旭岳

 
旭岳 姿見駅→姿見ノ駅→五合目〜九合目→金庫岩→旭岳山頂→(元来た道)→夫婦池→姿見駅
年月日 2016年9月13日
地域 北海道大雪山
2,291m
天気 曇り
ひとこと 紅葉までもう少し、火山礫、砂礫で滑り易い
 

 

ロープウェイからの景色 下の方はナナカマドの葉っぱも緑色
 
歩いたコース  ▲姿見駅〜姿見ノ池▼
  


姿見駅から(色づき始めたナナカマド


姿見ノ池(クリックして拡大)

 

ちょっと遅めの夏休みにまたまたやってきた大好きな北海道。今年の北海道は8月に台風が3回もやってきて、その爪痕がまだ残っている地域もある。でも道央などは天気もすっかり回復して旅行中連日晴れ。ただ、大雪山旭岳の登山をスケジュールした日だけ、なぜか曇り。それに例年なら今が紅葉の時期なのだが。。。

ロープウェイから見下ろした景色はほとんど緑の中に少し色づき始めた木々がある感じ。でも、もっと高いところは紅葉が進んでいるに違いない!?しばらくして到着した姿見駅からは、上の方が雲に隠れた旭岳と、その地獄谷から勢いよく吹き上がる噴煙、そして手前の遊歩道コースのある低木地帯が見えるがここでもほとんどが緑色のまま(写真左上)。

まずは駅のすぐ前の池を渡り、姿見ノ池へ向かって出発(10:00)。花がそろそろ終わりのこの季節、足元にシラタマノキの実を見つけた。ナナカマドの赤い実は目立つが葉っぱの紅葉はまだまだこれからのようだ(写真左上)。エゾオヤマリンドウやチングルマの実の群落も(写真下)。このチングルマが花の時期は圧巻にちがいない。

石の階段を上がると右に旭岳石室、左に姿見ノ池(10:30)。姿見ノ池には、旭岳と地獄谷の噴煙がくっきりと映っている(写真左下)。ちょうど雲の間から青空がのぞき、水面にも真っ青な色が塗られた。やっぱり青空があると景色が映える。が、今回全体を通して青空があまり顔を出すことはなかった。

     
クリックして拡大 姿見駅から姿見ノ池方向へ エゾオヤマリンドウとチングルマ
シラタマノキ(エゾノマルバシモツケ) ここは草紅葉が進んでいる 左に行くと姿見ノ池、右は旭岳石室

 

▲姿見ノ池(五合目)〜九合目▼   
  

ここまでは遊歩道だが、ここからは旭岳山頂への登山道(10:30)。ちなみに標識には、ここは標高1665m。ここから頂上まで2時間のコース、とある。ロープウェイでかなり高さをかせいだのでここはすでに5合目。道は火山礫、砂礫で歩きにくい。高山植物も全くないようだ。ということは足元に気を付けながら歩きに専念するだけ。いつもの道草がないし、今日は体の調子もいいようでさくさく上っていく。

ときどき左手の噴気孔からの硫黄のにおいがする。最初は進行方向にまだ青空が少し見えていたが、そのうちガスで遠くが見えなくなってしまった。茶色の火山礫と白い雲のモノクロの世界をさらにどんどん歩いていくと六号目に到着(11:00)(写真下)。その15分後に七合目到着(1930m)(11:15)(写真右下)。この辺は真っ黒な岩が多い。

振り返ると噴気孔が遠く真下に見える。姿見ノ池も小さく見える(写真下)。進行方向を向くと、雲のカーテンが開いて、約600年前の爆発で山頂部が崩落してむき出しになった赤い地層部分が表れた(写真下)。少しのぞかせた青空にもよく映えている。少しすると雲のカーテンがまた閉まってしまった。八合目に到着(11:40)。薄い雲のカーテンの向こうに金庫岩が見える(写真右下マウスオーバー)。

進行方向右側のなだらかな山肌に生えた草が薄黄色や赤茶に色づいているが、鮮やかさには欠ける。さらに高度を上げていくと九合目(2100m)に到着(12:05)(写真下)。

 


最初は青空が少し広がっていた


七合目(八合目から金庫岩が見える)


     

登山道出発(少しして振り返る)

大きな岩がゴロゴロ 六号目(振り返る)
赤い土(黒と茶色の土) 八合目から姿見ノ池と噴気孔を見下ろす 八合目近くで青空がのぞく
草紅葉 九合目近くにカエルのような岩 九合目

 

 

▲金庫岩〜旭岳山頂〜元来た道〜遊歩道〜姿見駅▼
  


最後のひと上りに青空(偽金庫の周囲にロープ)


旭岳山頂


遊歩道(第一展望台から)


 

九合目までやってくると、金庫岩、いや偽金庫岩(写真下)とは、目と鼻の先。ガスが晴れていれば、間違えることはないと思うが、ガスで周囲が全く見えないと、これを金庫岩だと思って右に曲がって遭難してしまうという岩だ。そのため周囲にはロープが張られていて、標識もある。

幸い、ここまでやってくると、急にまたガスが取れ、目の前の山頂までの最後のひと上りの山が青空をバックに姿を現してくれた(写真左上)。少し左側に回り込んで山頂を目指して上り始めるところに本物の金庫岩がある(写真下)。

青空は隠れ、また真っ白なガスの中を約10分ほど上ると山頂に到着した(12:20)。山頂は平らで広く、多くの人が休憩している。気温は姿見駅付近が10度だったので、山頂はもう少し低いと思うがあまり寒さを感じない。展望は全くなし。ところが東側に向かってすわっておにぎりを食べていると、雲のカーテン(東側だけ)が少しずつ開き始めた。そこに現れたのは東側に並ぶ山々の絶景(写真下)。カーテンはしばらくして閉まった。まるで我々のためだけに用意してくれたようだった。

お昼休憩が終わると下山開始(12:50)。下りはガスが濃くなってきて、この後青空が見えることはなかった。とにかく早く下りたいと焦りが出てしまったのか、滑りやすい火山礫、砂礫の中を慎重に、でもどんどん下っていっていると、案の定ズルリと滑ってしりもちをついてしまった。

1時間半弱で姿見ノ池まで戻ってきた(14:15)。ここからは遊歩道。復路は往路とは別の道を通って姿見駅をめざす。

地獄谷の噴火口のかなり近くまで行くと、標識に「目前の旭岳の地獄谷は、約600年前の爆発で山頂部が崩落してできた地形です」とある。少し歩くと、往路で歩いた広い平地を遠くに見ることができる(写真下パノラマ)。この後、霧の中、小さいアップダウンを繰り返しながら(写真左下)第四展望台から第一展望台へと向かい、夫婦池や満月沼など(写真下)を通り、姿見駅に戻っていった(15:00)。

今年の紅葉が遅いのは、北海道に何度もやってきた台風の影響もあるようだ。

     

金庫岩(偽金庫岩)

山頂から東側の展望が開けた(クリックして拡大)

草紅葉(砂礫) 噴火口に近づく  
第四展望台(第三展望台) 夫婦池(満月沼) アキノキリンソウ(エゾイソツツジの実)
往路で通った遊歩道の一部