編笠山山頂(山頂からの富士山)

 
編笠山 富士見高原ゴルフコース→西岳→編笠山→富士見高原ゴルフコース
年月日 2013年8月3〜4日
地域 八ヶ岳
編笠山2524m、西岳2398m
天気 晴れ
ひとこと 久々の八ヶ岳、お花がいっぱい
温泉 八峯苑鹿の湯
 

 

歩いたコース  ▲富士見高原ゴルフコース〜西岳
  


ゆるやかな道(不動清水)


シラビソ林の中を上る(急登)


西岳山頂 (山頂手前の開けたガレ場)




 

最近は2500m以上の山にはすっかりご無沙汰してしまっているが、今回は八ヶ岳の山、西岳と編笠山に挑戦。高い山だとついつい他力登山してしまいがちだが、今回はまじめに歩く。

前の晩は八ヶ岳SAでPキャン。翌朝、富士見高原ゴルフコースの駐車場に車を停めて出発(7:30)。いきなり、路の脇に数本のきれいなヤマユリが出迎えてくれた。今回はどんな山登りになるのだろうか。。。

最初の砂利道を越えると明るい林の中のゆるやかな道を歩いていく。エゾシオガマ、 オダマキ、ホタルブクロなど、お花がいっぱいだ。足元は笹が多いが、一面シダで覆われている場所では、シダにお日様が当たり、きらきら輝いていて美しい。

しばらくすると、不動清水(8:15)の広場。手前にある標識には右に行くと編笠山とある。目的は編笠山だが、西岳経由なので、ここでは曲がらないが、帰りにはここに戻ってくることになる。この広場にはベンチなどがあり休憩にちょうどいいが、まだまだこれから先が長いのでそのまま通り過ぎる。

その後、1つ目の林道を横切り、そしてすぐ2つ目の林道を横切った。単調な道なので3度目の林道にいつ着くのか1つの小さな目標にしていたのだが、結局わからないまま通過してしまったようだ。上りはゆるやかなままだが、同じ調子の上りがあまりにも長く続き、ちょっとうんざりぎみになっていた。

しばらくして景色が変わり、周囲がシラビソ林(写真左中央)の中を歩くことになる(9:50)。上りも傾斜が増してきた。足元にはコケが広がり、白くてまん丸のお花が数輪ついたかわいいイチヤクソウの仲間をよく見るようになる。

岩がちの厳しい上りでは、そろそろ終わりかけのシャクナゲの花に背中を押してもらってきりぬけ、道標の立つ広場を通り過ぎ、また急登すると、開けたガレ地に出た(写真左下マウスオーバー)。そこはお花畑!イブキジャコウソウ、ミヤマオトギリ、ヒメシャジン、ヤマホタルブクロなどが咲き乱れており、これまでの疲れが吹っ飛んだ。

この後すぐ西岳の山頂に着いた(11:20)。東方面には険しい権現岳が見えていて、南側に見えるはずの編笠山はガスに隠れている。ガスの中、今日泊まる青年小屋が見え隠れする。この山頂では夏の花のほかに秋の花、マツムシソウやオヤマリンドウなども咲いている。

     

富士見高原ゴルフコースから出発 お日様に当たったシダがキラキラ 右に行くと編笠山
クロマツの芽生え カラマツの落葉 これは何?
もうすぐ山頂 西岳のイブキジャコウソウにとまる蝶 編笠山と青年小屋(権現岳)

 

西岳〜青年小屋▼   
  

西岳でちょっと早めのお昼休憩をしたら今度は青年小屋に向けて出発(12:00)。最初は急な下り。西岳までの長い上りを4時間あまりかけて上ってきたので、上りはちょっと当分勘弁してほしいが、下りならまだOKというのが正直な気持ち。

ラッキーにもその後はあまり険しいアップダウンはなかった。シラビソ林の中に広がるいろんなコケの観察を楽しみながら歩く(写真下)。途中開けたところから編笠山や権現岳が見えた。しばらくして金命水に到着(13:15)。

この水場は、青年小屋からもお水を汲みにくるところ。ということで青年小屋もすぐそこ。空っぽになったペットボトルにおいしい水を汲んで、5分ほど歩くと、カラフルなテントが張られたキャンプ場に着き、そこを通り抜けて青年小屋に到着(13:30)。

久々の山小屋宿泊。部屋を確保したら、外のベンチに座って、汲んできた金命水を使ってフレンチプレスで入れた極上のコーヒーを飲んで一休み(写真下)。極上のひととき!下界では猛暑だが、2400mの青年小屋ではそれほどでもなく、夕方ごろになると冷えてきて、持ってきていた薄めのダウンが役立った。小屋の周りにもバイケイソウ、クルマユリ、オヤマリンドウなどのお花がいっぱい。

