山頂駅からの白根山(山頂からの五色沼)
 
日光白根山ロープウェー山頂駅→七色平分岐→白根山頂→五色沼→弥陀ヶ池→七色平→七色平分岐→ロープウェー山頂駅
年月日2009年9月5日
地域奥日光
2578m
天気曇り時々晴れ
ひとこと 関東以北で最高峰、ダケカンバはもう紅葉
温泉花咲温泉
 

 

歩いたコース ▲ロープウェー〜山頂駅〜▼
  


山頂駅ロックガーデン(ロープウェーからの展望)


二荒山神社(鹿の食害を防ぐゲート)

 

久しぶりに森林限界を超える登山、関東以北で最高峰の日光白根山(2578m)へ。とはいっても、標高2000mまではケーブルカーによる他力登山なので、比較的楽に行けそうだ。

ロープウェーで標高差600mを一気に登る。今日は曇り空だが時折日が差し、青空がところどころに現れる。果たして山頂での展望は。。。山頂駅に近づくにつれ、進行方向に、これからめざす日光白根山の姿が見えてきた(写真左上マウスオーバー)。15分後、山頂駅に到着。日光白根山の全容がすぐ前に見える(写真左上)。駅の前はロックガーデンになっており、高山植物が植えられている。9月になっても咲いているコマクサもある。5月頃咲くシラネアオイの葉っぱもたくさんある。

左手に曲がって、ヨツバヒヨドリやノコギリソウ、トリカブト、リンドウなどの花を見ながら二荒山神社(写真左下)を過ぎ、シラネアオイ保護区域のため鹿からの食害を防ぐゲート(写真左下マウスオーバー)を通り登山開始(10:10)。

最初は、オオシラビソ時々ダケカンパの林の中の広い道を歩く。フィトンチット効果による森林浴を楽しみながらの歩き。やがて森の中に入り、カニコウモリやハンゴンソウなどの花が目立つようなる。葉っぱが羽状に3〜8深裂しているハンゴンソウと花がよく似ているキオンも混じっている。

大日如来を通り過ぎて(10:40)七色分岐までやってきた。ここまでは散策コースの一部。ここからは相変わらずハンゴウソウとカニコウモリの群落に縁取られた登山道をどんどん上っていく。木々の合間から出発地点である山頂駅が遠くに見える(10:50)(写真下)。ところどころに、すでに黄葉したダケカンバの葉っぱが落ちている。

   
   
オオシラビソとダケカンバの道ハンゴンソウ(葉っぱが違うこれはキオン)大日如来の石仏
遠くに山頂駅が見える(ダケカンバの木々)ハンゴンソウの群落(カニコウモリの群落)ダケカンバの黄葉(もうすぐ森林限界)

 

▲森林限界〜日光白根山山頂▼  
  

しばらくすると樹林の中の急登が終わり、ようやく開けた場所に出た(11:40)。森林限界を超えたようだ。広大な景色を前にして、登りにうんざりしていた気持ちもリセットされた。最初はガレ沢を横切り、そのうち砂礫の斜面を歩く(写真下)。

ガスもひけ、次第に眼下に山々が見えてきた(写真下パノラマ)。青空もところどころに見える。が、ずっと遠くの山は雲がさえぎって見えない。足下にはコケモモやシロバナヘビイチゴなどの可憐な赤い実がなっている。

砂礫の道が急になってくるとずるずると滑りやすくなり、なかなか前に進まない。その後、岩がころがる尾根を登りきったピーク(12:10)にたどり着いた。祠が祭られており、やっと山頂かと思ったが甘かった。その後一旦急な坂を下り、岩を登り返した(写真下)次のピークが山頂(1210)(写真右上)。この山は、下から見上げた山容からもわかるように、他にもピークがいくつかあり、一帯が複雑な地形をしている。

