2008年3月8日


2月中旬にやって来たときは、このセツブンソウ自生地は一面雪に覆われていた。開花を待ちに待って今回またやって来た。やっと会えたこの花は思っていたより小さかった(直径1.5〜2cmぐらい)。が、その美しさは思っていた以上だった。

白い花びらに見えるのは実はがくで、紫色のおしべとめしべを囲んでいる黄色い蜜線が花弁だが、この黄色いプチプチのアクセサリがこの花のアクセントになっている。よく見ると、この蜜腺は上の方で二股に分かれて2つずつペアになっている。 通常、花弁(がく片)は5〜7枚だが、10枚ぐらいの八重も多くある。花のすぐ下には線形状の葉があり、すらりと伸びた茎の先端についた花と葉が風に揺れている様子はバレリーナが踊っているようにも見えて美しい。
 

早春から春のごく短い生育期間をもつ林床性の多年草を総称して「スプリング・エフェメラル」と呼ぶのだそうだ。一年の大半を地中で眠り、落葉樹林がまだ眠っている早春に落ち葉の下から春の妖精たちが目を覚ましたかと思うとあっという間に枯れていくはかない花たち(エフェメラル)。

「スプリング・エフェメラル」の成長は一般に遅く、カタクリの花もそうだが、種子が発芽して花が咲くまでには数年かかる。長年こつこつと計画的に準備してきた美しい花だからこそ、自信と品格をもって、自分の美しさを短期間に最大限に演出するすべを持ち備えているようだ。はかないものは美しい。

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斜め横から見たところ八重咲き(がくが10枚ぐらいあります)がくが5枚の通常の花



花弁(がく)の形もさまざまです

落葉よりも小さい花です



   

準備OK!あとは仲良く開くだけです

みんなきれいに開きましょうね誰が一番先に開くかな?



葉っぱがスカートのようにも見えます

花の目線で



  
「あなたは花びらが多くていいわね」「・・・」

がくの形が細くて数も多いこんな花も

仲良くきれいに咲いてます



ピーク時には雪が降ったように白くなるという

明るい落葉樹林の林床に咲く



   
長い年月を経てやっと地上に出てきましたかごめかごめ〜かごのなかのとりは...後ろ姿もお美しい!



よく見るといっぱい咲いています

寿命が短いので精一杯お日様を浴びてます



   
バレリーナたち!?

完璧な立ち姿

小さな小さな花です



寝ているわけではありませんカメラマンも必死です



   

葉っぱも美しい!

親子でしょうか...雪が解けました(2月は一面雪)



スプリング・エフェメラルが好むブナ(?)の木これは青空に映えるマンサク


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