土曜日なので青年小屋は宿泊ハイカーでいっぱい。とはいえ、トイレに一番近い我々の部屋は広い部屋に3人のみ。部屋の片隅にはあまった布団が高く積まれていた。予約なしの宿泊者用だったのだろうか。

夕食は山頂でアジのフライ。心なしか揚げすぎだったが、あたらないようにしっかり揚げてくださった気持ちがうかがえる。同じテーブルのハイカーたちは、「私は6年で百名山を全部登った」とか、「私は13年かかった」とか、「あそこのあればどうだ、こうだ」といろんな地名が飛び交い、久々に泊まった山小屋での会話に圧倒されっぱなしだった。朝食は小屋の奥さんの手作りシュウマイをおいしくいただいた。

 


途中で編笠山が見える(権現岳も)

青年小屋(キャンプ場)

金命水

     
西岳から青年小屋へ向かう シラビソ林にコケの絨毯 コケ
いろんなコケ 金命水で入れたコーヒー 青年小屋の夕食と朝食

 

 

▲青年小屋〜編笠山〜富士見高原ゴルフコース▼
  


青年小屋からの富士(編笠山へ)


振り返ると青年小屋(蓼科山が見える)


編笠山から下りのコケ(途中から斜面の下り)

 

早朝4時ごろ寝床でどこからか、富士山が見えるという声が聞こえたが起きれなかった。朝食5時半前に外に出てみると確かに美しい富士山が雲海の向こうに姿を見せてくれている(写真左上)。4時ごろの富士山は朝日の赤色に染まっていたにちがいないと思うとあの時に起きなかったことが悔やまれる。

準備をして目の前にそびえる編笠山山頂を目指して出発(6:30)(写真左上マウスオーバー)。見ての通り、大きな岩が積み重なる露岩帯。ペンキの矢印に従って岩から岩へホッピングしながら、そして時にはよじ登りながら標高を上げていく。振り返ると、夕べ泊まった青年小屋とキャンプ場が見える(写真左中央)。その向こう奥には権現岳。蓼科山も見えてきた(写真左中央マウスオーバー)。

ようやく露岩帯が終わり、樹林帯に入ったが(6:55)、相変わらず大きな岩がごろごろで今までとあまり変わらない。途中で「光るコケ」の標識があった。肉眼ではコケが光っているように見えなかったが、その写真には何やら光っているものが見える(写真下)。これがそうなのだろうか。。。

次第に急登になってきた。丁寧に一つ一つ岩を登っていくと編笠山に到着(7:10)(写真一番上)。山頂は広く、やはり岩塊に覆われているが360度のパノラマがすばらしい!

早朝くっきり見えていた富士山は頭が隠れて胴体だけが雲に浮かんでいるが、この姿もなかなか味がある。そして少し離れて迫力満点の南アルプスがずらりと並んでいる。八ヶ岳方面では、すぐそこに権現岳、赤岳や阿弥陀岳などが望める。すぐ手前には昨日歩いてきた西岳も見える。

展望を十分に楽しんだら、富士見高原ゴルフコースに向かって下り開始(7:30)。最初はやはり岩塊を矢印に従って慎重に下りていく。しばらくすると苦手な岩のホッピングが終わり樹林帯に入った。急な下りは最初だけでコケに覆われた林の中を下っていく(写真左下)。

2300mあたりから100mごとに標識が現れているが、途中から緩やかな広い斜面を下っていき、1900mあたりからはさらにゆるやかになり、ほとんど平坦な道をしばらく歩き、白久保小屋を過ぎて、1590mの標識あたりまでは順調に下っていたのだが、途中で標識がわかりにくいところで道に迷い、沢の向こうに下りてしまったが、すぐに富士見高原ゴルフ練習場への標識を見つけ、あとは元来た道を戻っていった(11:00)。

     

編笠山へ - 樹林帯に入る

大きな岩だらけ 光るコケ

八ヶ岳方面 - 右から権現岳、その奥が赤岳、阿弥陀岳、蓼科、車山、美ヶ原、手前が西岳
編笠山からの展望 - 富士山、南アルプス方面
編笠山からの下り - 露岩帯から樹林帯へ シャクナゲ(コケ) コケ(変わったキノコ)
2300mから100mごとに標識 平坦な道(白久保岩小屋) クルミ(セミの抜けがら)