あじさい坂
 
太平山国学院前→太平山神社→太平山→往きの逆
年月日2009年7月5日
地域栃木県
343m
天気曇り
ひとこと情緒たっぷりのあじさい坂の散策と平安の古社
温泉柏倉温泉『太子館』
 

 

  ▲あじさい坂▼
  


あじさい坂入口(向こうの山肌のアジサイ)

あじさい坂

 

太平山のアジサイの花期は6月下旬から7月上旬とあるのでまだ間に合うとは思うが、咲き始めの一番きれいな頃のアジサイを見逃してしまったことを少し残念に思いながら太平山へ。

今回は、あじさい坂入口の近くの駐車場から歩き始める、お気楽お散歩コース。近くのアジサイを眺めながら、やはり見頃は少し過ぎているなと思いつつ、遠くに目をやると、山肌に無数の白っぽい小粒の点々が見える。ズームのカメラ越しに見ると、なんとそれは白、紫、青色のアジサイの群落だった(写真上左マウスオーバー)。

あじさい坂入口の手前にはだんご屋(写真左上)があり、「神社に参詣に来る人々の奉納したおさご(洗米)を粉にして作って功徳したものが太平だんごのはじまりである」といわれる太平だんごを食べる。このだんご、米粉でできているのでおなかに軽いのがいい。やはり「花も団子も」である。

あじさい坂入口の幕をくぐるとすぐ左側に連祥院六角堂(写真下)がある。「慈覚大師が太平山創建の際、その本地仏として山城国、国宝寺にあった虚空蔵尊を移したもので、作は聖徳太子といわれている。」

太平山神社まで続く約1000段もの石段を上り始める。沿道には約2500株のアジサイが咲く。長い歴史が刻み込まれたこの石段と両側から迫り出したアジサイが織り成す光景はとても風情がある(写真左下)。

   
   
六角堂八重手毬アジサイ(八重ガクアジサイ)あじさい茶屋(アジサイだらけ)

 

▲太平山神社へ▼  
  

太平宮と書かれた鳥居(写真下)をくぐると石段は右に続く。アジサイの花が途絶えて、木々に囲まれた石段は少し急になる。大きな大きな杉の木(写真下)を見上げたり、足元のユキノシタの花(写真下)を観察したりしながら、どんどん階段を上っていく。

朱塗りの随神門までやってきた。「神門は享保8年(1723年)徳川8代吉宗公時代の建築で表に左・右大臣、後に仁王の守護神を配したもので、太平山が寺院の山として栄えていた頃の名残りです。建て方は、入母屋造りで、俗にからかさ天井といわれています。」

随神門をくぐり、再び両側にアジサイが復活した石段を上っていくと、太平山神社境内に出た。「太平山神社は平安初期に慈覚大師により創建されたと伝えられています。拝殿の横には仏堂が立ち、ここでも神仏混淆の名残を見ることができます」ということだ。

本殿に向かって右側に行くと、茶店がありその向こうは展望台になっている。ここで太平山三大名物(先ほど食べた太平だんごと厚焼き卵と焼き鳥)(写真下)が食べられるということで、まだそれほど歩いてもいないのに休憩を取ってこの三大名物をいただくことにした。この名物、夜明けに鳴く鶏は不吉ということで、神社に奉納された鶏を焼き鳥や玉子焼きにしたのが始まりだという。だんごはつい1時間前に食べたのでこれで2回目。
栃木市方面の展望(写真下)は曇っているのでよく見えない。

 


随神門(さらに石段を上る)

太平山神社(向こうに見えるのが太平山神社)

   
   
太平宮の鳥居大きな大きな杉の木 急な階段(振り返って見下ろした階段)
ユキノシタの花 名物(だんご、厚焼き玉子、焼き鳥)栃木市方面の展望

 

 

▲太平山山頂、謙信平▼
  

富士浅間神社のある太平山山頂(山頂へ)


謙信平からの眺め
 

太平山へは、茶店と太平山神社の中間地点から林の中に入っていく。やっと山らしくなった道(写真左上マウスオーバー)を15分も歩くと、山頂(写真左上)に到着。といってもここには山頂の標識はなく、富士浅間神社があるだけ。ここにある地図には、太平山が別の場所にあるように示されているので戸惑ったが、やはりここが太平山山頂のようだ。

この後、あじさい坂まで戻り、車で謙信平へ。上杉謙信がここから関東平野を見渡し、その広さに感嘆したという。またここは、明治・大正の国学者岡吉胤が「陸の松島」と讃えた景勝地で、なるほどここからの眺めは、点在する丘が小島のように見えて、今日のように曇りの日は遠くはよく見えないが、その光景はまるで水墨画(写真左下)。晴れているとなんと富士山も見えるらしい。

さて今日の温泉は、ここから8kmぐらいのところにある柏倉温泉の「太子館」。獅子をはじめ山の動物達が良好になるために飲んだという霊水の湧出地を温泉として開業したもので、この土地の守護神が聖徳太子ということで「太子館」と名づけたそうである。

『太子館』内にある聖徳太子神社への石段はものすご〜く急で(写真下)、ほとんど四つん這い状態で慎重に上り、下りは危険なので、すぐ側にあるジグザグ道を下りた。また、太子館農園で育てたきゅうりをそのままお味噌につけていただけるというサービスもあり、採りたてのぱりぱりのきゅうりはとびっきり美味しかった。

   
   
柏倉温泉『太子館』聖徳太子神社へは急登の石段を上る上から見下ろすといかに急な石段かが分かる
  
 

太平山のアジサイを
もう少しお見せします。