道中の美しいモミジ

 
鎌倉アルプス北鎌倉駅→円覚寺→建長寺→半僧坊→十王岩展望地→大平山→天園茶屋→天台山→端泉寺→鶴岡八幡宮→鎌倉駅
年月日2007年12月16日
地域鎌倉
159m(大平山)
天気晴れ
ひとこと

駅からお手軽ハイキング(紅葉と史跡)

 

 

  ▲円覚寺、建長寺、半僧坊▼
  


円覚寺三門(弁当堂茶屋からの眺め)


建長寺仏殿(三門)


半僧坊(半僧坊へのジグザク階段)

 

鎌倉にもアルプスがある。でもこのアルプスは、駅からスタートして市街地を囲むように連なる山並み(ヒル)を歩く、お手軽な超小型アルプスだ。標高は低くてもアルプスという名前がついているので、それなりのものを期待して北鎌倉駅から出発。お寺とモミジと展望とおしるこにおでんと...かなり充実したハイキングになりそうだ。

北鎌倉駅を出たらすぐ左手に円覚寺(写真左上)。入り口のモミジがきれい(写真下マウスオーバー)。今年は全般的に紅葉があまりきれいではない年のようだが、それでもお寺とモミジのコラボや池に写る紅葉(写真下)は情緒たっぷり。鎌倉第一の大鐘供鐘まで上ってくると、展望のいい弁天堂茶屋でおしるこを食べる(写真下)。ここからはずっと奥に東慶寺の境内が見える(写真左上マウスオーバー)。

甘いもの大好きな我々は今回、甘味三昧のハイキングを計画している。毎回一人前をシェアして甘味を何度も楽しもうという魂胆だ。建長寺へ行く途中、『三日月堂花仙』で今度は白玉ぜんざい(写真下)を食べる。良質の小豆も白玉もたっぷりのぜんざいで至福のひととき!

満足して建長寺へ。三門(写真左中央マウスオーバー)を通り抜けて、国重要文化財の仏殿でハイキングの安全を祈願する。海外の石でできた寺院もすばらしいが、木造物にはそれなりの味があり、歴史の重みが感じられる。この仏殿などは精巧な造りになっていて実に美しい(写真左中央)。仏殿前に植えられている柏槙(ビャクシン)の木(写真下)も立派だ。

そのまま奥に進み半僧坊に向かう。竹林ともみじで覆われた長い参道を歩いていくと突き当たりが急な石段になっていてジグザグと登っていく。お日様に輝くモミジの木を抜けると、斜面にそれぞれポーズを決めた大小の天狗たちがいる(写真下)。ここが半僧坊。

天狗といえば高い鼻に山伏の姿をして羽団扇を持った不思議な妖怪。一番高いところにいる大天狗はそのとおりだが、他の小天狗には高い鼻はなく、その代わりにくちばしが付いていて烏天狗と呼ばれる種類の天狗。どれにも背中に大きな羽が付いている。そういえば高尾山の薬王院にも大小の天狗像があったのを思い出した。でもこんなにたくさんの天狗を一度に見たのは初めて。

   
   

池に映る紅葉(円覚寺のモミジ)『花仙』のぜんざい(円覚寺のしるこ)建長寺のビャクシン(半僧坊への道のモミジ)
 
半僧坊の大天狗と小天狗(左端は大天狗)

 

▲半僧坊〜大平山〜天園茶屋▼  
  
半僧坊からは展望もすばらしく富士山が見える(写真右上)。今日は少し霞んでいるが写真になんとか映りそう。ここから山道に入り、ひと登りすると勝上献(正確には山冠が付く)という展望地に着く。ここからは広範囲の展望が得られる。少し前に通ってきた建長寺が眼下に見え、その先には海も見渡せる(写真右上マウスオーバー)。富士山はますます霞んできた。

さらに進むと十王岩展望地という指標がある。「十王岩は閻魔大王など冥界で死者の罪業を判定する10人の王が彫られた岩」だそうだが、風化が進んでよくわからなくなっているらしい。近くにそれらしいものを見つけたが確かではない(写真下)。あれれ?展望地はどこだったかな。。。

尾根沿いに大平山に向かって歩いていく。これまでにもいくつかあったが、この道中にもやぐら(写真下マウスオーバー)という小さな洞窟があちこちにある。これは「鎌倉時代から室町時代にかけて葬られた武士や僧侶の墓」だそうだ。

大平山に着いた(写真右下)。標高159mなので山頂にたどり着いたという気分にはなれないが、大勢の人が日当たりのいい階段状の岩に座って休憩をしている。ここからはランドマークタワーなど横浜の高層ビル群が良く見える(写真右下マウスオーバー)。

また山道に入り5分ほど歩くと天園茶屋に着く。ここでお昼休み。見晴らしのいいこの茶屋で名物のおでんをいただく(写真下)。

 


半僧坊からの富士山(勝上献からの眺め)


大平山(大平山からの展望)

   
   

十王岩?(やぐら)

紅葉(カタツムリのような岩)天園茶屋名物のおでん(茶屋からの眺め)

 

 ▲天園茶屋〜端泉寺〜鶴岡八幡宮
  


端泉寺(紅葉)


鶴岡八幡宮のイチョウ


 

この先を降りたところにもう一軒茶屋がある。逆コースの人たちはきっとここに立ち寄るのだろう。端泉寺を目指して歩き始める。

竹林の中やスギの木の中を歩いたり、日の当たりのいいミズナラなどの紅葉の下を歩く。途中で枝が広く横に張り出した大きな見ごたえのある木に出会う(写真下)。大きな木が根こそぎ倒れて道を半分覆っていて足場の悪い場所もあった(写真下マウスオーバー)。やぐらをまたいくつか発見(写真下)。

端泉寺への指標があるところまでやってきた。知らぬ間に天台山を通り過ぎていたようだ。右に曲がって端泉寺への近道を下りて行く。端泉寺は、紅葉ヶ谷と呼ばれ文字通り紅葉の名所ということで楽しみにしていたお寺だ。

拝観料を払ってすぐ左手に並んでいる木々は梅の木のようだ。その向こうの山の紅葉はすばらしい(写真左マウスオーバー)。三門までの道を覆っているモミジはまだ赤くなっていないものあるし、枯れたようなものもある。三門のところのモミジはなんとか色づいている(写真下)。さすが花の寺とも言われるだけあって、境内には冬の花であるスイセン、チャノキ、ツバキ、ミツマタなどが咲き始めている(お花畑をクリック)。他の季節にも来てみたいものだ。

端泉寺を出て少し歩くと茶屋『もみじや』にやってくる。今度は栗ぜんざいをいただく(写真下)。これまた美味だが、さすがに3度目のぜんざいとあって今日はもうこれでいいかな。

鶴岡八幡宮に向かって歩き出した道中、西日が当たって美しく輝いているモミジの木を発見。皮肉にも、お寺でもない道端のモミジが今日の最高のモミジだった(写真一番上)。12月も中旬、紅葉の最後を締めくくるモミジが最後を迎えている今、鶴岡八幡宮のイチョウ(早い時期に黄葉する)はすでにほとんど散っていた(写真左下)。

    
   
見事な木(倒木)やぐら端泉寺のモミジ
『もみじや』の栗ぜんざい(鳩サブレ)

民家の屋根の上に積もったイチョウ

源頼朝公のお墓