飛仙台

 
金剛窟
(クムガングル)
小公園→新興寺→飛仙台→金剛窟→元来た道
年月日 2013年9月15日
地域 韓国、束草(ソクチョ)、雪岳(嶽)山(フラクサン)
約600m
天気 晴れ
ひとこと 花崗岩で覆われた岩山の石窟へ
 

 

歩いたコース  ▲雪岳山バス停〜小公園〜新興寺
  


入場券売り場(ゲート)


新興寺の一柱門


大きな青銅座仏像

 

ソウルから高速バスで2時間40分かけて朝鮮半島東海岸の町、束草(ソクチョ)バスターミナルまで行き、そこから路線バスで雪岳山(ソラクサン)(終点)までやってきた。ここは雪岳山国立公園の入り口。駐車場には車があふれ、観光客から本格的なハイカーたちまでいろんな人が歩いている。雪岳山は韓国随一の山岳リゾートで、短時間のハイキングから本格的な登山コースまでさまざまなトレイルが楽しめるところ。

ここで今日歩くのは、金剛窟(クムガングル)コース。ソウルと束草間のバスの時間が2時間40分ということもあり、また、初めての場所ということで、『ことりっぷ: ソウルと周辺の小さな旅』で紹介されていた比較的短い時間(2時間コースとあり)のハイキングコースを歩くことをすでに日本で決めてきた。

しばらく歩くと入場券売り場(写真左上)があるので3,500ウォンで入場券を買ってゲートを入ると広場に出る(ここを小公園というらしい)。すぐ左側には雪岳山探訪支援センターがあり(スタッフは日本語はしゃべれない)、ここで日本語のトレイルマップをもらい、目的の金剛窟(クムガングル)の往復時間を尋ねると3時間とのこと。

小公園の左手にはケーブルカー乗り場があり、ここから、10分ほどで権金城に行ける。展望はかなりいいらしいが、我々の目的は金剛窟なのでそのまま真っ直ぐ進む(10:50)。小公園の向こうの林の中にお店が並んでいて、ここで、お昼用のキンパッを探すがどこにも売っていない。しょうがなくできたての暖かいライスボールとジャガイモのチヂミを買って持っていく。値段は割高。

美しい雪嶽山新興寺の一柱門(写真左中央)をくぐると(11:15)、右手には鎌倉の大仏よりも大きいと言われる高さ14.6mもある大きな仏像がいる(写真左下)。この後現れる標識はすべて、韓国語と韓国語読みのローマ字しか書かれていないため、標識読みには苦労することになる。目的地、金剛窟(クムガングル)のローマ字読み、「Geumganggul」を覚えておくべきだった。

左手の橋(写真下)を渡るが、右手の木の橋を渡ると新興寺の本殿につながっている。手前にはカフェもある(写真下)。橋を渡ってみると、どちらの橋を渡っても向こうで交わることがわかった。

     

バスを降りて登山口に向かう(入場券) 振り向いてケーブルカー(小公園) お店(Geumganggulの方向へ)
Geumganggulの方向へ 橋を渡る もうひとつの橋(Cafe)

 

新興寺〜飛仙台▼   
  

橋を渡って左手に行くと、林に入り、広い気持ちのいい整備された道が川に沿って続いている(写真右上)。ここから、飛仙台(Biseonade)という絶景の場所までの約1時間のコースは平坦で歩きやすく、子供から老人まで歩きを楽しんでいる。ところどころに森の植物や生物の説明書きがある(1番から20番まで)が文字は全く読めないのでイラストから想像するだけ。しばらくすると、おみやげ物や食べ物を売っているお店が現れた(写真下)。お店がまだあったとは。。。

その後一旦林から抜け出て橋を渡る(写真下)。川には水はあまりなく、まぶしいくらい真っ白な少し大きめの石が川床を覆っている。再び林に入り川を左側に見ながら歩くようになる。川の石は、次第に岩のように大きくなり、ピンク色を帯びてきた。

途中に石造りのトイレ(写真下)がありその向こうにはバイオトイレもある。スムーズだった広い道も石がごろごろしてきて足元にも少し注意が必要になる(写真上マウスオーバー)。階段を上って少し歩いたところにまたお店が現れた。わざわざ出発地点のお店でお昼を買ってこなくてもよかった。。。

かなり上流にやってきたところでまた橋を渡る。川にはピンク色の荒々しい巨岩が並んでいて(写真中央)、その向こうにはごつごつした岩山が見える。しばらくすると、つきあたりにまたお店が見えてくる。どうやらこの店が最後らしい。景色はクライマックスっぽくなってきた(12:15)。

右上を見上げればジグザグの岩山が空をついており、その薄ピンク色の岩壁はそのまま目の前の渓谷まで垂直に下りてきてゆるやかに川床まで伸びている。息を呑む絶景だ(写真一番上)!ここが飛仙台といわれるところ。雪岳山の美しい風景を鑑賞した天女がここから空へ上がったことからこの名前がついたという。また、雪岳山の中で最も有名な渓谷だそうだ。

