2009年
日ごろ山でいつも楽しませてもらっている大好きなすみれたち。たまたま神代植物公園でいろいろな種類のスミレの種をいただいたので育ててみることにしました。簡単な説明書はもらったものの全くの素人。どうなることやら。。。(後でスミレ専門家にアドバイスをいただいたのでその部分は赤字で示しています。
種は山野草用土(種を蒔くときの土は本当は赤玉)に蒔きました。
4月5日
 大きな鉢には4等分してヒゴスミレ、ヒメ桃色、フレクルス、エイザンを蒔きました。中央の写真の左側の鉢です。(鉢は種類別に分けるべきでした。)上から水をやると種が動いたりするので、、鉢の下に置いた皿(又はスーパーのプラスティックの容器でOK)に水を入れて下から水が吸収されるようにしたほうがいいそうです。もう1つの鉢にはミックスを蒔きました。中央の写真の右側の鉢です。ミックスとは、何種類かの種がまざっていて、どんな種類のスミレが咲くのかお楽しみといったところです。
 エイザンとフレクルスは今回芽が出てこなかったので、ここからは、ヒゴスミレ、ヒメ桃色、ミックスの3つに分けて観察していきます。ヒメ桃色はどんなスミレなのか、ミックスの種からはどんなスミレが咲くのか、楽しみです。
 ヒゴスミレヒメスミレ桃色(ヒメ桃色)ミックス
4月22日
 

日影で水を毎日やっていたら、種を蒔いてから17日目に一斉に発芽しました。

 うれしいです!マウスオーバーで発芽の拡大写真です。ヒメ桃色も二葉が1つと、芽が出ているものがいくつかあります。ミックスの鉢にも。まだ何の種類か全くわかりませんが、こんなに二葉が!
4月23日
 あっ、ここにも、あそこにも。。。一日でなんと二葉がこんなに増えました。少し大きくなりました。
4月29日
 二葉の数が増えてきました。
5月9日
 本葉が出てきました。ヒゴスミレは本葉の形がやはり違います。本葉はまだのようです。ミックスも本葉が出てきました。ヒゴスミレはいないようです。
5月11日
 本葉が出てきたので定植しました。本当は本葉が2枚になってから(でも1枚でもいいそうです)定植するみたいです。でももうこの時点でヒゴスミレの葉とわかります。ちょっと遅れて本葉が出てきました。これも本葉1枚で植え替えました。
 (本当は間隔を開けずに中央にまとめて植えたほうがいいそうです。花が咲いたときにまとまっていた方が見栄えがいいから)。
5月16日
 二葉の間から出た手のひらみたいな本葉がかわいいです!これも本葉が1枚出てきた時点で定植しました。もう1つの鉢にも。
5月30日
 定植後、それぞれ順調に育っているようです。
6月19日
 本葉がどんどん出てきました。  
6月27日
 どんどん大きくなってきました。
7月19日
 それぞれ葉っぱに個性がはっきり出てきました。ミックスには、葉っぱの形から少なくとも2種類以上のスミレがいると思われます。葉の色が薄くなったのでハイパネックスをやると色が濃くなったようです(初夏と秋には月に2回ぐらいやるとよいそうです)
8月13日
 あれっ?いきなりこんなものが。。。これって閉塞花がはじけて種が飛んだ後の姿?8月25日ヒメ桃色にはまだ閉塞花が見られません。ミックスにも閉塞花のはじけた後があります。
9月9日

※メモ:ちなみにヒゴスミレとは、「葉がコスモスのように細かく切れ込み白い花を咲かせる。通常上弁の裏側に紅紫の筋が入り、表側にも目立つものや地色も紅紫になるものも見られる。夏は大きな葉を付ける。強い芳香がある。」(『すみれを楽しむ』より)

