秋の花々

 
高尾山 稲荷山コース→高尾山山頂→5号路→紅葉台巻道→(一丁平)→5号路→3号路
年月日 2022年9月17日、2022年9月24日
地域 高尾
標高 599m
天気

晴れ時々曇り

ひとこと シモバシラの花、山ホトトギス、キジョランの花
 

 

歩いたコース  ▲稲荷山登山口〜山頂▼
  


稲荷山コース入口(階段を上る)


美しい木の根っこの道


丸太の階段


木のステップがずっと続く(台風後の木道)

 

3カ月半ぶりの山歩き。今年の夏は、6月ごろから酷暑の日が続いていたので近場の山は暑すぎるし、遠くアルプスの山はコロナで宿泊が難しいので、山歩きはずっと控えていた。9月も半ばになり、昼間はまだ30度を超えるが、朝晩は涼しくなってきたので、リハビリを兼ねて高尾山へ。

あいにく大型台風14号がこのシルバーウィークの3連休に日本列島を襲うということで天気が心配だったが、東京では連休1日目はまだ雨が降らないということなので早速出発。

実はこの1週間後(25日)にも高尾山に行くことになったが、台風14号が主に九州などに爪痕を残して去ったあとすぐに発生した15号(雨台風)が、今度は主に東海地方を襲った後にお天気が回復したシルバーウィークの最後の日曜日。

過去を振り返ると、高尾山に行ったのは春の花の時期、紅葉の時期、ダイアモンド富士の冬などで、9月に行ったことはなかった。前から見てみたかったキジョランの花は秋に咲くし真冬のあのシモバシラの花も今が見頃なのでまさにグッドタイミング!

薬王院の自動車祈祷殿駐車場はこの日は行事があるため使えなかったが、周囲の至るところに臨時駐車場(土曜日なのに1日1000円)があったので助かった。1週間後の日曜日(25日)は自動車祈祷殿駐車場は使用可能で、駐車料はなんと500円。やっぱりここが一番お得。

清滝駅の隣の稲荷山コースの入口に入る(写真左上)(8:30)。葉っぱのない明るい登山口を見慣れていたため、この時期のうっそうとした景色を見て、これが本当の稲荷山コースの入口かと迷ったぐらいだ。

階段を上がって行く途中、山ホトトギス(写真下)が出迎えてくれた。このかわいい山ホトトギスとは最後まで一緒に歩くことになる。25日もほぼ同じ時間にスタートしたが、17日より歩く人が多かったようだ。台風後なので6号路などの谷を歩くコースを避けてこのコースを選んだ人も多かったのかもしれない。、

ほぼ広い道がなだらかに続くイメージのこの稲荷山コースだが、久しぶりの山歩きのせいか、こんなに上りが多かったかなと思うぐらい、階段や木の根っこなどのアップが断続的に現れて歩きごたえがあるように思われた。さすがにその1週間後は割と歩きやすかった。

急な登りを上って到着した稲荷山では、やはり眺望はなし。東屋だった屋根が前回来た時から屋根が外されてベンチのみになっている。1週間後もあまり眺望はよくなかった。

山頂まで残り500〜600mぐらいのところから、道の上に板が張られ、ウッドデッキ状態。木が新しいので後で調べてみると、2022年3月にできたものらしい。この辺はとくに滑りやすかったため木道に整備したようだ。有難い。私もこの稲荷山コースのどこかで一度滑った記憶がある。歩きやすい半面、段差がばらばらなので注意が必要。この道は山頂直下までずっと続いた。台風後(25日)の木道には葉っぱや枝などが散乱していた。その後、約280段の山頂直下の階段を上って山頂到着(10:05)。

     

ホトトギス

赤い毛糸の帽子をかぶったお稲荷さん

稲荷山の東屋だったところ
稲荷山からは何も見えない 六号路分岐手前の広場 25日ツリバナ?
台風後、熟しきれてないドングリが地面に 3.1kmのうち2.2kmまでやってきた 最後の急登280段

 

▲山頂〜5号路〜まき道〜一丁平(25日)▼   
  

山頂からは17日も25日も富士山は見えない(写真右上)。シルバーウィークの貴重な天気の日とあって、山頂は朝からかなりの人でにぎわっている。木々のない山頂はまだまだ暑いので、ほとんどの人が木陰で休憩している。25日には山頂ですでに少し赤くなりかけている木々を発見(写真下)。紅葉台方向に下りて東屋で早めのお昼をいただく。

その後、5号路周りで紅葉台への巻道のシモバシラ街道へ。途中ヤマホトトギス、ヌスビトハギ、ノブキなどが咲いている。ノブキの花はとても小さいが、これが小さな花の集まりで、外側の小花は実を作る雌花、内側は花粉を出す雄花だそうだ。雪の結晶のように見えて美しい(写真下)!アーティスティックな絵が描れている葉っぱをよく見かけるが、ハモグリガやハモグリバエの幼虫が葉の中を食べたあととのこと(写真下)。

