紅葉の中を歩く

 

御岳山・城山

寒山寺駐車場→ケーブルカー→御岳山→馬場家→大楢峠→城山→鳩ノ巣駅→寒山寺駐車場
年月日 2018年11月11日
地域 奥多摩
929m(武蔵御嶽神社)、759m(城山)
天気 曇り時々晴れ
ひとこと

工事中のため急登、急降下の迂回路

 

 

   
歩いたコース  ▲寒山寺駐車場〜御岳山鳥居▼
  


鵜の瀬橋のところのモミジの紅葉


御岳小橋近く


釣り場(杣の小橋)

 

昨年鳩ノ巣渓谷を歩いた時と同じ寒山寺駐車場に車を止めた。でも今回の目的は御岳山方面。昨年より2週間ほど早い鳩ノ巣渓谷の紅葉は見ごろちょっと手前かもしれない。

寒山寺のところを通って川沿いを歩き始めると(7:30)、朝早くからカヌーを漕いでいる人を発見。昨年もそうだったが、川沿いを歩いていると、カヌー、ボート、岩登り、釣りなどのアウトドアスポーツをしている人をよく見かける。大きなクッションを背中に担いで、川の中に散在する大きな岩の中からよじ登りたい岩を探して歩いている人たちも多い。

枯れたアジサイの花の中に一輪だけ花が咲いているのを発見。今年は暖冬といわれているがそのせいだろうか。

鵜の瀬橋(昨年は霜が降りていたが今年はまだのようだ)を渡ったところにあるモミジの紅葉は今年も見事だ(写真左上)。ここからは日の当たる川の北側の道を歩いて、御岳渓谷までやってきた(8:20)。

車道のほうに上がるとJR御嶽駅があるのでバスで御岳山へのケーブル下まで行こうと思ったら、電車が今着いたばかりで、バス停にどんどん人が集まってきて長い列になってしまった。。。ケーブル下まで歩いていくことにした。

御岳小橋を渡り川の南側へ。御嶽橋をくぐってまるで深い森を思わせるような木々の中を歩いていく。通行止めのようなので(もしかしたらそのまま行けたかもしれない)、いったん杣(そま)の小橋を渡り、また北側を歩いていると面白い形の種(写真下)を発見。種でありながら花のような形をしているの(写真下)は、後から調べたのだが、おそらくボタンヅルの種(羽を飛ばした後)(?)。

神路橋で再び南側に渡り、川を離れて車道に向かっていく途中、シュウカイドウの群落があった。ここのは葉っぱの裏が赤色。白い花のシュウカイドウはまだ咲いていた。後でいろいろ調べたら、少し前に川辺を歩いていた時に見た、三角形のぶら下がった種も、茎のわきにできたムカゴ(地面に散らばって春芽を出す)も全部シュウカイドウに結びついた(写真下)。

    

カヌーを漕いでいる アジサイの花が咲いている(ホトトギス) 深い森を思わせる道(カメムシ)
トチノキの紅葉 サギ?(茎についた虫こぶ?)

ボタンヅルの種の羽が散った後

シュウカイドウの白い花(ピンク)

シュウカイドウの面白い種 シュウカイドウの葉のわきにできるムカゴ

 

▲御岳山鳥居〜ケーブルカー〜御岳神社〜馬場家▼  
  

車道を渡り(9:15)、御嶽神社の鳥居をくぐって御岳山ケーブルカー滝本駅まで車道をだらだらと歩いていく。道中、春に咲くボケの花が咲いていた。葉も落ちた木の一部に緑色の葉っぱと真っ赤な花が2輪(写真下)。これもやはり暖冬なので春と間違えたのか。。。コスミレも咲いていたが、スミレは春と小春日和の11月ごろも咲くことも多いのでこれは普通。

車道歩き40分後、御岳山ケーブルカー滝本駅に到着(9:55)。紅葉の季節だからかケーブルカーを待つ人たちの行列が道にまで長く延びていた。でもここまでの行列は見たことがない。

ここで待つこと25分、やっとケーブルカーに乗れた。歩き始めて3時間半近く経っているので、御岳山駅の広場で少し休憩。ここから東京方面の展望はよくないが、近くの紅葉はすばらしい(写真右上)。まずは御岳神社を目指して歩き始める(10:50)。