 あっ、いたいたこれが閉塞花!がくも蕾も赤っぽい色です。 ミックスにも閉塞花を見つけました!こちらはがくも蕾も緑色してます。
9月19日
 うつむいていたヒゴスミレの閉鎖花の蕾が上を向きました(右側の写真)。 
10月3日
 閉塞花が開いて種を飛ばす前に取って袋にいれておくと、このように袋の中ではじけていました。中には種がぎっしり詰まっています(このまま種を蒔くか、ビニール袋に入れて冷蔵庫に入れておき後から蒔くことができます)やっとヒメ桃色にも閉鎖花ができました。ヒメ桃色の閉鎖花はがくが茶色で蕾は緑色をしています。これは閉鎖花がはじけて種が飛んだ後の姿です。これには下の写真のように種がぎっしり詰まっていたはずです。
10月20日
 な、なんと閉鎖花だけでなく、10月なのに開放花が咲きました!後で知ったのですが、これはめずらしいことではないそうです。はじけた閉鎖花、向こうがこれからの閉鎖花。タイミングよく閉鎖花がちょうど開いたところを写真に収めることができました。これから種を飛ばします。
10月26日
 花が2輪も咲いています。閉鎖花の頭が持ち上がりました。ミックスにも開放花が。普通のスミレの花のようです。
10月29日貴重なヒメ桃色の閉鎖花、はじけたところを写真に収めたかったのですが、いつの間にか下の写真のようにはじけて種はすでに飛んでました。
 閉鎖花がはじけて種が飛び出そうとしているところ。 開きかけの閉鎖花を見つけました。
10月30日ヒゴスミレはこれで閉鎖花と開放花の季節が終わったようです。。。
  いつの間にか閉鎖花がはじけていました。こちらは閉鎖花に開放花にとってもにぎやかです。
11月4日
 葉っぱで鉢が隠れるぐらいこんもり繁っています。ヒメ桃色には開放花は咲きませんでした。閉鎖花も少しだけ。ミックスは閉鎖花が次から次へとはじけていきます。
11月28日
 葉が枯れ始めました。 花のアップです。美しい!
12月13日
 どれも葉が黄色くなって枯れ始めました。いいのでしょうか。ちょっと心配。。。
12月29日
 冬になると地上では寒さを防ぐために一旦枯れるみたいです。
1月30日
 ほとんど枯れてしまいました。。。(枯れた葉はすぐ取り除くべきでした)
2月13日

※メモ:タチツボスミレのように株元から地上茎を出して、その先の節から花や葉を展開するものを有茎種といいますが、ヒメ桃色やこのすみれは,、株元から花や葉を展開して地上茎を出さないので無茎種だとわかります。

 枯れた株元をよ〜く見ると中ら新しい葉っぱが出てきています。ヒメ桃色も枯れた株元に何かが出てこようとしています。 
3月5日
 あっという間にヒゴスミレ独特の葉っぱが伸びてきて、おまけにもう花の蕾までついています。ヒメ桃色はまだまだ花までいきませんが、確実に株元から新しい緑の葉っぱが育っているようです。ミックスも株元から新しい葉っぱ(だけでなく花の蕾のようなものも)がでてきました。
 ちょっと遅くなったけど、見苦しい枯れた葉っぱや閉塞花を取り除いてやりました。

3月10日

 とうとう花が開きましたが、まだ寒いのか中途半端な開き方です。枯れた葉っぱを取り除いたらあちこちに新しい葉っぱがこんにちは。枯れた茎が残ってると菌が発生する場合もあるので、新しく出てきた葉を持った状態で、枯れた茎をもとから引き抜くべでした。
3月14日
 あったかなお日様に向かってこんなに花を咲かせました。ヒゴスミレはとっても順調です!葉っぱは少しだけ大きくなりましたが、枯れる前の葉っぱに比べて葉っぱが小さく形も違うようです。なぜ?ミックスも葉っぱがこれからどんどん成長するのかと思っていたら、すでに花の蕾がついているではないですか。こちらも枯れる前の葉っぱと違うようです。なぜでしょう?
 葉っぱは夏の葉っぱの方がずっと大きく、春の葉っぱは小さくて普通だそうです。よかった。
3月19日
 花がこんなにたくさん咲きました!ヒメ桃色はゆっくりゆっくり成長しています。あっという間に花がこんなに咲きました。葉っぱはとても小さいのに花はかなり大きめ。このスミレはいわゆるスミレでしょうか。。。
3月21日
 ご主人様のおうちに入れてもらい、記念撮影をしました。元の鉢に残しておいたヒメ桃色が先に花を咲かせたようです。ヒメ桃色専用鉢の方にも蕾がついています(マウスオーバーで見られます)。ご主人様のおうちに入れてもらい、記念撮影をしました。
お花のズームアップ
 ふくよかな丸弁で、基本的には白い花ですが、紅紫の筋が入っているので、薄いピンク色に見えます。隣のスミレやヒゴスミレの花の1/4ぐらいの大きさの丸みをおびた、名前どおり桃色のとてもかわいい花です!どこにでもよく見られる青紫のスミレですが、名前はコスミレと判明
3月22日
   ミックスの鉢に他の種類のスミレの蕾が...。白っぽい花が咲くのかな...。
 
