2つの山頂を持つ筑波山
 
筑波山筑波神社前→宮脇駅→御幸ヶ原→男体山→女体山→弁慶茶屋→筑波神社前
年月日2005年11月23日
地域茨城県
876m(女体山)870m(男体山)2つの山頂
天気晴れ(霞あり)
ひとこと 女高男低双耳ピーク、登りごたえのある山
温泉あけの元気館
 

 

  ▲筑波山神社、ケーブルカーの行き違い▼
  

筑波山神社

宮脇駅のもみじ(マウスオーバーで杉木立)
 

一週間ほど続いた冷え込みも和らぎ小春日和となった勤労感謝の日、茨城県の筑波山をめざす。
広大な関東平野の東側に忽然とそびえるこの山の周囲には高い山がないので、空気の澄んだ晴れの日であれば、山頂から関東平野を一望でき、富士山まで見えるそうなのだが、今日は空が全体的に霞んでいるので展望はあまり期待しないことにする。

秋の行楽日和となったせいか、ケーブルカーで頂上まで行く観光客も多く、出発地点の筑波山神社あたりから人があふれている(11:25)。
神社でお参りを済ませてから(写真左上)、ケーブルカーの宮脇駅まで歩く。ちょうど見頃のモミジの木々が駅の周辺を真っ赤に染めている(写真左下)。ケーブルカーに沿って作られた登山道に入り、杉の木の林の中を歩いていく(写真左下マウスオーバー)。

30分ほど上ると、ケーブルカーの線路が登山道と隣接している小さな空き地に着く(12:00)。ここで2、3分待つと、下からは赤いケーブルカーが、そして上からは緑のケーブルカーが近づいてきた。ちょうどこの地点で、赤と緑のケーブルカーが行き違った(写真下)。上りのケーブルカーはその後トンネルに入り、登山道はそのトンネルの入り口の上を通って上る。

   
ケーブルカーの行き違い
下から赤いケーブルカーが上ってきて上から緑のケーブルカーが降りてきてケーブルカーが行き違った

 

▲御幸が原、男体山山頂、ガマ石▼  
  

万葉集に出てくる男女川の水源を過ぎると急登となる。とくに歩きにくいところはないが、それにしても登る登る。ゆっくり登っているのでそんなに疲れはしないが、この筑波山は900m弱の山なのに、かなり歩き応えのある山だ。最後に段差の小さい階段をその後どんどん登っていくと、御幸ヶ原に到着(12:45)。

御幸が原はケーブルカーの山頂駅があるところ。360度回転の展望台、そして名物ガマの油や置物などを売るお土産屋や茶店も数件ある。向かって左側に男体山、右側に女体山の頂上があり、ここはちょうどその鞍部となっている。登山客とケーブルカーで上ってきた人たちでごったがえしている。人の多い紅葉時期の高尾山を思い出す。

おでんを買って、持ってきたおむすびと一緒にお昼を食べる。
その後、男体山に向かって出発。15分ぐらいで到着のはずなのだが、かなり歩いても登山道が上に上る様子もないので地図を見てみると、なんと男体山山頂を一周する自然道研究路を歩いていた。引き返そうと思ったが、途中でショートカット用に急登した跡を発見したので、それをたどって登っていくと、なんと男体山の頂上に着いた(13:30)。頂上は広くなく、しかも人がどんどん上ってくるので、すぐ下に向かう。

下りは正しい道を降り、御幸ガ原に戻る(13:50)。
回転展望台に上って周囲を見渡す。霞みで遠くまで見えないが近くの加波山は見える(加波山にはずいぶん前に一度登ったことがある)。
午後2時を過ぎると、すでに帰りのケーブルカーを待つ人たちが長い列をつくって待っている。10分毎に運行しているのに、この時点でなんと1時間待ちだそうだ。ケーブルカーに乗らない我々には関係ないこと。でも日が短いので急いでもうひとつの山頂で最高峰の女体山に向かう(14:15)。

途中で口を開けたガマにそっくりのガマ石が出現(14:22)。小石を投げてガマの口の中に入れば出世するという言い伝えがあるそうだ。面白半分で投げたら偶然口に入った。

 


階段


御幸ヶ原(展望加波山)


男体山頂

   
 奇岩いろいろ 


ガマ石


大仏岩

裏面大黒岩

出船入船

母の胎内潜り

弁慶七戻石

 

 ▲女体山→弁慶茶屋→筑波山神社▼
  


女体山からの展望 - 右につつじヶ丘が見える



ここから筑波山神社方面に下る

 

葉が散ってしまったブナ林の道を歩いて御幸ガ原から20分ぐらいで女体山の山頂に着く(14:32)。女体山のほうが男体山よりも6mばかり高い。人でいっぱいの狭い岩峰に慎重に立って男体山よりもいい展望を楽しむ(といっても霞のせいで遠くまでは見えない)(写真左上)。
どんどんやってくる人たちと入れ替わって、つつじヶ丘方面へ下山。

しばらく歩くと奇岩が次から次へと現れる(写真上)。
大仏岩や出船入船など、なるほどとうなづきながら、弁慶七戻石まで歩く(15:13)。「あの弁慶でさえ、岩が落ちそうで通るに通れず、行きつ戻りつした」ということからついたこの岩が奇岩群の最後となる。この岩をくぐり、時折大きな杉の木を見上げながら、弁慶茶屋までやってくる(15:21)。近くにマユミの木を発見。赤い果実とピンク色の種子がかわいい(写真下)。

ここから、つつじヶ丘への道を左に見送り、筑波山神社方面へ下る(写真左下)。雑木林の中をどんどん下る。とにかく下る一方なので途中で膝が笑い出す。40分ほど下るとやっと登山道が舗装道路に変わり(16:10)、人家から境内を抜けて駐車場に戻った。

東京へ向かうころにはすっかり暗くなり、鳥居越しの夕日が美しかった。

 
  
筑波山神社での菊花展御幸ヶ原から紅葉を見下ろすケーブルカーを待つ人々
葉が散った後の木美しいマユミの果実と種子下山後一気に暗くなり美しい夕焼けが