ズミの花(ズミとフキと新緑)
 
小楢山
(3時間40分)
焼山峠→新道→一杯水→小楢山→小楢峠→幕岩→小楢峠→一杯水→旧道→焼山峠
年月日2008年6月7日
地域奥秩父
1713m
天気曇り
ひとこと緑のシャワーでリフレッシュ!ズミの花満開!
 

 

歩いたコース ▲焼山峠から切り開きの道へ▼
  


焼山峠(登山口)


子授け地蔵(切り開きの道)

 

平年よりずっと早く梅雨に入った最初の土曜日は晴れの予報。日曜日にはもう雨になるらしい。たった1日の晴れ間にお出かけする人が集中して中央道は大渋滞になるかなと思っていたら、多少の渋滞はあったもののそれほどひどくなく、焼山峠にはお昼過ぎに到着(写真左上)。山歩きのスタート時間としては遅いがお手軽ハイキングなので時間的には大丈夫。それよりも、お昼になっても青空が見えないお天気のほうが気になる。

焼山峠の周囲には小さくて白い花がほぼ満開の状態で咲いている。もしかしてこれがズミの花?実はズミの花をこんなにたくさん見るのは初めて。近くで見ると白い花にピンク色のつぼみが混じってとても可憐だ(写真上)。

道中でもこの可憐な花に出会えることを楽しみに、うるさいほどのハルゼミの鳴き声とともに、小楢山に向かって出発(13:10)。登山口(写真左上マウスオーバー)に入ると早くも山から戻ってきた人たちに出会った。子授け地蔵(写真左下)を通りすぎるとそこは防火帯になっていて、緑がまぶしい切り開きの道(写真左下マウスオーバー)にお花のオンパレード。

シロハナヘビイチゴ、マイヅルソウ、キジムシロ、スミレなどなど、写真撮影の対象がいっぱい。ワラビの群生も目立つがほとんど開いている。開きかけのワラビは、くもの巣のような膜に覆われ(写真下)、それがどんどん形を変えて最後にはシダになるのだから不思議でならない。

   
   

道中の新緑新緑とシダワラビ

 

▲新道〜一杯水〜錫杖ヶ原▼  
  

緑のシャワーを浴びながら、広々とした切り開きの道(写真右上)の緩やかなアップダウンを何度か繰り返す。ウワミズザクラの花が満開だ(写真下)。サクラの名前がついてはいるが、あのサクラとはほど遠く、クリーム色の花が穂状に咲いている涼しげな花。この緑100%の中で目立ち過ぎないところもいい。

ミズナラやハウチワカエデ(写真下)など、どの葉っぱも今の時期は緑に柔らか味があって、みずみずしくて美しい。そこにいるだけで癒される。もちろん紅葉の時期の葉っぱも美しいのだが、どちらがいいなどと比較できるものではない。

周囲の木々が伐採されてさらに開けたところに出たが、相変わらず空は白い雲に覆われていて展望はない。しばらくすると、新道と旧道の分岐にやってきた(写真右中央)(14:00)。新道の方を選んで少し上ると、地面に這うように咲いたツツジが見えてきた。そんなに多くはないが、一つ一つの花は大きく、緑の中にその朱色が映える(写真下)。

足元には、大きなフキの葉っぱが目立ち始める。ところどころに通常のスミレの倍ぐらいの大きさのジャンボスミレ(写真下)が濃い紫色の顔を出している。

奇岩、怪石が点在する場所にやってきた。的石の標識の向こうに大きな岩が見える(写真右下)(14:20)。後からネットで調べると、的石は日本武尊が幕岩から標的にして弓を引いたとの由来で名前がついたそうだ。その幕岩は後からよじ登ることになる。

少し歩くとこのハイキングのお気に入りショットの1つとなるズミとフキと緑の景色に出会う(写真一番上マウスオーバーと写真下)。

やがて足元が熊笹の林から緑一色の森に入る。空に描く葉っぱたちのアートに感動し、緑のシャワーを体全体に浴びながら歩いていくと、一杯水に出る(写真右下マウスオーバー)(14:30)。ここから斜面を登るとズミの木いっぱいの錫杖ヶ原(しゃくじょうがはら)と呼ばれるところに出る。

 
切り開きの道の緩やかなアップダウン


新道と旧道の分岐(新道を上る)


的石(一杯水)
   
   
ウワミズザクラミズナラ(ハウチワカエデ)緑に映えるレンゲツツジ
ジャンボスミレ(フキ)ズミとフキ(葉っぱのアート)美しい緑(ダケカンバ)

 

 

▲小楢山山頂〜幕岩〜旧道〜焼山峠▼
  

錫杖ヶ原(小楢山山頂)


幕岩登り口


 

この辺一帯はズミの木々が多く花もほとんど開いている状態。レンゲツツジの蕾があちこちに見られるが、これも咲いていたら、ツツジの朱色とズミの白のコラボは絶景だっただろうに。。。ツツジはおそらく一週間後ぐらいが見頃になりそうだ(写真左上)。

ズミの木々の中を通り過ぎると、開けた場所に出た。あっけなく頂上(1713m)に到着(写真左上マウスオーバー)(14:45)。遅く出発したから、頂上には誰もいない。本当ならここから富士山や南アルプスが見えるはずなのに、展望は全くなし。ここで少し休んだら、幕岩に向かう(14:55)。

静かな森の中、ズミやウグイスカズラの花を見ながら小楢峠まで下りて(15:05)、さらに15分ぐらい歩くと幕岩の登り口にやってきた(写真左下)(15:20)。ほぼ垂直の岩を鎖を頼りに10mぐらいよじ登ると岩穴を潜り抜けて上に出た(写真下)。広い岩はちょうど屋根のように少し傾いている。少し向こうに幕のような岩がある。あれが的石に向かって弓を引いたといわれる幕岩か。。。最初はここで満足していたが、あそこまで行きたくなった。

大した斜面ではないように見えるが、この斜面を滑ってしまったらすぐ後ろの崖から落ちてしまうので、危険な場所は四つんばいになって通り抜け、幕岩に到着(写真下)。でもやっぱり展望がないのはやはり残念。

幕岩を慎重に下りて(15:45)小楢峠まで戻り(16:00)、そこからは山腹を巻く道を行き、一杯水まで戻ってきた(16:10)。ここからしばらく往きに歩いた切り開きの道を歩き、新道と旧道の分岐では今度は旧道を歩き、元来た切り開きの道を戻っていった。戻りもやっぱり、こっちでワラビを観察、あっちで虫を観察しながら。。。焼山峠には17:20分に戻ってきた。帰りは乙女高原までドライブしてからクリスタルラインを走って帰った。

   
   
ウグイスカズラ(小楢峠) 何かの巣か菌えいか?(まん丸葉っぱ)セミの抜け殻(セミ)
幕岩の崖(よじ登ったところを上からのぞく)あそこが幕岩(後ろは崖なんです)何の卵かな?(フキの下からの眺め)
乙女高原に八重桜(タンポポ) ふわふわ綿毛をまとったイヌコリヤナギの種トチノキの花(乙女湖)