今年目立ったのが、「カエンタケに注意」の看板(写真下)。燃えるように真っ赤な猛毒のキノコだ。公園などでもナラ枯れ被害の木の近くで発生することが多いらしい。注意が必要だ。

シモバシラ街道に入ると冬にあれだけのシモバシラの華が見られるだけあって、秋に咲く本当のシモバシラの花もあちこちに咲いている(写真右上から2番目マウスオーバー)。17日はまだ咲き始めのころだったが、25日には花もかなり増えていた(写真右真ん中)。今回も冬に咲くシモバシラの華もたくさん見られますように。

蕾が多かったサラシナショウマの花も台風後には花が増えていた。ヤマホトトギスは台風後も頑張っていた。ほかにも直径4cmぐらいの大きな釣鐘状の花、ツルニンジン(内側に赤い模様が入ったとても美しい花)(写真右上から2番目と下)がいくつか咲いていたのだが、25日には台風の影響かほとんどの花が落ちていた。

17日は、この後、5号路に戻り、そこから3号路に入ったのだが、25日は、この道をそのまま進行方向に進み一丁平まで行くことにした。さらに進むとキバナアキギリ(写真下)も現れた。

一旦もみじ台に出たところで、今度は花がまだついているツルニンジンを発見。このあとまたまき道に入って進んでいく。ツリフネソウ、クサボタンなどの花も発見。その後、ぬかるみで滑りやすくなった道を上って、一丁平に出た(写真右下)。

空は晴れてきたが、ここ一丁平でも富士山は雲に隠れたまま。東屋で軽く休憩をして、今度はまき道ではなく通常の道を高尾山方面に戻る。下る階段の周囲にも秋の花が満載で、ユウガギク、ヒヨドリバナなどが咲いている。ススキをかき分けて進むところもあり(写真右一番下)、まさに体でも秋を感じながら、もみじ台へと続く上りの階段のところまでやってきた。

 


山頂から富士山は見えない(25日も)
ツルニンジン(シモバシラの花)

一丁平からも富士山は見えない

ススキの道(ヒヨドリバナ)

     
25日紅葉が始まっている山頂 ヤマホトトギス 美しいノブキ
カエンタケ注意 ツルニンジのつぼみ→ ツルニンジン(内側の模様)
字描き虫が描いた模様 キバナアキギリ

アザミとバッタ(ユウガギク)

虫こぶ

3出複葉つる植物のクズの葉っぱ

もみじ台南まき道へ

 

 

5号路〜3号路〜1号路〜高尾駅〜ロープウェイ▼

  


3号路


17日キジョランの花


25日のキジョランの花?

 

階段を上りたくなかったので、今まで通ったことがなかった南側のまき道(もみじ台まき道)を進んでみた。南側の道なので明るいが、あまり人が通らないのか狭い道を高い野草が生い茂っている。かなりくねっているのか、長く歩いた気がしたものの、たどり着いたのは、山頂に上る5号路との分岐。

5号路から3号路に入ってキジョランの花を探す。最初は少し下るが、その後は右側方向が谷になったアップダウンの少ない登山道をくねくね歩く。キジョランが一番多く見られるのは、3号路の終わりの方。

25日最初の橋を渡ろうとすると、台風の影響で、普段は見られない滝がゴーゴーと流れていた(写真下)。その後も橋を渡るたびにいつもは聞こえない谷の底を流れる水の音が森に響いていた。

3号路もかなり終わりに近づき、以前キジョランの実や種を発見したあたりにやってくると、キジョランの茎から何やら放射状に丸いものが数個出ていて、そのうち花が咲いているものもある。

これがキジョランの花!(写真左真ん中)思っていたより小さく地味だった。他にも放射線状に広がったいくつかの蕾らしきものは見えるが花はほんの少し。他のはこれから咲くのだろうか。

だったら、次の週にはもっと花が見られるかもしれない。ということでキジョランの花が咲き乱れているところを期待して25日もやってきたのだった。ところが、25日には花が咲いているものは全く見られず(写真左下)、蕾のように見えるものはもしかしたら花が終わった状態なのかも知れない。

ガイドブックを見ても、全部花開いている写真もあるにはあるが、蕾状態の写真しか映っていないものもある。あとで高尾599で尋ねてみたものの、花はこんなものではないかということだった。歩いていてもキジョランの花を探している人はいなかったし、キジョランはやはりあのふわふわした種が一番の魅力なのだろう。

この後、1号路の浄心門のところに出てきて、天狗焼きを食べてからロープウェイで下りた。それにしても紅葉前の秋の高尾山も秋の花満載ですばらしかった。


     
最初の橋 25日滝になっている 黄葉したキジョランの葉っぱ
カゴノキ 17日キジョランの花 モミジイチゴ(?)についた虫こぶ
タマアジサイ シダにつく虫こぶ?
高尾599の17日の気温(25日の気温)