草原にナナカマドの赤とカラマツの黄色
 

芳ヶ平

草津白根レストハウス→芳ヶ平ヒュッテ→芳ヶ平湿原→芳ヶ平ヒュッテ→草津白根レストハウス
年月日 2011年10月9日
地域 上信越

約2,000m

天気 快晴
ひとこと 緑色の笹原に赤と黄の紅葉のコントラスト
温泉

白井温泉「こもちの湯」

 

 

 
今回は芳ヶ平へ(今も活動中の活火山から水蒸気が)

1999年に見に行った時の湯釜

 
歩いたコース  ▲草津白根レストハウスから芳ヶ平へ〜▼
  


白根山とススキ(大きな石が多い道)

青空に映える白い山と紅葉(立ち枯れの木)

 

樹木の少ない笹原の緑の中にナナカマドの鮮やかな赤がポツンポツンと点在する紅葉の風景。紅葉名所のガイドブックの中でも、この独特の紅葉が気になっていた。

出発地点は、草津白根レストハウス。ここから20分ほど上ったところにあるエメラルドグリーンの湯釜は12年前に行ったことがあるので今回は省略して、目的地である芳ヶ平への道を歩き始める(8:00)。

活火山のため植物が全く育たず山肌が真っ白な白根山が、早朝の真っ青な空に浮き出て見えてとても幻想的な世界を創り出している(写真下パノラマ)。周囲にはナナカマドやカラマツが点在しているが、早朝でまだお日様が低いため陰になっている(写真左上)。

大きな石が転がる歩きにくい道をしばらくまっすぐ歩くと、突き当たりを北方向に曲がる。荒涼とした景色が続く。足元にはロープが張られ、「硫化酸素ガス発生地点、立ち入り禁止」とある。遠くには水蒸気が上がっているし、硫黄のにおいがする。周囲には火山噴気のため立ち枯れした木々が目立つ。

少しずつ草木が増えてきた。紅葉した真っ赤なナナカマドにお日様が当たり、真っ青な空と白い白根山をバックにすばらしいコントラストを成している(写真左下)。

   
荒涼とした白根山と芳ヶ平への道
終わったリンドウ(ヤマハハコ) 逆光に輝くススキ(池と紅葉) 紅葉が目立ってきた

 

▲〜芳ヶ平へ▼  
  

ゆるやかに下っていくにつれて、鮮やかな赤のナナカマドの木が増えてきて、笹原の緑の中に真っ赤なナナカマドが点在する光景に変わってきた。もう少し遠くに目を向けると、その光景の延長線に目的地である赤い屋根の芳ヶ平ヒュッテが見える(写真右下)。

しばらくすると、黄金色に輝くカラマツも加わった。振り返ると、先ほど通ってきた真っ白い白根山が遠くに見え、手前にはなだらかな山肌に緑、赤、黄色のすばらしいコントラスト、そして背景にはそれらをベストに演出してくれる真っ青な空。申し分のない光景にしばらく見とれていた(写真下パノラマ)。

少し歩くと少し開けたところにやって来た。周囲が一面赤い絨毯。でも今度はナナカマドではなく、クロマメノキ。ナナカマドよりずっと低木で、名前のとおり、黒い豆のような実をつけ、その実は「ブルーベリー」の仲間というぐらいでとても美味しいらしい。近くの指標には、葉っぱは「天然記念物、ミヤマモンキチョウの食卓〜」と書かれていた。

秋にはその小さな葉っぱが真っ赤になる。ナナカマドより少し渋い赤に紅葉したクロマメノキがこれまでの風景に加わわり、鮮やかなコントラストの景色に深みが出た(写真下)。

道は自然に左にうねり、相変わらずどこをフレームに入れても美しい光景に感動しながらゆるやかな下りを歩いていく。遠くに茶色に葉紅葉した湿原のようなものと黄金色のカラマツ林が見える(写真下)。どうもあそこが芳ヶ平湿原の一部のようだ。でも気になるのが天気。目的地方向からガスが押し寄せてきている。。。

 


クロマメノキやナナカマドの赤


芳ヶ平ヒュッテが見える(鮮やかなナナカマド)

   
    ●はクリックすると拡大写真にが見られます
●青空と白根山とナナカマドとカラマツ ●遠くに湿原とカラマツ林が見える ●遠くの山の紅葉
●クロマメノキの赤 ●向こうの山も真っ赤 遠くに芳ヶ平ヒュッテ(ガスが...)
緑の笹原にナナカマドの赤が点在する

 

 

▲芳ヶ平ヒュッテ〜芳ヶ平湿原〜草津白根レストハウス▼
  


芳ヶ平湿原を歩く


カラマツの黄葉(芳ヶ平野営場)

 

とうとうガスの中に入ってしまった。紅葉の大切な演出役である青空がなくなった。お日様が隠れてしまうと、せっかくの紅葉も色あせて見える。でもたまにガスの隙間からお日様が少しだけ顔を出して、景色の一部にスポットライトを当ててくれる。

カラマツ林が目立つようになってくると、小さな川の向こうに芳ヶ平ヒュッテ(9:40)。ちょっとコーヒーなどいただきたいところだが、ヒュッテはまだ準備中。めずらしい種類の2匹の大きな犬が迎えてくれた(写真下)。

このまま芳ヶ平湿原へ(写真左上)。湿原は葉紅葉が美しく、たまに日が射すと池の水面にも美しい紅葉が増える。でも遠くのカラマツ林はガスで覆われたまま。ぐるりと一周したら、今度は芳ヶ平野営場へ(写真左下マウスオーバー)。この広いキャンプ場でお昼休憩。すでに数人のハイカーがお昼を食べていた。

ヒュッテに戻ったころに、またお日様が近くのカラマツ林にスポットライトを当ててくれた。カメラのファインダーが黄金色に染まった。満足して元来た道を戻っていった。戻りも往きと同じぐらい時間をかけてレストハウスに到着(12:20)。

今回は芳ヶ平までの往復コースのみにしたのは、中之条フラワーガーデン(写真下)に10月末まで見られるというヒマワリを見に行くため。車で1時間ぐらい走ってやっと見つけたのだが、入口に「相次ぐ台風と7、8月の長雨でヒマワリを続けて咲かせることができなかった。今度咲くのは10月15日〜23日ごろ」という看板が。自然を相手に大変そうだ。今度また訪れることにして、そのまま帰途に着いた。

    ●はクリックすると拡大写真にが見られます
湿原に日が射した(木道) 芳ヶ平湿原
ヒュッテの犬たち(芳ヶ平ヒュッテ) ●谷間の紅葉はいっそう鮮やか ●黄金の世界
何の種? ガンコウラン/クロマメノキ(シラタマノキ)

小さなコーンのよう(シャクナゲの葉が)

このように伸びて今度は... エゾリンドウ(オヤマリンドウ) 中之条のフラワーガーデン