行者小屋から見えるはずの赤岳、阿弥陀岳等...
 
赤岳美濃戸→行者小屋(テント泊)→美濃戸
(最初の予定)
@ 美濃戸→行者小屋→地蔵尾根→赤岳→中岳→行者小屋 A 地蔵尾根→横岳→硫黄岳→赤岳鉱泉→行者 B 行者小屋→赤岳鉱泉→北沢→美濃戸
年月日2004年7月17日〜18日
地域八ヶ岳

約2000m(行者小屋まで)

天気曇りのち雨
ひとこと悪天候と体調不良により勇気ある撤退
温泉スパティオ小淵沢
 

 

  ▲美濃戸〜行者小屋▼
  


小屋の手前までせまってきたテント族

 

今年もやってきた海の日。行者小屋にテントを張って、そこをベースに南八ヶ岳を歩く二泊三日の計画を立てて、土曜日の朝、まずは行者小屋をめざして美濃戸の駐車場を出発。この時点での天気はもうひとつ。これからの天気は普段の行いの良し悪しを試すいいチャンス。
急登もなく比較的歩きやすい道をいつもどおりゆっくり歩いていく。体調はまずまず、足取りも軽い。行者小屋には予定の2時間を超えて到着したが、ここまでは容易にクリア。ただし、お天気が悪い。ガスに覆われているうえに風も強い。そして寒い!ダウンジャケットがほしいぐらい。
とりあえずテントを張ってお昼を食べたら赤岳へ、というときに次第に気持ちが悪くなってきた。頭痛も始まる。食欲がない。高山病か。。。そんな時、ちょうど赤岳に登ってきた人が、頂上からは何も見えないし風も強いし最悪だったと言う。これで、今日は赤岳には登らないで様子を見ることに決まった。

 

▲勇気ある撤退▼  
  

夕方ころから雨が落ちてきた。結局雨は一晩中テントを叩いていた。風も強かった。おかげで寝不足。翌朝も相変わらず霧が立ちこめ周囲は真っ白。体調の方はおかゆを食べて少し良くなってきていたが寝不足もあってベストとはいえない状態。スカッと晴れた青空を背景に頂上に立ちたいという思いがかなえられそうにもなかったので、潔く撤退することに...。

「一体ここまで何をしにきたのだろう」という疑問を完全にぬぐいきれないまま下り始める。達成感も全くない。でも山登りにはこういう勇気ある撤退が大切なんだ、と自分に言い聞かせながら下る。HPのアップのことも心配になる。今回は何をアップすればいいのかな...。とりあえず、下りに出会った花はすべてデジカメに収めることにしよう。必死になってコケ類まで写真を撮りはじめる。途中でザックに大きなてるてる坊主を3つもぶら下げて登っている人がいた。今日はこのまま曇っていてほしいのに...。時折日が差すようになってきたのも気に入らない。

 
行者小屋から美濃戸への道

 

  ▲普段の行いは...▼
  

八ヶ岳の看板
 

美濃戸の駐車場まで2時間あまりかけて下りてきた。皮肉なことに良く晴れている。でも山の上は雲にすっぽり隠れたまま。
下界に下りても車中から赤岳が雲に覆われているのを確認してほっとする始末。あれっ?頂上までくっきり見える!っと思ったらそれはニセヤツ。ああよかった。

体調も元に戻り、温泉とおそばを楽しんで帰途についた。あとで知ったのだが、南八ヶ岳は晴れる率がかなり高いそうだ。ということは、よっぽど普段の行いが悪かったということだろうか...。

勇気ある撤退をした山はこれが初めてではない。雪が怖くて退き帰した雁坂峠経由の甲武信岳登山、登山靴を忘れて栂池高原散歩に変更した白馬岳登山などなど。。。