男体山とヤシオ(女峰山とヤシオ)
 
鳴虫山日光公民館→登山口→天王山神社→神ノ主山→鳴虫山山頂→合峰→独標→含満ヶ淵→神橋→日光公民館
年月日2006年5月3日
地域日光
1104m
天気晴れ
ひとこと男体山と女峰山の一望とアカヤシオの花
温泉やしおの湯
 

 

  ▲登山口から神ノ主山山頂へ▼
  


ヤマザクラ(山ツツジ)


トウゴクミツバツツジ

 

今年のゴールデンウィークハイキングは鳴虫山。この山に雲がかかると雨が降り出すことが多いので泣き虫山と呼ばれ、それが転訛して鳴虫山になったそうだ。以前からこのユニークな名前に惹かれ、いつか登ろうと思っていたが、やっと実現。この標高ならこの季節でも雪は残っていないし、日光の市街地から登れて便利。

天気予報どおり、昨日の雷雨から一転して朝から晴天。空気はカラッとしているが、陽射しはかなり強い。民家の間を指標に従って進み、登山口に着いたら階段を上り登山道に入る(8:35)。萌黄色の木々の合間に民家を見下ろしながら少しずつ登っていく。上を向くと、まだ咲いているヤマザクラと芽吹きしたばかりの新緑が青空に映えてきれい(写真左上)。山ツツジはまだつぼみのようだ(写真左上マウスオーバー)。5分ほど登ると、右手に小さな神社(天王山神社)がある。

引き続き左手の登山道を進むと、檜林の中に入る。ひんやりとして気持ちがいい。しばらく歩くとピンク色のツツジが見えてくる。もしかしてこれがヤシオツツジ?実はまだヤシオツツジを意識して見たことがなかったのだ。めずらしそうに写真を撮っていると、上から登山者が降りてきて、これはトウゴクミツバツツジ(写真左下)と教えてくれた。ヤシオツツジは山頂に咲いているとのこと。このトウゴクミツバツツジは確かにミツバツツジに似ているが、花は密集していないし、花と同時に葉も出ている。高尾山などで見るあのミツバツツジの豪華さはないが、これはこれで美しい。
ヤシオツツジをめざしてさらに登ると神ノ主山山頂に着く(9:15)。

 
神主ノ山山頂からの展望

 

▲神ノ主山山頂から鳴虫山山頂へ▼  
  

神ノ主山山頂からは、左から男体山、大真名子山、小真名子山、女峰山、赤薙山と、日光連山が見渡せる(写真すぐ上)。このすばらしい展望をしっかり楽しんだら、今度は鳴虫山の山頂を目指して尾根道を歩く。

あまり展望のないこの尾根道では、視線が下に向きがち。ちょうどそこにカタクリの花が一輪(写真右上)!よく見ると斜面のところどころに咲いている。先月ミカモ山のカタクリの里で見た紫色の絨毯とは比べ物にならない数だが、このほうが自然な感じがする。あの独特のカタクリの葉(写真右上マウスオーバー)はあちこちにあるのだが、花が咲くのに7年かかるといわれるように花を咲かせているのはほんの少し。

この辺は、木の根っこが地上に張り出していて歩きにくい(写真右中央)。よそ見をしていたらつまずいてしまいそうなので、慎重に登っていく。
南側には杉や檜、北側には雑木林が芽吹きのころで、その萌黄色の合間に、ツツジではないピンク色の花が目立ちはじめる(写真右下)。葉の出ていない高めの木に大きなピンク色の花があまり密集しないで咲いている。地面を見ると、普通のツツジと同様、花びらではなく花が固まりで落ちている。この花がアカヤシオか?

上り詰めたところがそろそろ鳴虫山の山頂かなと思ったらそうではなくがっかり。少し下ったらまた登る。何度かそのようなコブを登り下りする。そのうち右側の雑木林越しに男体山や女峰山が見えてきた。この辺にもピンク色の花が目立つ。

最後の急登でようやく鳴虫山山頂に到着(10:20)。山頂に咲いているのはヤシオツツジと聞いていた。ということは途中で見たピンク色の花もヤシオツツジだったことになる。この花をちゃんと見たのはこれが初めて。よく見るとツツジの仲間だとわかるが、花はツツジよりも開いている。残念ながら、シロヤシオはまだ開花していないらしく、アカヤシオのみ。

後で知ったことだが、「ヤシオツツジ」は栃木県花であり、アカヤシオ、シロヤシオ、ムラサキヤシオ の総称で、那須、塩原、日光などを中心に県内の山地に広く分布しているツツジ 科の落葉低木とのこと。

 
カタクリ拡大図(後ろ姿)


木の根が露出した上り


青空に映えるアカヤシオ(花が固まりで落ちる)
 
鳴虫山山頂からの展望

 

 

▲鳴虫山山頂から含満ヶ淵経由で下山▼
  


鳴虫山山頂(合峰への道)


含満ヶ淵(並び地蔵)

 

鳴虫山の山頂(写真左上)には日光方面に展望デッキがあり、そこからの日光連山の眺めがすばらしい(写真すぐ上)。さらにアカヤシオの花がこのすばらしい展望に色どりを添えている(一番上の写真)。
山頂はそれほど広くないが、お昼休憩で腰を下ろすスペースは十分ある。風の全くない頂上は、陽射しもほどよくとっても快適。人が次から次へとやって来るのでお昼寝モードには至らず、おにぎりを食べて少しゆっくりしたら下山開始(11:10)。

山頂からはいきなり急な下り。一気に降りたいところだが、斜面のところどころに咲いているカタクリに足が止まる。その後明るい平らな道をサクサクと歩いて合峰(がっぽう)(1084m)に着く。萌黄色のカラマツ越しに男体山たちを見ながらさらに歩いて独標(925m)に到着(12:10)。

急な斜面は赤土のうえ、昨日の雨でとっても滑りやすくなっている。ところどころに張られているロープを頼りに慎重に降りていく。杉や檜の林を抜けると平らな道になり一安心。

含満ヶ淵(写真左下)まで来ると、遊歩道の左手に大谷川の清流、右側には数えるたびに数が違うという、別名「化け地蔵」ともいわれる地蔵たちが並んでいる(写真左下マウスオーバー)。
慈雲寺の門を抜けると、ストーンパークの園地にはヤマザクラが満開(写真下中央)。ここで茶屋のそばだんご(写真下右)を食べてちょっと休憩(13:15)。このそばだんごのおいしいこと。味噌味のたれもとっても美味。

この後、お庭にお花あふれる民家を通って国道119号線に出て、登山口近くの駐車場に戻っていった(14:25)。

   
アカヤシオヤマザクラそばだんご