遠くから「大小」(直下から「大小」)
 
大小山登山口→妙義山→大小山→見晴台→女坂→阿夫利神社→登山口
年月日2008年3月1日
地域栃木県足利市
282m(大小山)、314m(妙義山)
天気晴れ
ひとこと岩肌に「大小」、山頂からの360度の展望
温泉佐野やすらぎの湯
 

 

ハイキングコースマップ ▲登山口〜尾根〜洞窟▼
  


バス停のような登山口(登山道)

稜線に出た(「大小」が近づいてきた)

展望(岩場)

 

東北道佐野藤岡ICを降りて少し走ると遠くからでも「大小山」がわかった。山肌に大きな「大」と「小」の文字が貼り付けられているからだ。

わくわくした気持ちに逆らうように雨が落ち始めた。今朝はいつもより暖かいので空が霞んでいるだけと思っていたのに...。今日の天気予報は確か晴れだったはず。でも風があるので、しばらく様子を見ていたら止んだ。そしてうれしいことに雨が降る前よりも空が青くなった。

阿夫利(あふり)神社の近くの駐車場に駐車して、なぜかベンチが置かれていてバス停のような雰囲気の登山口(写真左上)から出発(12:30)。

いきなり雑木林の中に入り、急な上りを歩く。これが下りだったら滑りそうで危ないなと思いつつ、それでも周囲の木々を楽しみながら15分ほど歩くと、岩場を登って尾根に出た(写真左中央)(12:45)。

道は緩やかになり展望はよくなった。「大小」の文字も近づいてきた(写真左中央マウスオーバー)。さらにしばらく歩くと、開けた場所に出た。ここからは「みかも山」方向の関東平野の展望がすばらしい。

その後、女性数人の声が近づいてきた。自分たちは『山と渓谷』のコースとは逆を歩いているというような話だ。この人たちも『山と渓谷』を見てきたにちがいない。実は今回もまた『山と渓谷』に出ていた山を歩いている。

その人たちに道を譲って少し歩くと、露岩が現れる。縦に割れ目が入った柱状節理の岩のようだ(写真下)。このような岩はこれからもところどころに現れて、山歩きに変化をつけてくれることになる。このとってもスリリングな(?)(黄色と黒の)ロープ付きの岩場を登り切ると、右手には標高が上がった分前よりもすばらしい展望が広がっていた(写真左下)(13:00)。

   
   
登山道洞窟

 

▲洞窟〜妙義山山頂▼  
  

道は左手に延び、すぐに右側に洞窟のようなものが現れる(写真上)。後からネットで調べると「戦争の時にマンガン鋼を採掘した跡でこの付近の山の中腹に多くみられる」とあった。 すでに探検(?)している人がいた。この先、右に少し上ったところからまた展望を楽しめるが、先ほどではない。

赤見方面から来る尾根を左に歩いていくと小さな岩場を上り、しばらく林の中を歩く。そして最後の大きな岩場(写真右上)を上ったらいきなり視界が開けたので山頂かなと思ったら、山頂はこの向こう。すでにここから男体山が見えた(写真右下マウスオーバー)。

ごつごつとした歩きにくい岩場(写真下)を歩いて山頂に出た(13:25)。とはいってもここは妙義山の山頂(313.6m)(写真右下)。山肌に「大小」の文字が張り付いている大小山は隣の山。一般的にはこの2つの山をいっしょにして「大小山」と呼ぶようだ。山頂の露岩を覆うものは何もないし、周囲は関東平野なので視界を防ぐものは全くなく、360度の展望が楽しめる(写真下パノラマ)。(残念ながら富士山方向は霞んでいる)。なんだか自分がTOP OF THE WORLD にいるみたいで気持ちいい。

ゆっくり展望を楽しみたいところだが風が非常に強い。休憩している人たちはみんな風を避けて岩場の陰にいる。山頂に長く立っていると時々吹き飛ばされそうになるが、最近右肩上がりでどんどん増え続けているこの体重なら大丈夫。体重が重くてよかったと、このとき初めて思った。

 
山頂直下の岩場


妙義山山頂(男体山)
   
   
「大小」のそばまで来た(岩場)山頂近くの岩場露岩の妙義山山頂(何もない山頂)
 
▲妙義山山頂からの展望▼

 

 

▲大小山〜見晴台〜女坂〜阿夫利神社(登山口)▼
  

大小山山頂


男坂と女坂の分岐点(ここで合流)


石尊の滝(阿夫利神社)
 

ここでは休憩せず、引き続き次の大小山へ。いったん南へ下ってから上るのだが、この下りがまた急な岩場(写真下)。ゆっくり慎重に下りたらすぐそこに見えるこんもりとした山が大小山。ピンク色の露岩(写真下)を一息で上ったら山頂(写真左上)(13:42)。

遠くからも見えたあの「大小」の文字がある岩壁(天狗岩というらしい)の上に立っている。すぐ隣には先ほど立った妙義山山頂が見える(写真左上)。展望は隣の山で十分楽しんだので写真を撮ったら、この岩壁に張り付いた「大小」の文字を近くから見上げる見晴台まで下る。

少し下ってほとんど垂直に立った鉄梯子(写真下)を降りると、あずまやのある見晴台に到着(13:50)。目の前にある天狗岩のすぐ上方を見上げるとそこには大きな大きな「大小」の文字(写真一番上マウスオーバー)。見晴台なので遠くの景色もいいのだが、ここではそれよりもすぐ近くの「大小」の文字が気になる。誰もが思うことだろうが、どうやってこんな岩に貼り付けたのだろうか...。そしてなぜ「大小」なのか...。

あずまやでお昼休憩したら、下山(14:18)。途中で女坂と男坂に分かれる(写真左中央)(14:20)が、女坂を選択。樹林帯の暗い谷筋を歩き(写真下)、登山道5合目で男坂と合流する(写真左中央マウスオーバー)。男坂から続いてきた石の緩やかな階段をどんどん下りて行く。しばらくすると階段がなくなりなだらかな舗装道路になる。

右手に「石尊の滝」が見え(14:35)、そして阿夫利神社が現れ(14:43)(写真左下マウスオーバー))、登山口まで戻ってきた(14:45)。後からだが、阿夫利神社の社殿の奥には赤と黒の天狗様(面)が見える」と『山と渓谷』に書かれていたことを思い出した。

さらに神社の近くの説明書きには、「古来から大天狗、小天狗の住む霊場と伝えられ、中腹に大小の大文字が岩に懸けられて関東平野の名物であった。神社背面の滝を石尊の滝と称し、往時には四番滝まであり、滝に打たれる信仰の徒が関東一円から集まり大変な賑を示した。」とある。山歩きが終わると同時に「大小」のなぞが解けた。

この後、『佐野やすらぎの湯』でリラックスした後、『山銀』で佐野ラーメンを食べて帰途についた(写真下)。ちなみに『山銀』のラーメンは塩ベースで手打ち平麺の縮れ麺。贅沢を言えばもう少し歯ごたえがあればもっとよかったかな...。でも餃子はとってもおいしくて、追加注文しようとしたら、なぜか追加は二人前からといわれ断念した。

   
   
妙義山から急下降ピンク色の岩(大小山)鉄梯子を下りる(下から)
3合目まで下りる(女坂谷筋)佐野やすらぎの湯(葉っぱのアート)佐野ラーメン「山銀」