八王子城:曳橋から石段を上って御主殿へ
 
八王子城山

妙観寺駐車場→八王子城跡→八王子城山→富士見台→荒井・駒木野分岐→地蔵ピピーク→駒木野→JR高尾駅→妙観寺駐車場

年月日 2012年4月29日
地域 高尾

560m(富士見台)

天気 晴れ
ひとこと 八王子城(戦国時代)の山
 

 

歩いたコース  ▲駐車場〜北条氏照の墓〜八王子城跡▼
  


北条氏照の墓

八王子城跡入口(古城へ)

曳橋から御主殿までが「コ」の形

城の虎口(出入り口)は、曳橋を渡った位置から御主殿内部まで高低差約9mを「コ」の字形に折れ曲がった階段通路としている。


 

久しぶり(約3ヶ月ぶり)の山歩きなので、近場の低山へ。今回はかつて城があった八王子城山を訪れ、富士見台から裏高尾の方に下りてくるコース。下山後、もし時間があれば、先週行った森林科学園に寄って今度は八重桜を楽しむつもり。ちなみに八王子城は、「戦国時代、北条氏照によって築城された山城。城山山頂に本丸を置き、自然の地形を利用して築かれた城郭」である。

森林科学園近くの(妙観寺)駐車場に駐車して、高尾駅から延びた道を北へ(9:25)。中央自動車道をくぐり、霊園前バス停のところを左へ入る。のんびりした山里をゆっくり歩く。4月末にしてはかなり日差しが強く少し暑いぐらいだが、いろんな花が咲き誇るこの季節に、なんといっても青空の下を歩けるのは本当に気持ちいい。

途中で庭が自慢の庭Cafe『美し郷(うましさと)』のお庭を見せてもらった(写真下)。いろんな花や木々が植えられ、工夫をこらした手作りの庭。信州人の作庭家が作ったそうだ。この癒し空間で石釜で焼かれたピザを味わってみたかったが、歩き始めたばかりで今からゆっくりしていたら大変なことになるので、秋の紅葉を見せてもらおうということで後にした。後でわかったのだがこのCafe、3月17日にオープンしたばかり。

このすぐ裏山には北条氏照の墓がある(写真左上)(10:05)。北条氏照は「1585年、小田原に滞在中、前田利家と上杉景勝と戦い落城し、後に自刃した。八王子城の落城は豊臣秀吉が天下を統一する上で大きな影響を与えた」とのこと。

元の道に戻って少し進むと、真っ青の空と萌黄色の木々を背景に八重桜とこいのぼりが並んでいる(写真下)。桜の季節から若葉の季節に移り変わろうとしているまさに今の季節にしか見えない風景だ。

すぐ先に城跡見学専用駐車場がある。ここから城山、さらに富士見台まで行って戻ってくるならこの駐車場がいい。その先には八王子城跡の入口(写真真ん中)(10:15)。オフィスの前の階段を下りると、古道から曳橋と呼ばれる木橋で川を渡り、御主殿虎口の石敷階段を上り、御主殿広場(氏照の居住跡)に至るまで(写真一番上)が復元されているが、防御と攻撃の拠点となるようにさまざまな工夫がこらしてあり興味深い(写真左下)。

   
美し郷の庭と(いろんな色のかえで) 萌黄と八重桜とこいのぼり 萌黄色の木々とユキヤナギ(駐車場)

 

▲八王子城跡〜八王子城山山頂〜富士見台▼   
  

城跡入口まで戻ってその横の道を行くと鳥居が現れる(11:00)。「八王子城跡自然公園」と書かれている。鳥居をくぐると山道になる(写真右上)。道には散ったばかりのサクラの花びらが敷かれ、上を向くとカエデなどの新緑がまぶしい。そんな季節感をたっぷり味わいながら少しずつ上っていく。「金子丸」の跡を過ぎ、少し歩くといきなり「柵門台」の八合目の標識。

その後すぐに九合目が現れ、八王子神社につながる石段を左方向から裏側に回り、少し上ると三の丸跡の広場に着く。ベンチがあり、すでに数人がお昼休憩をしている。

この先を少し上ると城山山頂(写真右真ん中)に着く(11:35)。ここが本丸の跡。展望はないし、城の中心で最も重要な曲輪だったとあるが、それほど広くもない。

説明書きに「913年華厳菩薩妙行が、山中で修行をしている際に八人の王子に会ったことで、八王子権現を祀ったという伝説に基づいて、北条氏照は八王子城の築城にあたり八王子権現を城の守護神とした。これが「八王子」の地名の起源とされている」とある。

