浅間嶺山頂

 
浅間嶺 払沢の滝園地駐車場時坂峠→峠の茶屋→浅間嶺→ほぼ元来た道
年月日 2015年9月22日
地域 奥武蔵
890m
天気 晴れ
ひとこと アップダウンの少ない道に秋のお花がいっぱい
 

 

歩いたコース  ▲駐車場〜時坂▼
  


登山口(払沢の滝園地の駐車場)

キバナアキギリの花が咲き乱れている

のどかな山道(民家)



 

払沢の滝園地(トイレあり)の駐車場(写真左上マウスオーバー)に車を停めて車道を歩いて行く(10:00)。この季節にまだ残っているアジサイの花がまず目を引く。他に濃いピンクのツリフネソウ(写真下)やミズヒキの花などが目立つ。シュウカイドウ(写真下マウスオーバー)というピンク色の花もめずらしい。車道が大きく右に曲がるところで指標に従って左手の登山道に入っていく(写真左上)(10:05)。

杉林の中にもいろんな野草が咲いているが、あまり見かけない(?)淡黄色の花に注目!林を通りぬけて最初の民家の手前までやってくると(10:20)、その花はどんどん増えていき道の両側にずらりと咲き乱れていた(写真左真ん中)。

このクリーム色の花、近くでよく見てみると(写真下)、花の奥の方に紫色の小さな目が二つ。その上のリージェントのような頭からはやはり紫色の細い角のようなものが前に突き出ていて形もユニーク。後から調べると、この花はキバナアキギリといい、秋には全国どこでも山裾で見られる日本のサルビアだということだ。西洋のサルビアはあまりにも有名だが、日本古来のサルビアがあったとは。。。これまでこの存在にすら気付かなかったのはなぜだろうか(単に忘れている可能性大)。

ここで一旦車道に出て10分ほど歩くと左手に浅間嶺への指標(10:40)。ちなみに浅間嶺まではあと3.9km。山間の集落の中をゆるやかに上っていく。といっても民家はポツンポツンでとてものどか。秋の彼岸花やツルボなどが緑色の道を彩っている(写真左下)。

何気ないツユクサも、朝の穏やかな光を受けて目が覚めるような群青色の花弁を思いっきり広げている姿は美しい(写真下)。それが群落になるとさらに感動的だ。途中に浅間嶺と、「峠の茶屋」、「そば処みちこ」への指標がある(写真下)。

丸太の公衆トイレまで上ってくるとまた車道に出る(10:50)(写真下)。

     

ツリフネソウを横から(シュウカイドウ) キバナアキギリが多い道(林の中) キバナアキギリ
浅間嶺への指標(車道) 公衆トイレ ツユクサ(ツユクサの群落)

 

▲時坂峠〜峠の茶屋〜そば処〜針葉樹林帯▼   
  

今度は車道を渡ってすぐに山道に入る。暗い針葉樹林帯の中には、サラシナショウマがあちこちに咲いている。10分ほどで林を抜け、鳥居の近くを上っていくとそこに時坂峠の指標が立っている(11:05)(写真下)。

浅間尾根道の説明書きもあり、「〜この道は、南北両秋川沿いに住む人々が本宿・五日市に通う大切な生活道路だった。浅間尾根道は甲州中道と呼ばれ江戸と甲州を結ぶ要路となっていたこともある。昭和の初めころまでは檜原の主産物である木炭を積んだ牛馬が帰りには日用品を積んでこの道を通っていた。」などと書かれている。

ここからはまた車道となり、指標どおり左に進む。この道の両側にはクサボタンの花があふれるほどにぎやかに咲いている。そこにアサギマダラの蝶がとまっていた(写真下)。10分ほど歩くと開けた場所に出た。さらに10分ほどで峠の茶屋が現れた(11:30)(写真右上)。ここで軽い食事をとることができるそうだ。向かいには御前山などが見える。

進行方向には神社があり、その左側の道を回っていく。ここに「そば処みちこ」の標識がある。その後二股になる道を指標どおり浅間嶺方向に進む。そのうち、林の中の山道となり、涼しげな沢の横を歩いて行く。前に先ほどの峠の茶屋に車を停めた親子連れ4人が歩いている。この山道で何しているのかなと思ったら約5分後に、先ほどの標識にあった「そば処みちこ」が現れた(11:40)(写真右真ん中)。この隠れ家的そば屋が目的だったようだ。

ガイドブックには、このそば屋は「かつて馬繋ぎ場だった高橋家。長屋門の立派な建物で、往路は荷継場としてにぎわい、代官休息所としても使われたという」とあり、「江戸時代、官林山巡検の道、お代官の休憩処」と看板にも書かれていた。営業時間は4月〜11月の土日・祝日。今日は祝日なのでにぎわっているようだ。

そば屋には寄らず、引き続き山道を歩いて行く。ところどころ甲州古道の名残か、石畳が残っている(写真右下)。薄暗い針葉樹林帯だが広葉樹も混じった林の中には、オクモミジハグマ、レイジンソウ、カメノコヒキオコシなどの花が咲いている。

 


峠の茶屋


そば処みちこ(沢の横を歩く)


石畳が残る(沢)

     

サラシナショウマ(針葉樹林帯の中を歩く)

時坂峠(クサボタンが咲く林道) クサボタンとアサギマダラ
ミズヒキがきれい(開けた) 隠れ家そば屋に行く人たち(看板) 石畳の道

 

 

▲広葉樹林帯〜浅間嶺休憩所〜浅間嶺山頂〜駐車場
  


浅間嶺休憩所(この裏を上って山頂へ)


下り

 

しばらく歩くと広葉樹林帯の中を歩くようになり、やがて現れる十字路では、直接浅間嶺に上る道ではなく、直進して浅間嶺休憩所の方向に進む。現れた休憩所(12:40)(写真左上)は広々としていてベンチでハイカーたちがお昼休みをしている。その背後には満開のツリフネソウの群落が見事だ(写真下)。

ここでお昼休憩したら、裏側のツリフネソウ群落の道を通って山頂へ(1300)。山頂(13:05)(写真一番上)には秋の花、アキノキリンソウ、ヤマハギ、ユウガギクなどが咲き乱れており(写真下)、北側からは御前山、大岳山などが見え、展望もよい(写真下パノラマ)。

展望を満喫したら下山。今度は浅間嶺休憩所を通らない道で下りる。落葉広葉樹林の中を、松生山(まつばえやま)への分岐を過ぎて、また浅嶺休憩所への道との十字路に戻り(13:27)、ここからは元来た道を戻る。「そば処みちこ」を通り、峠の茶屋を過ぎると今度は、時坂峠を通らずに林道を下っていく。

林道歩きで朝通った丸太づくりの公衆トイレまで戻ってくると(14:35)、ここからはまたのどかな集落を通って元来た道を戻って行った。駐車場に戻ったのは15:00だった。

今日歩いた道はかつての古甲州道ということもあって、あまりアップダウンもなく歩きやすく、しかも道にはバラエティに富む秋の花が咲き乱れていて楽しいハイキングだった。

     

広葉樹林帯(くりの道) ツリフネソウの群落

山頂にはアキノキリンソウなど(ハギ)

浅間嶺休憩所への分岐まで戻ってきた 松生山への分岐 時坂峠を通らずに林道を下る
  山頂からの展望