エイザンスミレ(赤岩からの富士山)
 
二十六夜山

道坂トンネル→今倉山東峰→今倉山西峰→赤岩→二十六夜山→菅野林道→道坂トンネル

年月日 2012年5月4日
地域 山梨県

1297m(道志二十六夜山)、1470m(今倉山)

天気 晴れ
ひとこと エイザンがいっぱい、富士山といっしょ
温泉 道志温泉
 

 

歩いたコース  ▲道坂トンネル駐車場〜今倉山東峰▼
  


登山口(今倉山への尾根)

振り返ると御正体山の向こうに富士山

今倉山


 

ゴールデンウィーク後半の貴重な晴れ間のハイキング。道坂トンネルに入る手前左側に車5台駐車できるスペースがある。なんとかスペースを確保して駐車OK。登山口はこのトンネルの脇を上っていく(8:05)(写真左上)。

登山口に足を踏み入れるやいなや、エイザンスミレを見つけた。実は今回の登山コースはエイザンスミレが多いということで選んだのだがやはり間違いではないようだ。エイザンスミレは去年から家でも育てているが、自然の中で見るのはまた違う。

葉っぱが出てきたばかりの木々の林は青空が透けて見えて明るい。トンネルの上に出てからしばらく明るい林の中を上っていくと尾根に出る。右に行けば御正体山。ここは左の今倉山方向へ(8:30)(写真下)。

今倉山へと続くこの尾根道は青空の下とても気持ちがいい(写真左上マウスオーバー)。でもそれだけではない。道の両脇にはいろんなスミレがいっぱい。

思っていた以上にエイザンやアケボノスミレが多い。ヒゴスミレもいる。そして花がよく似ているのでずっとタチツボと思っていた、葉っぱの長いナガバノスミレサイシンもあちこちに。こんなにスミレの種類と量が多いのは本当にめずらしい。

数歩歩いてはしゃがみこんで、そのかわいらしい姿をカメラに収めていたら、なかなか前に進まない。でもそのうち振り返ると御正体山の向こうに富士山が顔を出していた(写真左中央)。少し急登もあったようだが、スミレに夢中だったため、あまり覚えていない。

御正体山の向こうの富士山がどんどん大きくなると、やがて今倉山に到着(1470m)(9:30)(写真左下)。葉っぱが出始めた木々の合間から富士山が見える。

   
分岐点(尾根に出る前の林の中) アケボノの後ろエイザン(南アルプス) サクラ
エイザン(タチツボスミレ) ヒゴスミレ ナガバノスミレサイシン(アケボノスミレ)

 

▲今倉山東峰〜今倉山西峰〜赤岩▼   
  

左へ下る。明るい雑木林の中、スミレの数は減り、ヤブレガサなどが目立つ。花はまだだがエンレイソウやユキザサの葉っぱも。下りきって上るとそこは御座入山(9:45)(写真右上)。実は今倉山は双耳峰で、これが今倉山西峰。

今回のコースでは珍しい急降下のあと、鞍部に着く。道標には左に行くと都留市街とある。つまり、二十六夜山の帰り道に歩く林道の途中に出ることになる。このまままっすぐ歩き、ひと登りすると、木々の間から富士山が見えてきた。スミレの咲く気持ちのいい尾根を歩いていくと赤岩に到着(10:10)(写真右上)。

赤岩(松山とも呼ばれる)は狭い場所だが、名前のとおり岩がむき出しになっていて木が全くなく360度のすばらしい展望が楽しめる(写真下パノラマ)。ちょうど御正体山と杓子山の向こうに一段と高くそびえている富士山は圧巻だ(写真一番上マウスオーバー)。

青空をバックに、このような美しいくっきり富士山を見るのはかなり久しぶりかもしれない。他にも南アルプス、三ツ峠、大菩薩なども見える。

ずっと眺めていたいところだが、今日の目的地は二十六夜山なので歩きを再開(10:25)。でも富士山にさよならをするわけではなく、ここからは左側の木々のカーテンの向こうに富士山を見ながら、ずっと一緒に歩くことになる。

 


今倉山西峰:御座入山(尾根歩き)

赤岩(今倉山方面)

   
ヤブレガサ めずらしい急降下(鞍部) ダンコウバイ(マメザクラ)

赤岩からの展望

 

 

▲赤岩〜二十六夜山〜林道〜駐車場▼
  


富士山とツツジ(いったん林道に下りる)

二十六夜山からの富士山(林道からの富士山)

フワフワの萌黄色の山


 

赤岩から下っていくが、急降下というほどの坂はほとんどなく、緩やかな尾根を気持ちよく歩いていく。足元にはスミレたちが、そして横には木々越しに富士山がいつもいてくれる。所々に咲くミツバツツジやサクラの花が周囲の景色に品のいい赤を添えてくれる。

一度尾根から下りて林道に出る(11:20)。林道をほんの少し歩いてから今度は二十六夜山に向かう登山道に入る。この道もかなり楽な尾根道。左側には引き続き富士山がお供してくれている。右側にはブナなどの新緑がまぶしく、ここでもミツバツツジの赤が新緑によく映えて美しい。

このまましばらく歩くと二十六夜山に到着(11:40)(写真左中央)。ここからは南西方向の富士山の眺めがいい。ここでお昼休憩。すでに2、3人のハイカーが休憩をしている。

ここの西側には「廿六夜」と彫られた石碑が立っていたらしいのだが、お昼休憩後そのまま見ないで引き返してしまった。陰暦7月26日の夜、月待ちの行事が行われた名残だそうだ。

帰り(12:00)はいったん林道に下りたら(12:15)、そのまま駐車場まで林道を歩いて戻る。道自体は舗装道路なので単調だが、その分、周りの自然に注意を向けることができる。

周囲の山は芽吹いたばかりの木々に覆われていて、ふわふわ感があり、木の種類によって萌黄色が微妙に異なる(写真左下)。山がこんなにいろんな緑色に染まるのはこの季節だけ。

道端に白い花が集まって咲いている。なんと一人静かに咲くイメージのヒトリシズカが「オオゼイデニギヤカ」に咲いている(写真下)。きっと、いつも一人なので、たまにはみんなでパーティでもしたくなったのだろう。

見えていた富士山の右肩が手前の山に少しずつ隠れていってとうとう消えた(写真下)。やがて山の景色を十分楽しませてくれたこの林道も、道坂トンネルへと続く道へと合流し、そこから少しの歩きで駐車場に戻った(13:20)。

     
気持ちいい尾根を歩く サクラ ツツジ
林道から二十六夜山へ ヒトリシズカなのに大勢にぎやか(ブナの緑) 富士山が...(カラマツのきれいな緑)