八王子神社前の三の丸跡広場まで下りてお昼休憩(11:40〜11:55)。周囲は、ツバキの花はまだ残っているが、サクラの花は散ったばかりで、モミジの新緑がまぶしい。そんな自然の移り変わりがそのまま映し出されたような光景をカメラのフレームに収める(写真下)。展望はあるが、全体的に霞んでいる。

高尾・陣場縦走路方面に歩きを再開。北条氏照時代からの井戸(写真下)を通り過ぎ、富士見台まで約1時間という標識のところを上っていく。途中、根こそぎ倒れている木を発見(写真下)。このような倒木は、これから次から次へと見つかることになる。実際、富士見台までの間だけでも道沿いに少なくとも4、5本見つかった。

一度下ってから登り返すと北高尾山稜に出て左に行くと富士見台(写真右下)(12:45)に着く。高尾山方面の展望が開けており、ここでも数人のハイカーが休憩をしている。

 


鳥居をくぐって登山道へ(葉っぱのアート)


本丸跡の城山山頂


富士見台からの展望(富士見台)

   
サクラとツバキとモミジ(八合目) 井戸(天守閣跡) 倒木

 

 

▲富士見台〜お地蔵ピーク〜駒木野〜高尾駅〜駐車場▼
  


荒井バス停・駒木野バス停分岐


倒木だらけ


中央道(城山ハイキング入口に下りてきた)


 

この後、尾根道をいったん下ると、今度は木の根っこが張り巡らされた登山道を上る。上りつめると檜の木の下には熊笹が目立つ。「熊笹山」と手書きで書かれた鉢巻(?)が木に巻きつけられている(写真下)が地図にはこのような名前は書かれていない(13:00)。

緩やかに下って少し上り返すと駒木野バス停と荒井バス停方面の分岐がある(写真左上)(13:15)。駒木野バス停方面に進む。しばらくすると、左方向矢印で「城山入口」の手書き指標がある。地図にはないが。かなりの急降下の道を下れば、途中から地図にある川沿いの道につながり、歩いてきた城山入口の方に戻れるようだ。

裏高尾の方に出る予定なのでこの分岐は反対方向の右にとり下っていく。向こうからハイカーが上ってきた。60代後半ぐらいの男性。地元なので時々気の向くまま歩いているのだとか。「昔の道が通れなくなった。この道も結構あるでしょ。でももうすぐですよ」と言ってくれた。そういえば、富士見台を出てから出会った人はこの方一人だけ。

その後、通行止めでまっすくは通行できず「駒木野は左へ」という標識(写真下)に従う。そういえば先ほど会ったおじさんが言っていたのはこのことに違いない。

お地蔵ピーク(写真下)(13:55)を過ぎるとまた倒木を発見(写真左真ん中)。今度は道に沿って立て続けに7、8本ぐらい根こそぎ倒れている。根の部分の直径はもちろん自分の身長をはるかに超えているものもある。好ましい状況とはとても思えないが、なぜこのような状況になっているのだろうか。何か対策はとられているのだろうか。。。

近くの高速道路の車の音がどんどん大きくなってきて、これでは山の生き物はゆっくりできないだろうなと思いながら、ちょうど中央道の近くに下りてくる(14:15)。中央道の下をくぐり(写真左下)、今度は中央線(写真下)を超えて(14:30)一般道路に出る。高尾駅行きのバスが何台も通り過ぎていくが、それほど距離もないので歩いて行く。

右に曲がると高尾駅の道を左に曲がり真っ直ぐ歩く。多摩森林科学園に着いたのは15時少し前。閉園(通常15:30だがこの日は16時?)まであまり時間がないので今回はあきらめ、駐車場に戻っていった。

     
木の根っこが続く 熊笹山?(城山入口分岐) 通行止めで左へ(お地蔵ピーク)
もうすぐツツジの花が(岩に根っこが・・・) 中央線を越える 高尾駅付近の八重桜