茅葺の屋根の馬場家から神大ケヤキを通り、紅葉が美しい御岳山神社にお参りして、階段を下りきったら左へ曲がり(11:35)、裏側の道を通ってまた茅葺屋根の馬場家のところまで下ってきた(11:45)(写真右下)。

いつも気になっていたこの茅葺の家だが、しっかりと見たことはなかった。裏側からの方がより重厚さが伝わってくるような気がする。鶴の絵がある玄関は千鳥破風屋根。一年前に修復工事が終わったそうで、茅葺がとてもきれいだ。

ここは御嶽神社の御師(参詣者を案内し、参拝・宿泊などの世話をする者)の住宅の一つで、東京都指定有形文化財。「馬場家十代目当主駿河が、幕末に、その「寵愛」する妻のための妻の実家である須崎家を模倣して建てたと伝えられている」。

感動したのも束の間、ここから鳩ノ巣への道を歩き出したところに小さな看板があり、 「越沢林道解説工事着手のため、越沢を経由する登山道が通行止めとなり、城山経由での通行となります」とのこと。

山歩きが久しぶりだったので少し迷ったが、迂回路の城山経由(山を一つ越える)で鳩ノ巣に向かうことに決定(11:50)。

 


御岳山ケーブルカー御岳山駅から日の出山方向


神社周辺のすばらしい紅葉


茅葺屋根の馬場家南側(玄関千鳥破風屋根)


     
ボケの花が今咲いている?(コスミレ) ツリフネソウ(柏葉アジサイ紅葉〉 ケーブルカー(セキヤノアキチョウジ)

神代ケヤキ

神社への階段にこんな絵が 十月桜か

 

  ▲馬場家〜大樽峠〜城山〜鳩ノ巣駅〜駐車場▼
  


大樽峠への道の紅葉(クリックして拡大)

大樽峠の標識

城山越えても直進して急降下

 

ここから(11:50)大樽峠まではもともと予定通りの道だ。しばらく美しい紅葉(写真左上)と落ち葉の絨毯の道を歩いていく。葉っぱの中にブナの落ち葉が目立ってきた。

あれ、葉っぱに何やら目のようなものが2つこっちを見ている。これはもしかしてブナの葉っぱにつく虫こぶ?名前はブナハカイガラフシでいいのか。。。その後も同じ虫こぶがいっぱい見つかった。対でつくものかと思っていたが、一枚の葉っぱに奇数個ついているものもあった(写真下)。

馬場家を出て林の中をひたすら歩くこと1時間20分、やっと大樽峠に到着(13:10)(写真左真ん中と写真下)。思ったよりも長かった。。。広場のベンチでお昼休憩。

ここからは迂回路。迂回路の説明と地図はここにも貼ってある。本当なら鳩ノ巣には右方向に歩く予定だったが、まっすぐ上坂・城山方面に歩いていく(13:20)。

針葉樹と広葉樹の間の稜線をしばらく歩き、急な針葉樹の坂を上り詰めると、木に貼られた紙に手書きで「ここが城山」とある。ここが城山山頂(13:55)(写真下)。

ここからは下り。城山を超えて少しすると標識があり、本当は越沢の道の方に戻るのだが、そのまままっすぐ下りても鳩ノ巣駅に着く、と書いてあったので、急降下の近道を選んだ。かなり急で途中で滑ってころんでしまった。永遠に続くかと思われた急降下も、山頂から約1時間後に車道に下りた(15:00)。

その後、前回釜飯を食べた鳩ノ巣釜飯屋を通って、鳩ノ巣駅に行き、そこから沢井駅まで電車で戻り、駐車場まで歩いて戻っていった。

今回はゆるい歩きを予定していたが、思わぬ迂回路があり、結局朝7時半から歩き始めて8時間も経っていた。でもいろんな自然の発見があり大きな収穫だった。

   

カメバヒキオコシの花

美しい紅葉の中を歩く マムシグサの実
ブナの虫こぶ、ブナハカイガラフシ こんなにいっぱい 大樽峠への道

大樽峠でお昼

コハウチワカエデ(コウヤボウキ) 城山山頂(城山への急登)