 左はコスミレ真ん中はヒメスミレ(桃色)右がヒゴスミレ
3月27日
  専用の鉢にもたくさん蕾が!うれしいです。花がくるくると閉じているのがおもしろい。
3月31日
 最初は白くて、そのうちピンク色を帯びてくるようです。とうとう専用の鉢にも花が咲きました!小さな桃色のかわいい花です。もう一方の種類はアツバスミレだそうです。蕾は白っぽいけれど紫色も混じっています。
4月2日
 ヒゴスミレの花はそろそろおしまいのようです。どんどん桃色の蕾が膨らんできています。コスミレの花びらがきれいにくるくると花を閉じています。
4月3日※メモ:ヒゴスミレ、コスミレ、ヒメスミレ(桃色)の順番に花が開き、これで終わりかなと思っていたら、ミックスの中に別の種類のすみれがいて、それが今頃花開きました。この二色アツバスミレは、大きな花で上の2枚が白色、下3枚が白地に紫色がにじむ美しい花でサプライズでした!でもこのスミレ、めずらしいわけではなく都市部でよく見かけるそうです。
  最近寒い日々が続くため、なかなか花が開きません。アツバスミレは、コスミレの葉っぱと違い、葉に光沢があり、小さめの葉っぱに似合わず茎が長く、花も大きいので支えきれず倒れぎみです。
4月11日
 ほとんど終わりました。スミレの花は通常1週間ぐらいで終わりということなので、このヒゴスミレは長生きでした。少しずつ花が開いてきました。風が吹くと小さな花たちがひらひらする姿もかわいい。上2枚の花びらが白色なので正確には「二色アツバスミレ」だそうです。
 花が終わったら茎の途中から切るのではなく、元から花を抜いてやるといいそうです。
  なんと、ヒメスミレ桃色の株元からまた新しい葉っぱと蕾が出てきました。どうなっているのでしょう。二色アツバスミレのアップです。
4月14日
 ヒメスミレ桃色のアップです。ヒメスミレ桃色は蕾も出てきてまだまだ元気です。コスミレが枯れていくなか、アツバスミレの他にまた別のすみれが登場!
4月19日ヒゴスミレは終わってしまいましたが、このまま植え替えないで後2年ぐらいは花が見られるそうです。
  この二色アツバスミレは茎も長すぎずしっかりしています。どうやら、濃い紫と細長い葉っぱからいわゆるスミレのようです。花も小さめです。
4月21日※メモ:アツバスミレの次にはスミレが咲きました。これがラストみたいです。結局、スミレ混合の種の中には、コスミレ、アツバスミレ、スミレの3種類が含まれていたようです。ということは、全部で5種類!み〜んな「すみれ」ですが、それぞれこんなに形や大きさ、色が違うんですね。
どんな花が咲くのか...このわくわく感がたまらなくて、今年も植物公園で「すみれ」の種をもらってきました。
 お花は終わったので、 スミレのズームアップです。
5月3日
 枯れた花を取り除くと中に閉鎖花が!ヒメスミレ桃色も枯れた花を取り除き、すっきりしました。なんと、また花が咲こうとしています。一つは紫、もう一方の蕾はピンク色です。
5月5日 
  株元からまだ蕾が。。。開いた花はこのとおり、上の花びら2枚に大きく切れ目が入っています!このスミレは一体何なのでしょう?
6月5日
 ヒゴスミレ、ヒメスミレ桃色、コスミレとスミレのどれも閉鎖花でさかんに子孫を残そうと頑張っています。
 コスミレの閉鎖花が開く様子
 
閉鎖花が開き始めてから9分後25分後55分後