仁王像(鉄のワラジ)
 
子ノ権現御岳山駐車場→御岳神社→吉田山→小床峠→子ノ権現→浅見茶屋→駐車場
年月日2008年1月26日
地域奥武蔵
640m
天気晴れ
ひとこと子の年に子ノ権現へ、足腰の守り神
温泉かたくりの湯(東村山)
 

 

歩いたコース ▲駐車場〜秩父御岳神社の本殿▼
  


秩父御岳神社の地図(川の水が凍っている)

東郷元帥銅像(御岳神社入口)

長〜くて急な階段(御岳神社本殿)

 

子の年の今年最初に歩く山は、名前に「子」のつく山、子ノ権現に決まり。吾野駅の近くにある、秩父御岳神社の近くの駐車場に駐車。普通のコースで行けば、コースの3分の2ぐらいは車道歩きでつまらない。そこで、往路は地図に点線(難)で描かれているコースを取ることにした。

近くの川の水は完全に凍っている。ここ数日、東京でもかなり冷えていたし2、3日前には雪も降ったので、奥武蔵の山には雪が積もっていてもおかしくない。だからアイゼンも持ってきた(凍りかけた雪の上を歩くのが怖いので)。

まずは、秩父御岳(御嶽)神社の鳥居をくぐる(写真左中央マウスオーバー)(11:35)。この神社は「母の病を癒すために木曽の御嶽山の行者となった開祖が、他の多くの人々にも神々のご神徳をと、明治28年、山頂に秩父御嶽神社を勧請。『おんたけさん』の呼び名で信奉を集めています。」ということで、この神社の名前は「みたけ」神社ではない。

緩やかな階段を上り、元帥の生前に銅像が建立された日本唯一の東郷元帥銅像(写真左中央)を通り過ぎる。この東郷公園は紅葉の名所だそうで、秋ならモミジを楽しめるらしい。しばらく歩くと、急な階段が目の前に現れる(11:50)。前方には限りなく階段が続いている(写真左下)。

上っても上ってもまだまだずうっと続く階段。途中から段数を数え始めたのだが、やっとたどり着いた山頂の秩父御岳神社本殿(写真左下マウスオーバー)(12:00)までは、祈祷殿からでも200段以上あったのではないかと思う。

本殿の前には「この本山は木曽御嶽山で、この拝殿にて拝礼する時、遠く本山までもこだまするようにとの願いが込められ、遥か信州は木曽の御嶽山を拝する向きに建てられています。」という説明書きがあった。

 

▲御岳山〜吉田山〜小床峠〜車道▼  
  

本殿の裏側に回り、山道を歩き始める。スギ林と広葉樹の尾根には、落ち葉に混じって何かの実のようなものが落ちている(写真下)。後で調べるとサワグルミの果実に似ているが確かではない。少しアップダウンを繰り返して上りきったら、木に「ここが吉田山(445m)」と刻まれている(写真右上)(12:20)。

ここからどんどん下る。あっ、ところどころに白いものが見えてきた。山道にも雪がかかっている。雪道が苦手な私が「アイゼンをつけようかな」と言ったら、友達に笑われた。実際、まだ凍っていないようだし下りではないので大丈夫そうだ。 何度か雪の上を歩いていると 少し慣れてきた。

突然、指標によって進行方向が阻まれた。小床峠方向へ行くには直進しないで右側の道を行くようにとのことだ(写真右中央)。おかしいな、右に曲がったらかなり遠回りになるのに。でも指標に逆らって行ったらどんな危険に会うかわからない。「急がば回れ」で右へと進む。

しばらくすると、また指標が現れる(写真右中央マウスオーバー)。この道を進めば子ノ権現に着くという指標だ。この道がもともと正しい道だったとわかり一安心。ここから小床に行く道もある。ということはここが小床峠(12:45)か。。。

さらに10分ぐらい歩くと、今度は左に行けば浅見茶屋、右に行くと子ノ権現という指標が現れる(12:55)。右に曲がり、急な上りをゆっくり登っていく。ここを上りきったら頂上かなと思っていたら、あまかった。

上りきると下りが待っていた。どんどん下るとまた上り。今度は急な上り道に雪が積もっている(写真右下マウスオーバー)。慎重に歩き上りきると今度こそは頂上かなと思ったらまたはずれ。木々の間から奥武蔵の山々が少し見えるだけ。そしてまた下り。どんどん下ってから、杉林の中をしばらく歩き上りきるとやっと車道に出た(写真右下)(13:30)。

 


吉田山山頂(山道)

小床峠へ(小床峠)

車道に出たところ(上りの雪道)

 
   
?の果実(樹木)下りの雪道(山道)イヌシデの木?(樹皮)

 

 

▲子ノ権現〜浅見茶屋〜駐車場▼
  

二本杉



本坊(本堂)


経ヶ峰の頂上からの新宿展望拡大(展望)
 

10分ほど車道を歩くと、640mの山頂にある子ノ権現に到着(13:40)。832年の子の年、子の月、子の日、子の時刻に生まれ7歳で仏門に帰依した子ノ聖(ねのひじり)が、911年(延喜11)に創建した寺院。

まず初めに門前にある二本杉が目に入る(写真左上)。とはいっても向こう側の木は地上から2、3mで切り取られている。この二本杉は「子ノ聖が食事のときに箸がわりに使った杉の枝が根付いて成長したと伝えられる県の天然記念物」。樹齢およそ千年だそうだ。

参道を進むと黒門の向こうの両側に大きな仁王像が立っている(写真一番上)。「その勇壮な姿は邪悪なものを退治し、仏法を護持しようとする意味が込められている」とのこと。つきあたりには、茅と杉の皮で何層にも葺かれた屋根の本坊(写真左中央)。

右手に上ると本堂(写真左中央マウスオーバー)。言い伝えによると「子ノ聖は鬼の魔火に遭い、腰から下に火傷を負いながらも、衆生の教化に努めた」ということで、この因縁から足腰の守り神として厚い信仰を集めている。「往古より、本尊様へ履き物を奉納する、願掛けの習わしがあり、本堂の前にある重さ2トンの鉄のワラジ(写真一番上マウスオーバー)はその信仰的シンボルとなっている。」ということで、ずっと足腰が丈夫で安全に山歩きができるように祈願し、ワラジのお守りも買った。

まだ雪が残る境内にロウバイの木が一本。黄色の花がかわいい(写真下)。本堂の横の階段を上った経ヶ峰の頂上には鐘楼がある(写真下)。ここからの展望はすばらしく、新宿高層ビル群も見える(写真左下)。

陽だまりでお昼を食べたら下山開始(14:35)。復路は普通のコースで。車道の途中に浅見茶屋や吾野駅行きの指標のあるところから、林の中を下っていく(14:45)。ジグザグの下りが意外にも長かった。

20分かけて下りきったところには降魔橋(写真下)があり(15:05)、この橋を渡ると長い車道歩きになる。車道にはかなり雪が残っている。皮肉にも、山ではなく、この凍りかけた車道で滑って転んでしまった。

道中右手にある浅見茶屋は今日は休業だった(15:10)。その後は車道にも雪はなくなり、だらだら歩きが続く。流れの速い川の上にかかった木の枝にはつららができていた(写真下)。15:30に駐車場に戻ってきた。

   
   
ロウバイ階段を上って経ヶ峰へ(鐘楼)降魔橋(ジグザグ下り)
浅見茶屋(車道の雪)川のつらら(車道)

マンリョウ(ヤブコウジ)