御殿山山頂

 

御殿山

高照禅寺前駐車場→大黒様→御殿山→元来た道
年月日 2018年2月12日
地域 房総半島
標高 364m
天気 晴れ
ひとこと 山頂からのすばらしい展望、風が強い
 

 

いろんな色の山 伊予ヶ岳の崖の部分
 
歩いたコース  ▲駐車場〜舗装道路終点▼
  


駐車場のある方向



三浦アルプスの標識(ジャングル状態)


 

例年にない寒さが続く今年の冬。近場でなるべく暖かい低山を目指して房総半島にやってきた。前日は珍しく14度ぐらいまで気温が上がりぽかぽか陽気だったのだが、当日は一転して北風ビュービューの寒い日になってしまった。

高照禅寺の隣の駐車場に車を止めて前の車道を渡り(9:55)、畑の中の舗装道路を歩いていく。 道端にヒメオドリコソウやオオイヌノフグリが咲いている。春は確実にやってきているようだ。大根が畑一面に顔を出しているのを見て今年は特にうらやましく思うのは、この冬価格が高騰しているからだ。

のどかな風景のなか、舗装道路の緩やかな上りを歩いていくと、途中に一件家がある。お庭のイヌマキの剪定がすばらしい。民家の前の道にはツバキの花、赤や白の梅、そして黄色のロウバイなどの木々が並んでいて華やかだ(写真下)。もう少し上ったところから、駐車場方向を振り返ると、それらの花の鮮やかな色が向こうの山を含んだ全体の景色をより美しくしている(写真左上)。

さらに舗装道路を進むと左手に葉を落とした一本の大きな木があり、右手に目をやると遠くに昔歩いた伊予ヶ岳が見える。道はそのあと左に曲がる。路上にオレンジ色の小さな実がいっぱい落ちているので、その上を見ると、元の木が全く見えないぐらいその葉っぱで周囲を覆いつくしたツルがところどころに小さなトウモロコシ状のオレンジ色の実を垂らしていた。後で調べるとこれはフウトウカズラ。

ヤツデやアオキなどの照葉樹の道をさらに歩いていくと、地図の指標があり、ここで舗装道路が終わりとなる(写真左下)(10:20)。

     
駐車場 道路を渡って畑の中の道へ(大根畑) ヒメオドリコソウ

イヌマキのアート カマキリの卵
木々や花々 伊予ヶ岳 フウトウカズラの実

 

▲舗装道路終点〜大黒様▼   
  

ここから登山道。杉林の道を歩いていく。次第に照葉樹も増えてきた。大きくて立派な木々が濃い緑色の葉っぱで覆われた枝を四方に伸ばしている姿は見ごたえがある(写真右上マウスオーバー)。

アップダウンの少ない緩やかな登山道をしばらく歩くと、木々のトンネルの先に明かりが見えてきた。右側に並んでいる杉の木はどれも足元につるが巻き付いていて、昔流行ったルーズソックスを履いているように見える(写真下)。

そしてその向こうに見えるのは桜!早咲きの河津桜の花が咲き始めている(写真下)。木々のトンネルから抜けて明るくなったところにサクラで気持ちもぱっと明るくなった。

小高くなったところには大黒様(写真右下)が祀られている(10:35)。この大黒様は江戸時代中頃のものだそうで、最初はふもとにあったものを、高いところから見守って福を授けてほしいという願いから上に担ぎ上げたというような説明書きがある。

ここからは北西方向(駐車場方向)の展望がすばらしい(写真パノラマ下)。真向いは先ほどから見えていたベージュ、緑、茶色のグラデーションで構成されたのどかで美しい山(丘?)。左奥には昔登った富山、その右に今日すでに何度も見た伊予ヶ岳、そして鋸山も見える。だが、残念なことに富士山は閉店中。

 


照葉樹


大黒様

     

この種は?

杉がルーズソックスを履いている 河津桜(開けた)
  左方向には富山や伊予ヶ岳なども見える  

 

 

▲大黒様〜御殿山山頂〜元来た道

  


立派な大木


山頂には巨木が並ぶ


山頂の東屋ともこもこの巨木

 

このあと、しばらく杉林とアオキの薄暗くて細い道を歩き、その後、道は次第に下りになる。次第に照葉樹が多くなってきた。大木は非常に見ごたえがある(写真左上)。

照葉樹の場合、夏は広葉樹と混じって目立たないし、秋はあんなカラフルな広葉樹にかなうわけがない。ところが冬は、広葉樹が休んでいる間にこれみよがしに照葉樹それぞれの存在を主張できる唯一の季節。確かに毎年冬になると照葉樹のすばらしさを実感している。

しばらくすると道は右に曲がるが、左側にある階段を数段上るとベンチが1つ置いてあるミニ展望台(10:55)。木々越しに伊予ヶ岳などの山が見えるが展望はそれほどでもない。戻って右側の登山道を進む。

今日は風が強いので、照葉樹の葉っぱが風を受けてずっと白っぽい葉の裏を見せている(写真下)。

ようやく山頂下の直登のところまでやってきた。強風でバランスを崩さないように慎重に上っていくと御殿山の山頂に到着(11:05)。マテバシイやスダジイの巨木が迎えてくれた(写真一番上と写真左下)。

東屋から西側の展望がすばらしい(写真下パノラマ)。左から富山、伊予ヶ岳、鋸山などが見え、その向こうに東京湾、そして三浦半島までなんとか見える。富山と丸いプリンのような津辺野山との間には富士山もいるのだが、残念ながら今日はやっぱり見えない。

山頂の向こう側から振り返ると、照葉樹(マテバシイやスダジイ)の巨木の樹冠がすばらしく、ブロッコリーのようにもこもこしている(写真左下)。

風がものすごく強いので、急いでお昼を食べる。この風さえなければ、この東屋に座って、ぽかぽか陽気の中、すばらしい展望を見ながらゆっくりできるのに残念。しばらくして元来た道を帰っていった(11:30)。

     

杉林

下りになる

ミニ展望台(伊予ヶ岳が見える)
風が強い 急登(上から見るとこんなに急) 三浦半島も見える(東屋から)
御殿山からのすばらしい展望