大岩を積み上げたようなこのデコボコ山頂は10人でいっぱいになるぐらいの狭さで、しかも周りが崖になっている(写真右上)。ガスがなければ360度のパノラマを楽しめるはずなのだが、ガスがひきそうにもないので、とりあえず岩を積み上げたような山頂から少し下りたところでお昼を食べる。

ラッキーなことにエメラルド色の五色沼は見下ろせる(写真右下)。でもこれもときどきガスで隠れる。

 
山頂のこちら側は崖(山頂)


五色沼(五色沼方面へ向かう)
   
   
ガレ沢を横切る砂礫の斜面を登る(登りつめて山頂?)いいえ、一旦下ってから(登り返すと山頂)
 

 

 

▲山頂〜五色沼〜弥陀ヶ池〜七色平分岐〜山頂駅▼
  


山頂から五色沼方面へ

五色沼への途中の紅葉(鹿たち)

沼の水面に映る五色山と木々

五色沼湖畔阿からの白根山(弥陀ヶ池)


 

1時間弱休んだら、今度は五色沼方面に向かう(12:50)。一旦下って登り返して祠のあるピークに戻ってから、広い火口原を南東に横断していく(写真左上)。向かいの山々がほんのり赤く染まっていてそれが時々お日様に当たって輝いている(写真下パノラマ)。

次第に道はジグザグになり、ときどき五色沼を見下ろしながら、どんどん下っていく(写真左二番目)。かなり下ると、紅葉したダケカンバの林の中に入った。「わあ、きれい!」白っぽい幹に赤っぽくなった葉っぱをつけたダケカンバの林は美しい!紅葉はまだ全く期待していなかったし、ダケカンバの紅葉を見るのは初めてだったので感動はひとしお。横から日が差し込むとダケカンバの林は一面、黄金の世界になる(写真下)。

後から思うと、ダケカンバの葉っぱは紅葉すると黄色くなるはず。でもすぐに枯れて茶色になるそうで、ここで見たのはその茶色の葉っぱだったのかもしれない。いつもなら黄葉のダケカンバの林が見られるのだろうか。それともケヤキなどと同じように、年によってはこのように紅葉せずに枯れてしまったのかもしれない。。。

やがて、平坦地にたどり着く。目の前の山も紅葉(?)したダケカンバで美しい。ここからは平坦な道を歩き、しばらくすると五色沼避難小屋。その後樹林帯をしばらく歩くと五色沼に到着(14:15)。

ちょっと前には山頂から見下ろしていた五色沼が今はここにある。そしてここからは、さっきまでいた日光白根山の山頂が見える(写真左下)。水面には五色山とダケカンバの木々が映って美しい(写真左三番目)。広い湖畔には鹿もいる。しばらくここでゆっくりしたいところだが、帰りのロープウェーの16時30分の最終時間を考えるとあまり余裕はないので、次の目的地である弥陀ヶ池を目指して歩き始める(14:35)。

ここから丘ひとつ越えると、弥陀ヶ池(写真下マウスオーバー)に到着(14:50)。五色沼よりもずっと小さくひっそりとした池。

この後は、樹林の中をジグザグにどんどん下っていく。重力だけではなく、時間的にあせる気持ちが下る足を速める。そして30分後に小さな湿原「七色平」までやってきた(15:25)。「ここ七色平は「浄土」(清らかな世界)とされ、七色(赤、橙、黄、緑、青、藍、紫)の虹のような場所とされたものと推測されます。。。」という説明書きがある。広くないけど静かな場所。

七色平分岐まで戻ってきたら山頂駅まであと35分ぐらいなのでやっと安心してゆっくり山頂駅まで戻った(16:00)。

今回の温泉は、以前尾瀬に行ったときにも何度か寄った「花咲の湯」。ここでは、あの花豆のソフトクリームを食べることができるし、大広間とは別に横になって静かに寝られる部屋もあり、私のお気に入りの温泉。

   
山頂を下りて広い火口原を南東に横断していくと正面に紅葉の山を見ながら下りて行く
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五色沼