山頂のウメの木と展望(鐘撞堂山山頂から)
 
鐘撞堂山
(1時間50分)
少林寺→羅漢山→円良田湖→鐘撞堂山→往きの逆
年月日2008年3月8日
地域秩父
330m
天気晴れ
ひとこと冬枯れの木々が夕日に染まり美しい
温泉満願の湯
 

 

  ▲少林寺〜羅漢山〜円良田湖▼
  


少林寺(羅漢)

羅漢山山頂釈尊(石碑)

 

小鹿野町(おがのまち)のセツブンソウ自生地でセツブンソウ(『四季折々』の春の花の名所ページをご覧ください)を堪能した後、1時間かけて寄居(よりい)に着いたとき、すでに3時を回っていた。ついでに上るといったら鐘撞堂山には申し訳けないが、こんな時間に出発しても短時間コースを歩けば大丈夫なのが低山のいいところ。

少林寺の近くに駐車して歩き始める(15:15)。すぐに二股に分かれるが、右側の道を進み少林寺(写真左上)境内を通っていくことにする(15:25)。山道に入ると照葉樹林の中のジグザグ道になり、その片側には石仏(羅漢)がずらりと並んでいる(写真左上マウスオーバー)。そのうち石碑が石仏にとってかわる(写真左下マウスオーバー)。これは、結局羅漢山山頂まで続いていた(15:35)。

山頂には釈尊がまつられ(写真左下)、説明書きには「山麓から山頂までの510余体の羅漢石仏と千体荒神の石碑は、その数と保存において関東一と称されています。....千体荒神は、戦時中、戦場の守護神として、現在は選挙のとき、参拝すると当選間違いなしといわれ、信仰を集めています。五百羅漢は、孝子孝孫が亡くなった人を追慕し、一心に尊顔を仰ぎ見るとき、必ずその尊顔の中に亡くなった人の面影を見ることができるといわれています。羅漢とは、仏教の信者の施しを受ける価値のある人という意味であり、悟りを開いた仏弟子に対する尊称でもあります。」とある。なるほど。

   
照葉樹林円良田湖にゃんこ

 

▲鐘撞堂山へ▼  
  

羅漢山を下りていくと舗装道路に出た(15:40)。進行方向に冬枯れでふわふわした山が見えるがあれが鐘撞堂山だろうか...。

まっすぐ歩いてすぐ左側に円良田湖(つぶらたこ)(写真上)。近づいて見たところ小さな池ぐらいにしか見えないが、地図を見ると奥に広がった比較的大きな湖のようだ。湖畔にサクラが咲く頃、賑わうそうだ。

にゃんこが3匹いる民家(写真上)を通り過ぎて、照葉樹林が混じった林の中の平らな林道を歩いていく。

次第に照葉樹林が少なくなり(写真右上)、ほとんどが裸の木々となり、それが青空に透けてとても美しい。新緑の山や紅葉の山も美しいが、裸の枝だけで青空に描かれた自然のアートもまた味があり美しい。

しばらく歩くと舗装道路が山道となり右に回りこんで少し上っていくと、針葉樹林に囲まれた分岐点(写真右下マウスオーバー)にやってくる(16:10)。右に行けば大正池。鐘撞堂山へはまっすぐ進む。階段(写真右下)を上っていくと、展望が開けてきて鐘撞堂山の山頂に到着(16:15)。

 
林道(枯れ木)

鐘撞堂山への階段(分岐)
   
明るい枯れ木の林
   
冬枯れの木々夕日に染まるふわふわ山

 

 

▲鐘撞堂山山頂、下山▼
  


鐘撞堂山山頂

夕日に輝く枯れ木たち

 

山頂の斜面に小さなフクジュソウ園地がある(写真下)。斜面の一角だけだが、この花はパラボラ太陽熱暖房システムといわれるだけあって、太陽をよく反射しているためか、そこの斜面だけが特に明るくなっている。虫はこの花の上で体を温め元気になって、せっせと花粉を運んでいるのだそうだ。人間の世界でいえば、この花は温泉のようなものだろうか。

山頂は開けていて、あずまやと展望台がある(写真左上)。さすがに4時を過ぎているので他に人はいない。さっそく展望台に上がって、開けた南側から寄居の町や奥武蔵の山並みなどの展望を楽しむ。とはいっても遠くは霞んで見えない。裸のサクラやクヌギなどの木々で少し寂しい山頂にウメの木が一本、花を咲かせている(写真一番上)。

なぜこの山が鐘撞堂山という名前なのかというと、「戦国時代は鉢形城の見張り場で、事あるときには鐘をついて合図したことからこの名が付いたといわれています。...天正18年、豊臣秀吉の小田原城征伐のとき、前田利家、本田忠勝などの群勢などに攻撃され落城した折、ここの鐘も取り去られたといい伝えられています」とある。

誰もいない山頂でゆっくりした後、来た道を戻っていった(16:40〜17:30)。この時間になると枯れ木が夕日に輝いてとても美しく(写真左下)、ちょっと遅めに来てかえってよかったと思った。

   
 鐘撞堂山からの展望 
   
山頂斜面のフクジュソウ自然のパラボラつぼみ