南月山山頂 (姥ガ平)

 
南月山・姥ガ平 峠の茶屋駐車場→峰の茶屋跡避難小屋→牛ガ首→日ノ出平→南月山→日ノ出平→牛ガ首→姥ガ平→牛ガ首→元来た道→峠の茶屋駐車場
年月日 2017年10月8日
地域 那須岳
1776m
天気 小雨のち晴れのち曇り
ひとこと

姥ガ平や南月山からの美しい紅葉

 

 

   
歩いたコース  ▲峠ノ茶屋駐車場〜峰ノ茶屋跡避難小屋〜牛ヶ首▼
  


紅葉の朝日岳(茶臼岳)


無間地獄


姥ガ平を見下ろす(上からひょうたん池)

 

最近のお気に入りである那須岳には昨年も秋に朝日岳を登りにやって来た。今年の山は紅葉で有名な姥ガ平とその向こうのなだらかな南月山。

前日の夜は雨が降っていて、風もかなり強かったので、山歩きを半分諦めかけていたが、翌朝になると、峠の茶屋駐車場に止めた車の中に朝日が差し込んできた。霧が立ち込めている中、青空も出てきた。だが、風は相変わらず強い。強風で飛んできた小石が額に当たって断念したこともある茶臼岳北面の山腹道を、果たして通過できるだろうか。

峰ノ茶屋跡避難小屋までは昨年と同じルート(7:05出発)。鳥居をくぐって(7:10)樹林帯の中を登り、そこを抜けると展望が開ける。茶臼岳から剣ヶ峰、朝日岳(写真左上)が見える壮大なこの景色の中を歩くのはもう何度目だろうか。ラッキーなことにここまでくると風は止んでいた。

1時間後に峰ノ茶屋跡避難小屋に着いた(8:00)。この小屋の周囲は朝早くからハイカーでかなりの賑わいだ。少し休憩してから、今回は硫黄鉱山跡の標識を牛ヶ首方面に歩く(8:10)。以前、茶臼岳に行くのに間違って牛ヶ首方面に歩いて行き無間地獄まで行って間違いに気がついたのを思い出す。でもこの道を紅葉の時期に歩くのは初めて。

茶臼岳の西面には平坦な道が続く。これは、昔、硫黄高山の硫黄を運ぶためのトロッコがここを走っていたからだそうだ。東側は茶臼岳から硫黄のにおいがするなか、白い噴霧がところどころ上がり本当の地獄のようだが、それとは対照的に西側に広がる紅葉の混じる景色は絶景だ(写真下パノラマ)。

白い噴霧が勢いよく出ている無間地獄まで来ると(写真左真ん中)、そこから見下ろす紅葉がクライマックスになった(写真左下)。ここが姥ヶ平だ(写真左下)。カメラの望遠で見てみると、鮮やかな紅葉の中にちょっとした広場があり人が数人ほどいる。少し離れたところにはひょうたん池(写真左下マウスオーバー)。池を見ている人達も見える。

上から見るだけでも十分なのに、その中に突中したらどんな景色が待っているのだろうか。と考えているうちに牛ヶ首に着いた(8:35)(写真下)。ここには、ロープウェイ方面から来た人や我々のように避難小屋から来た人などが一休みしている。誰にとっても一番の目的はこの紅葉の時期、間違いなく姥ガ平に違いない。

   ●印をクリックすると拡大できます 

枯れたオンダテ 朝日岳山頂にもう人がいる 峰ノ茶屋跡避難小屋から東側方面
峰ノ茶屋跡避難小屋 硫黄鉱山跡を牛ヶ首方面へ 牛ヶ首(硫黄臭が強い橋の箇所)

茶臼岳の西方向の絶景

 

▲牛ヶ首〜日ノ出平〜南月山▼  ●印をクリックすると拡大できます
  

牛ヶ首では、姥ガ平を南側から見下ろすことになり、こちらの方が、紅葉の横方向の広がりも大きく、向こうの山とのコラボも美しい(写真右上)。東側には茶臼岳がいつも見る姿とは異なる形を見せている。

姥ガ平に下りていくのは後からの楽しみにして、これからは南側に続く穏やかな山稜の山、南月山(写真下パノラマ)に向かう(8:45)。

低木の多いこの道は明るくなだらかで歩きやすい。時々振り返って茶臼岳を望むと、火山らしく植物の全くない灰色の茶臼岳の西側の斜面には赤、黄色、緑の鮮やかなモザイクがちりばめられている(写真下パノラマ)。

ふと紫色の花を発見。よく見るとトリカブトの花がまだ残っている(写真下)。約15分ほど歩くと日ノ出平に到着(写真下)(9:00)。標識に、この付近は、5月中旬、多数のミネザクラが咲く美しい場所として知られている、と書かれている。そのころの景色も見てみたいものだ。

