峰を左へ巻きながら展望を楽しむ。この辺は整備された木道の階段になっていて歩きやすい。尾根上に戻るとトカゲ岩に着く(8:00)。

今度は右側の展望が開け、そこからは目的地の至仏山山頂と小至仏山が見える(写真左下)。尾瀬ヶ原も一望できる(写真左下マウスオーバー)が、燧ケ岳はガスの中。足元では、初めて見るダイモンジソウに感激(会えるのを楽しみにしていた花の一つ)。他にアヤメやコギバボウシもいる。この辺で見るマイヅルソウは実ではなく、まだ花の状態。(お花はお花畑のボタンをクリックしてください)

 

▲トカゲ岩→オヤマ沢田代→小至仏山▼  
  
再び樹林帯に入りオヤマ沢を見下ろすとまだ残雪があった。少し登ると小さな湿原に飛び出す。オヤマ沢田代だ(8:30)(写真右上)。 最盛期にはこの小さな湿原の上をふわふわしたワタスゲが風に揺られて楽しそうに踊っていたのだろうが、そろそろ終わりを迎えたその姿はどことなく哀愁を感じさせる(写真右上マウスオーバー)。よく見るとイワイチョウやリンドウも控えめに咲いていた。先に見える小至仏山を目指して進む。

樹林を抜けると高山帯となる。この辺からお花のオンパレード(写真右下)。とりわけ目立つのが、ハクサンイチゲやチングルマよりも一回り大きくて、鮮やかな黄色のシナノキンバイ。チングルマはすでに実になっているものも多い。赤色系統のハクサンチドリやユキワリソウ、イワカガミなども負けていない。あの黄緑色の花はもしかしてオゼソウ?目立たないのでうっかり見過ごしてしまいそうな花。でも至仏山と谷川岳などの蛇紋岩地帯にしか生えていないとっても珍しい植物(写真すぐ下)。

突然岩場が現れる(写真右下マウスオーバー)。るんるん歩きもそろそろ終わりで、ここからは滑りやすい蛇紋岩が多くなる。小至仏山近くは、本当だったら展望がいいはずなのに、ガスがかかってしまって展望がない。足元にはようやく、今回最も見たかったお花、ホソバヒナウスユキソウが現れる。これもオゼソウと同様、蛇紋岩特産の植物(写真すぐ下)。

小至仏山に到着(9:15)。人が多いし、ガスのせいで展望もないので、止まらず先に進む。
 
オヤマ沢田代(ワタスゲ)

この辺一帯お花畑(岩場)
   
   
オゼソウ(花畑)ホソバヒナウスユキソウ(タカネシオガマ)お花と蝶(コバノツメクサ)

 

 

▲小至仏山→至仏山山頂→鳩待峠▼
  

ガスの中山頂へ(岩場)

至仏山頂 (展望)

上越の山々(復路の小至仏山)
 尾瀬ヶ原からは、ゆるやかな山容に見える至仏山だが、実際小至仏山から至仏山山頂に伸びる新潟側の登山道はアップダウンの激しい岩場で歩きづらい。険しい岩場のピークを一つ越えたら次に見えるピークが至仏山頂かと思うとはずれた。次のピークもはずれだった。

ガスがとぎれて岩場が見えるたびに、先に見える登山道に長い人の列が見える(写真左上)。山頂のひとつ手前の岩場のピークあたりから渋滞になってきた(写真左上マウスオーバー)。
山頂が超満員のためタバコを吸えず、そこまで戻ってきて休憩をしている人もいた。

登山道の人の群れはいただけないが、足元のお花の群れはうれしい。ホソバヒナウスユキソウ、ヨツバシオガマ、タカネシオガマ、タカネナデシコ、コバノツメクサなどなど...。

やっと至仏山頂に到着(10:00)(写真左中央)。やはり満員状態。人のいない新潟県側の崖っぷちに場所を確保してお昼を食べる。尾瀬ヶ原方向はガスの中。ときおりうっすらと尾瀬ヶ原が見えては隠れる(写真左中央マウスオーバー)。燧ケ岳は全く見えない。山頂での食後に入れたコーヒーはおいしかった。

しばらく待ったが展望がよくなる気配がないので、もと来た道を下山開始(10:50)。 途中の岩場ピークをひとつふたつ越えているうちにガスがひいてきた。燧ケ岳が見える!山頂にもう少し長くいればよかった...。

その後、下山時の小至仏山(11:50)ではさらに展望がよくなり(写真左下マウスオーバー)、尾瀬ヶ原と燧ケ岳はもちろんのこと、逆方向には上越の山々(写真左下)なども見えた。

下山時は最後までお天気がよく展望もよかった。至仏山に向かって歩いている人たちの数も減り、少し前の渋滞時ではなく、今の時間に至仏山に向かっていればよかったと思ったがしょうがない。下山中に往きの分の展望も満喫しながら下りていった。鳩待峠に戻ると(13:30)楽しみにしていた花豆ジェラートを食べて達成感と満足感にひたった。

   
 
小至仏山からの展望(尾瀬ヶ原と燧ケ岳、アヤメ平、鳩待峠)