棒ノ嶺の山頂(新宿副都心)
 
棒ノ嶺温泉下→岩茸石→ゴンジリ峠→棒ノ嶺→岩茸石→白孔雀の滝→白谷沢登山口→有間ダム→温泉下
年月日2004年12月26日
地域奥多摩(埼玉県名栗村)
969m
天気晴れ(一時雪嵐)
ひとこと雪嵐、山頂からの展望、渓谷美
温泉さわらびの湯
 

 

  ▲温泉下→(滝ノ平尾根)→岩茸石▼
  


突然雪嵐(頭の片隅にチキン)


岩茸石

 

晴れてはいるが霞のかかった空に、西の方から雲がどんどん押し寄せてきている。この調子だと今日は展望は期待できそうにない…。 温泉「さわらびの湯」下から出発(10:00)。橋を渡って針葉樹林帯の中に入っていく。緩やかな上りが続く。尾根に出ると、進行方向の左側は針葉樹、右側は今では裸になった落葉樹とはっきり分かれているのがおもしろい。

30分ぐらい歩いただろうか、右手の谷から「ゴー、ゴー」と風の音が聞こえ始める。それと同時に顔に冷たいものが...。いやな予感。風の音はどんどん大きくなっていく。木々がアンプの役目をしているのか山の中の風の音はとても恐ろしく聞こえる。顔にあたった冷たいものの正体は雪だった。足元に生えている笹の木々が大きく横に揺れ、天に突き刺すように伸びた杉の木でさえ少ししなっている。雪は横なぐり状態(写真左上)。下界の天気からは全く予想のつかない悪天候。

引き返そうか...。頭の端っこにチキンマークが...。体はすでに逆方向を向いている。でも左方向からは時折日が差しているし、この嵐はそう長く続かないかも。とりあえず体を進行方向に向けなおして歩き続けることに。

林を抜けて3度目の林道を渡ったころには雪も強風も止み、先ほどの雪嵐がうそのように澄み切った青空が見えていた。強風が雲を一掃してくれたようだ。引き返さなくて良かった。っていうか今の嵐は一体何だったんだろう。やがて、岩茸石(写真左下)に到着(11:40)。

 

▲岩茸石→ゴンジリ峠→棒ノ嶺▼  
  

足元に霜柱と大きめのドングリ(写真下左)が目立つ丸太の階段を登っていくとゴンジリ峠に到着(12:00)。ここからは名栗湖を見下ろすことができる(写真右上)。

さらに棒ノ嶺を目指して歩く。途中から急な丸太階段を登りつめると山頂(写真一番上と下中央)に到着(12:20)。山頂からは奥武蔵の山々の展望がすばらしく、遠くは赤城山から男体山そして新宿副都心までうっすらと見える(写真下パノラマ)。

先ほどの嵐の延長なのか時折冷たい風が吹き、ベンチに座ってお昼を食べていると、寒さが襲ってくる。お日様の赤外線を浴びながらゆっくり昼寝でも、と思っていたがとんでもない。あるもの全部着込んでも寒い。ホッカイロを貼り付けてもなかなか暖かくならない。寒さに我慢できなくなり、さっさとお昼をすませて下山(12:40)。

 
名栗湖(有間ダム)
   

霜柱と大きなドングリ

広々とした頂上

落ち葉に埋まる登山道
 
山頂からの展望

 

 

▲棒ノ嶺→岩茸石→白谷沢→有間ダム→温泉下▼
  

白孔雀の滝


渓谷美
 

下りは、岩茸石から白谷沢方面を歩く。靴が埋まってしまうぐらいどっさり積もった落ち葉の登山道をしばらく続く(写真上右)。

林道を横切ると(13:15)、水がちょろちょろ湧き出ているところから谷に下りていく。ここから水源の道となる。狭い谷間を流れる水が急降下地点を通るたびにさまざまな形の滝を形成している。「白孔雀の滝」(写真左上)は、確かによく見ると水の流れが孔雀の美しい羽模様を作り出しているように見える。

谷間の両側からせり出した岩の間の、足場の悪い谷間を慎重に降りながら、時々振り返るとついカメラを構えたくなるような小粒の絶景に何度も息を呑む(写真左下)。谷間下りはかなり長く感じた。

樹林帯の中に入りしばらく歩くと、やっと名栗湖に出た(14:10)。そこには白谷沢登山口の標識があり、こちら側から登るのが一般的らしい。こちらから登ると、今回振り返りながら眺めた白谷沢の絶景が進行方向に見えるし、谷間も下りより上りのほうが歩きやすいような気がする。それにこちらから登っていたら今日尾根歩きで遭遇した雪嵐にも襲われずにすんだのではないかと思う。

名栗湖に沿って林道を歩き、温泉「さわらびの湯」の上の道から降りてきて温泉下に戻っていった(14:35)。

この後、すぐ近くの温泉「さわらびの湯」に入ったことは言うまでもない。木のぬくもりが伝わる立派なログハウスで、しかもそれほど混んでいなかっためお風呂も休憩室も快適だった。