引き続き低木の明るくて気持ちのいい、ほとんど平坦な道を歩いていくと、いきなり、草や木のない砂礫の広場が現れた。この辺は360度、どの方向を見ても広大な展望が素晴らしい。振り返れば、茶臼岳は前より少し小さく見え、今度はその東側の斜面が真っ赤に燃えているではないか(写真下パノラマ)!西側には、この道と並行して平坦な笹の山がずっと続いている(写真下パノラママウスオーバー)。

牛ヶ首には人がいっぱいいたが、ここまでやってくる人は少ない。那須岳は毎年来るたびにいろんな姿の山を発見することができ、それぞれ特有の素晴らしい紅葉の景色に出会える!こんな絶景まで見ることができて、ここまできて本当によかった。

さらに進むと黒い色の火山礫の覆う山稜になった(写真右下)。遠く右手にダム(沼原調整池)が見える(写真下)。この後、なだらかに上っていき、最後にほんの少しの急登で南月山山頂に到着(9:30)(写真一番上)。山頂はそれほど広くはないが、周囲はハイマツなどに覆われていて、松ぼっくりがいっぱい。ここで簡単にお昼休憩。そのうち逆方向の沼原湿原、白笹山方面からのハイカーたちもやってきた。

 


●牛ヶ首から見下ろす姥ガ平


南月山へのなだらかな道(振り返ると茶臼岳)


火山礫の山稜

     
牛ガ首から見たなだらかな山稜の南月山

南月山へ

トリカブトの花が残っている 日の出平
南月山への道の途中で振り返る
気持ちいい道 南月山の山頂へ(ダム) ●山頂近くで振り返る
南月山方面からの茶臼岳の山裾の見事な紅葉(西側には平らな笹の山が続く)

 

  ▲南月山〜牛ヶ首〜姥ガ平〜峰ノ茶屋跡避難小屋〜駐車場▼
  


●茶臼岳の東側斜面の紅葉


紅葉の中を下って姥ガ平へ


●峠ノ茶屋方面が赤く燃えている


 

下山開始(9:40)。来るときに振り返って真っ赤に燃えていた茶臼岳東側の斜面にちょうど日が当たるようになって、ますます輝いている(写真左上)。

牛ヶ首まで戻ってくると(10:20)、行きのときよりもかなり人が増えていた。空にも雲が増えてきたようだ。姥ガ平も影に入ってしまった。

渋滞の中、姥ガ平へと鮮やかな紅葉の中を下っていく。人二人が余裕をもって並んで歩くこともできない狭い道を、上りと下りでお互いに道を譲りながらゆっくり歩いては止まりの歩き。それでも下るにつれて鮮やかな紅葉の中に突入していくので、紅葉の一部になったような気分に浸ることができて、渋滞は気にならない(写真左真ん中)。

最後に白い幹のダケカンバの樹林帯を通り過ぎて広場に出た(10:45)。上から見えていた姥ガ平のあの広場にやってきた。茶臼岳方面を見上げると今までにない紅葉の絶景に息をのんだ!グレーの茶臼岳の下にそれとは対照的なカラフルで鮮やかな紅葉(写真左下と下のパノラマ写真)。しばらく、その絶景を見入っていた。谷底から紅葉を見上げるという形も、これまであまりしたことのない体験だ。

日が差していたら、茶臼岳方面は逆行になるのでこんなにくっきりは見えなかったかも。雲が増えてくれてよかったのかもしれない。

絶景をしっかり堪能した後、ひょうたん池へ。途中から木道の上を歩いていくとひょうたん池の近くに着いたが木々に隠れて見えない。池に行くには木道から下りていかなければならない。木道からは下りるな、という標識があるし(下りていく人もかなりいたが)、人も多いので、近くに行くことはできなかった。少し離れた小高い場所から池をちらっと見るだけとなった。後からわかったのだが、水鏡には紅葉と茶臼岳が写るらしい。。。

広場まで戻ってきて、もう一度素晴らしい絶景を頭に焼き付けたら、牛ガ首方面へ上っていく(11:15)。下りの時のように渋滞にはならなかったので、さくさくと上り、峰ノ茶屋跡避難小屋経由(12:00)で、峠の茶屋駐車場に戻っていった(12:45)。

この後、那須に来たら必ず行く、お決まりのパン屋さん「ペニーレイン」に寄って高速道路が渋滞にならないうちに東京へと戻っていった。

   

茶臼岳東側斜面の紅葉のこの密度

牛ヶ首に戻ってきた 姥ガ平近くのダケカンバ
姥ガ平からの茶臼山と鮮やかな紅葉

シラタマノキ(オヤマリンドウ)

木道を歩く ひょうたん池(上から見たところ)
ホツツジの花のあと? ●姥ガ平と向こうの山 ガスの中の帰り道かrの幻想な景色