店を回るように作られた鉄骨の道を通って、浮橋(写真右下マウスオーバー)に立つと岩山がよく見える。岩登りをしている人たちの姿がハエぐらいの大きさに見える(写真右下)。我々もこれからその近くにいくことになるとはこのときあまりよくわかっていなかった。。。

 


林の中を歩く(石ごろごろに)


橋からの眺め(橋)


飛仙台から岩上りの人:右側と石窟:左側(橋)

     
道にのところどころに説明書きが

クサギの実(ツリフネソウ)

お店があった!
橋(川) 川に巨大な石がごろごろ(地上にも岩) トイレ
階段を上がった後にまたお店 飛仙台のお店 飛仙台の岩の川床部分

 

 

▲飛仙台〜金剛窟〜元来た道▼
  


この辺でお昼(急登)


鉄の階段(石の階段)


金剛窟(絶景)

 

ここでお散歩コースは終わり。 橋を渡って左に行くと標識があり、そこを右に行く。これまでのお散歩道と打って変わって、いきなり急登が始まる(12:25)。石が壁のように高く積まれた道をひと登りしたところで、お昼用に買ってきたジャガイモのチヂミをいただく。その後もう少し登っていくとお昼に格好の場所がありお昼を食べている人たちが何組かいた。こっちの場所のほうがよかった。。。途中でリスに出会った(写真下)。

さらに急登がしばらく続くと、今度は垂直に近い岩壁に沿って作られた急な鉄骨階段を上っていく。とにかく早く終わってほしいと思って夢中で上っていくと一旦平坦な所に出た。目の前はぎざぎざ山の絶景だが、その先にもっと怖そうな急な階段が続いていることがわかるとそれどころではない。ここでやめようかと躊躇した。。。でももう少しだし、もうここには来ないかもしれないしと思ったら自然と足が前に出た。

今度は岩壁に沿った急な石の階段。とにかく慎重に足を運んでいくだけ。そして次は、簡単なつくりの鉄骨階段。かなり急。右手でストックを持っているので手すりを持つのは左手だけ。怖い。崖の方は絶対に見ないで夢中で上った。いくつかの階段を上り終わって行き着いたところは石窟。ここが目的地の金剛窟(写真左下)(13:10)。

人間が10人も入れば一杯になりそうなこの石窟にすでに5、6人いる。ここは昔、高僧が修行に励んだところだといわれている。とりあえず階段の上りは終わってほっとしたが、今度は下りが心配。仏像に無事に下りられるようにお祈りした。

そして下り(13:15)。今度はストックをリュックにしまって両手で手すりを持つ。さすがに一つ目の階段は緊張したが、不思議なもので次第に慣れてきた。あっという間にぎざぎざ山の絶景の場所まで下りてきた。今度はゆっくり落ち着いて絶景を楽しむ(写真左下マウスオーバーと下のパノラマ)。

その後、元来た道を下り飛仙台まで下りてくると(13:45)、もう一度あの岩壁を見上げて先ほどいたあの石窟を探して、あそこまで行ったんだと誇らしげに思いながら戻っていった。途中のお店で休憩をして新興寺に戻ってきたのは14:50だった。

この後、ケーブルカーに乗って権金城まで行く時間は十分あったのだが、このときは全く頭になく(残念)、結局、束草(ソクチョ)のハイウェイバスターミナルまで戻り、朝鮮半島の東海岸のビーチまで歩いていき、日本につながる海を見ながらお昼に買っていた大きなライスボール(おにぎり全体に韓国のりが混ざっていておいしい)をほおばったのだった。

     

ここを右に石が積み上げられた道を急登

往きも帰りもリスに出会った ジャガイモのチヂミ(ライスボール)

急な怖い階段の連続 石窟の中からの眺め 雪岳山の中腹海抜600m地点の石窟
金剛窟の近くからの絶景
束草のビーチ 温泉? バスの中から
     
束草(Sockcho)、雪岳山への行き方情報
17番の束草行きバス

椅子はかなりゆったりしている
ソウルから束草(Sockcho)への高速バス切符売り場 ソウル江南にある高速バスターミナルの京釜線・嶺東線ターミナル(地下鉄に直結している新しい西側の「湖南線ターミナル」ではなく、東側のバスターミナル)。広くてわかりにくいので前日に往復切符を購入しておくことをお勧め。
束草までのバス出発時間 30分ごとに出発、束草までは2時間40分(途中で休憩一回あり)
束草までのバス料金 ソウルから束草まで片道18,100ウォン
束草へのバス乗り場 東側の京釜線・嶺東線ターミナルの17番乗り場
束草から雪岳山(ソラクサン)まで 束草の高速バスターミナルの斜め右向かいのコンビニCUの前のバス停から乗る(雪岳山に行くバスの番号はターミナルの隣にある観光案内所で教えてくれる。日本語をしゃべれるスタッフがいる)。この路線バスの料金は1,200ウォン。