2010年4月24日



歩いたコース

本当は桜満開のときに行きたかった。。。

ガイドブックには、桜の見頃は4月上旬(下千本)から下旬(奥千本)とあるので、通常なら奥千本あたりではまだ桜が楽しめたかもしれないが、今年はいつもより散るのが早かったそうだ。一部桜が咲いているところもあったが、山一面見渡す限り桜色の景色には少し遅かったようだ。
でも吉野山は桜だけではなく深い歴史のある山で、世界遺産の目白押し。

桜色の吉野山ではなく新緑まぶしい吉野山とその歴史を満喫してきた。

 

●吉野山- 世界遺産  
←下千本にある吉野山観光駐車場に駐車して歩き始める。
桜の見頃にはこの広々した駐車場もいっぱいに埋まっていたにちがいない。
時折バスで団体さんがやってくるが、それ以外の個人旅行の人たちはそれほど多くない。

→車道から眺める山肌にはほんの少し桜色が残っているが、ほとんど葉桜。
吉野山観光駐車場 この辺一帯、ピンク色だったにちがいない

ふわふわの山桜が少し残っているシャクナゲ



金峯山寺(きんぷせんじ) - 世界遺産 
黒門は、金峯山寺の総門。昔は公家大名といえどもこの門からは、槍を伏せ馬を下りて通行したという格式を誇っていた。

銅鳥居は、高さ7.5m、柱の周り3.3mの大鳥居で発心門と呼ばれている。奈良東大寺の大仏様の残りの銅で造られたという伝説があり、「日本三鳥居」の一つ。

 黒門銅鳥居
金峯山寺仁王門金峯山寺蔵王門(国宝)金峯山寺蔵王門

金峯山寺蔵王堂
は、役行者が開いた修験道の根本道場で、吉野山のシンボル。木造建築では奈良の東大寺大仏殿に次ぐ大きさといわれており、現在の建物は室町時代の建築(国宝)。
このお寺、仁王門と蔵王堂が背中あわせというのも面白い。南北両方からの行者を迎えている。

↑「堂内の柱は全部で68本あり、一本として同じものはなく、すべて自然木を素材のまま使用している。柱の材質もさまざまで、杉、桧、欅などの他に梨やツツジの柱もあり一定していない。」

←この日本最大秘仏(約7m)である蔵王権現が今年の秋、百日特別御開帳となるそうだ。
 巨大な秘仏本尊蔵王権現のポスター 



●吉水神社- 世界遺産  

門の右手には→「一目千本」からの眺め→→2、3週間前だとこんな感じ(絵葉書)
花見の名所。もとは神社ではなく、金峯山寺の僧房だった。源義経、後醍醐天皇、豊臣秀吉とのつながりが深く、それぞれのゆかりの部屋があり、おびただしい数の宝物を収蔵。
源義経と静御前、弁慶が頼朝に追われ、この地に逃れ、また奥州に旅立っていった。南北朝の時代には、後醍醐天皇が行宮に定め、滞在した。南朝四代60年に及ぶ吉野朝皇居(南朝歴史の中心地)。豊臣秀吉が盛大な花見をしたのもまさにここ。
吉水神社 庭からは先ほどの金峯山寺も見える
後醍醐天皇王座の間義経潜伏の間豊太閤吉野之花見図(複製)

 

●中千本〜上千本〜奥千本、金峯神社- 世界遺産 

←吉水神社を後にして道路沿いのお店に立ち寄りながら中千本バス停までやってきた。ここには団体さんなど人がたくさん集まっている。

→引き続き上千本バス停まで美しい新緑を見ながら歩く。中千本バス停から上千本バス停までは道が自然コースと観光コースの二手に分かれている。どうやら知らずに自然コースの方を歩いていたみたいだ。
中千本バス停 さらに上千本バス停まで歩く
美しい新緑上千本口から奥千本行きバスに乗るバスでドライブウェイを奥千本バス停まで
→奥千本バス停を下りると木の鳥居をくぐる金峯神社前の桜はまだ残っている金峯神社

↑金峯神社の「祭神は地主神の金山毘子古神(かなやまひこのかみ)で、この神はあのイザナミが火の神を生んだとき、美穂登を焼かれて、嘔吐したとき生まれた。」つまりゲロが神になった、その神様が祀られている。金鉱の守り神だとも言われている。
金峯神社境内の源義経隠れ塔 タチツボスミレとキノコとユキノシタの葉など

 

●大峯奥駈道〜高城山の桜  

金峯神社から奥に行く道は、昨年歩いた熊野本宮につながっている(マップ参照)。この道は大峯奥駈道といわれ、日本独自の山岳宗教「修験道」の開祖、役行者が、白鳳時代(7世紀)に開いたと伝えられ、吉野と熊野という修験道の二台霊場を結ぶこの道は修験者(山伏)にとって最も厳しい修業の道場とされる。


金峯神社から奥に歩いて15分ぐらいのところにある西行庵や旧女人結界石のあるところまで行ってみたかったのだが、下千本の駐車場まで歩いて下りることを考えると、時間的に余裕がないのであきらめた。さらに南に行くと現在でも女人禁制を貫いている場所があるらしい。
 奥千本から大峯奥駈道を下る 


奥千本から下ってくると高城山展望台。一度は時間のことを考えてパスしたのだが、さらに下ったもう一方の入口から桜が見えたので上ってみたら、見頃の桜がいっぱい。山頂付近の大きな桜の木々はすでに葉桜だが、最近植えたと思われる小さな桜の木々はちょうど今が見頃。

 高城山の桜高城山の桜
高城山の桜山頂付近の桜は葉桜葉が赤い桜(葉が緑の桜)

 

●吉野水分神社(よしのみくりじんじゃ)- 世界遺産 


立派な社殿は、とてもスピリチュアル。
庭にはいろんな花が植えてあり、ほとんど終わりかけたシダレザクラも。。。

こんな山奥にどうしてこれほど見事な社殿があるのかというと、「豊臣秀頼がこの神社の霊験によって生を享けたと信じられ、秀頼が本殿を寄進したため」だそうだ。

吉野水分神社の鳥居 吉野水分神社本殿
吉野水分神社本殿庭には桜の花も(ヒトリシズカ)「お父さん」ではありません

 

●花矢倉展望台
花矢倉展望台からの展望

←花矢倉展望台で葛餅をいただきながら展望を楽しむ。これが2〜3週間前だったら、今新緑になっているところが全部ピンク色に染まっていたに違いないと思うとちょっと悔しい。

→さすが、奈良の東大寺大仏殿に次ぐ大きさといわれているだけあって、金峯山寺は遠くからも目立つ。
花矢倉展望台(茶屋) 金峯山寺が見える
鮮やかな青い色の鳥がいました八重桜吉野山上千本と桜

 

●桜本坊と吉野の町並み  

←桜本坊は「天武天皇ゆかりの寺。真冬のある晩、山中に満開の桜が咲いているのを夢で見た。翌朝すぐ目の前の山を見上げると、桜の木が一本あり、見事に咲き誇っていた。『桜は日本の花の王』であり、天武天皇jが王になる吉兆だったという」。訪れたときは八重桜が咲き誇っていた。

桜本坊 桜本坊の八重桜、カンザン

中千本バス停の三叉路に戻ってきたお土産屋さんが並ぶ町のワンコ


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