ブナの虫こぶ

 
三頭山・
神楽入ノ峰
都民の森駐車場→鞘口峠→三頭山山頂神楽入ノ峰→鶴峠分岐→ムシカリ峠→三頭大滝→都民の森駐車場
年月日 2014年5月25日
地域 奥多摩
1525m(三頭山)、1447m(神楽入ノ峰)
天気 晴れときどき曇り
ひとこと ブナの葉にできるピンク色の虫こぶを探して
温泉 小菅の湯
 

 

歩いたコース  ▲都民の森駐車場〜三頭山山頂(西峰)へ▼
  


ブナの木(緑の中にピンクのツツジ)


山頂への最後のひと上り(ブナに虫こぶ)



 

昨年もブナの葉っぱにつくショッピングピンク色の虫こぶを探しに5月5日と6月9日にこの三頭山にやって来た。他の虫こぶは見つかったがお目当ての虫こぶは見つからなかった。今年こそはと、今度は昨年のちょうど中間のころに再びやって来た。そして、今年は、ピンク色の虫こぶを見つけたという人のブログに書かれていた場所(山頂を越えて少し歩く)まで行ってみることに。

ということで、都民の森から(9:00)さくさくと鞘口峠まで歩き(9:20)、そこから、本格的な上りに。そして、昨年の6月に透き通った卵のような虫こぶを見つけた場所まで上ってきた。でも今年のこのブナの葉にはそのようなものはなく、赤い角のようなものがところどころについているだけ。

その後、5月10日にクマが目撃されたといわれる見晴し小屋(10:00)を通り過ぎ、山頂への尾根の上りをゆっくり歩く。この道もブナの木が多く、背の高い木々の葉っぱも目の高さで見られるところ。だが、虫こぶはあまり見られない。

昨年、緑色の丸い虫こぶがいっぱいついていたブナの木にやってきた。この木には、今年も緑色の丸い虫こぶがついていた(写真一番上)が、昨年ほどではない。昨年は6月初めで今年は6月前だから、時期の問題で、まだ少し早いからなのだろうか。昨年虫こぶがついていた木は今年もついていることから、虫に気に入られる木とそうでない木があるようだ。虫たちはどうやって虫こぶをつくる木を選ぶのだろうか。。。

これまで東峰や中央峰は省略することが多かったが、今回はどちらも通って(写真下)、いつもの三頭山山頂(西峰)への最後の上り(御堂峠)までやってきた(写真左下)(10:50)。ここを右に行くと、ヌカザス尾根、奥多摩方面。帰りはこの道を通ってここに戻ってくることになる。

     

ブナの葉に赤い角の虫こぶ コミヤマスミレ 花が散ったムシカリ(花が落ちている)

ブナの虫こぶ

東峰展望台から(これは何の芽?)

東峰(中央峰)

 

▲三頭山山頂〜神楽入ノ峰▼   
  

ひと上りで三頭山山頂に到着(10:55)。頂上をよく見てみると、2種類の標識が立っている。 一つはいつも見る三頭山頂上の標識(奥多摩三山とも書かれて)で東京都となっているが、少し離れたところに、ちょっと小さめの「三頭山、山梨百名山」の標識も立っている(写真右上)。山梨県の標識も立っているとは、今まで気が付かなかった。

後でネットで調べたところ、「山頂にある山梨200(100?)名山の山頂標は、しばらく前に山梨県で建てたのだが、すぐさま「都民の森」のパトロール隊に見つかり、何てことしやがる!と、引っこ抜かれてその辺にブン投げられてしまったそうな。その後しばらくして今度は山梨県の消防団が登ってきて、建て直したとのことであった。〜なかなか面白い話である。山頂が県境になることは多く、どちらも領有権を主張するから、山頂には複数の県の山頂標があることも多い。」ということである。

境界となるところは、それがどこにあろうが、またそれが大きかろうが小さかろうが、問題が生じやすい場所であることには間違いないようだ。

お昼休憩はなるべく早く済ませて、今回は虫こぶを探すために、いつもとは違う鶴峠への標識に従って山を下りる(11:15)。ショッピングピンクの虫こぶを見つけた人のブログによると三頭山山頂の少し向こうで見つけたということなので、この辺から気をつけてブナの葉っぱにくっついたピンクの虫こぶを探す。急降下が続く上、葉っぱも自分の目の高さにはないが、ピンク色なら遠くからでも目立つはず。が、それらしきものは見つからなかった。。。

急な下りは終わり、ツツジのピンク色でところどころ彩られたさわやかな新緑の中、尾根道をどんどん歩いていく。この辺はブナの木は少ない。でもマンサク(?)の葉に虫こぶを見つけた。

三頭山からはどんどん離れていき、「神楽入ノ峰(1447m)」という古い木の標識のあるところまでやってきた(11:55)。

 


三頭山山頂の2つの標識

緑の森にピンクのツツジ

神楽入ノ峰

     
ウチワカエデの花 ウチワカエデ 展望

ギンリョウソウが地上に出てきたところ

新緑の中 マンサクの葉に虫こぶ

 

 

▲神楽入ノ峰〜鶴峠分岐〜ムシカリ峠〜三頭大滝〜駐車場▼
  


ヌカザス山方面へ(美しい葉っぱたち)

落ち葉フカフカの道が続く

鶴峠分岐

 

神楽入ノ峰からもう少し歩くと、分岐に出た(12:25)。左方向にまっすく進むと鶴峠方面に行ってしまうので、引き返すようにヌカザス山方面(写真左上)に進む。

ここからは、トラバースの道になり、右側が斜面、左側は谷側。道には去年の落ち葉がそのままいっぱい残っていて、まだフカフカ状態(写真左真ん中)。恐らくこの道を歩く人は少ないのだろう。実際、この道では誰にも会わなかった。

しかも、うれしいことに道の左側にはブナの木がいっぱい。このトラバースはブナの木の宝庫のようだ。道のすぐそばに生えているブナを1本1本、見ていくが、ショッピングピンクの虫こぶはもちろんのこと、ほかのよく見る虫こぶすら全く見つけることができない。

10mごとに現れるブナの木のどの葉っぱにも何もついていないなんて。。。結局、くねくねと長く続いたこのトラバースのブナの葉っぱには虫こぶを1つも見つけることができなかった。

道が一番窪んだところでは斜面に白いものが。冬の大雪のせいで雪渓がかなり残っている(写真下)。ここで大きくくねってさらにもう少し歩くと鶴峠分岐までやってきた(13:30)(写真左下)。アップダウンのない水平な道だったが、次から次へと現れるブナの木に虫こぶを探しながら歩いたせいか、このくねくねのトラバースに1時間もかけたようだ。なのに、何も見つからなかったのは残念!

三頭山山頂(西峰)への最後の上り(御堂峠)のところまで戻ってきた(14:00)。山頂にはすでに上っているのでスキップして、左側の道を行くと、すぐに山頂からムシカリ峠に行く道に出た。

その後ムシカリ峠(14:15)から、いつもどおり沢沿いを歩き、三頭滝(15:05)から「森林セラピーロード」を通って、都民の森の駐車場まで戻ってきた(15:35)。セラピーロードのブナに最後の期待をかけていたが、ここでも昨年ほど目だった虫こぶがなかった。

     

コブシ

虫が食った穴 ウチワカエデの虫こぶ

フカフカの落ち葉の道 雪渓! ムシカリ峠のユキザサ