雲が取れて富士山の頭が見えた

 

甲州高尾山/
棚横手山

大滝不動尊→棚横手山→富士見台→甲州高尾山→送電線鉄塔→大善寺→勝沼ぶろう郷駅
年月日 2020年12月5日
地域 山梨県

1306m (棚横手山)、1106m (甲州高尾山)

天気 晴れ
ひとこと 富士山の頭が見えた。最後の急降下は長い
 

 

   
歩いたコース  ▲大滝不動尊〜棚横手山へ▼
  


大滝不動尊(から200段の階段)


展望台からの甲府盆地(展望台)


棚横手山へ急登


富士山が見えない

 

早朝の東京は雨だったが、甲府は「晴れ」という天気予報を信じて勝沼に向かった。鉛色の雲から青空に変わるなんて無理だと思っていたのだが、笹子トンネルを超えると本当に青空が見えた!

勝沼ぶどう郷駅の駐車場(トンネルをくぐって少し行ったところにある:無料)に車をとめて、駅前にやってくるタクシーに乗って大滝不動尊へ。タクシーの運転手によると、最近まで工事をしていたので途中までしか行けないかもしれない、ということだったが、運よく工事は終わっていたので大滝不動尊まで行けた。ここから登山開始(8:25)。

大滝不動尊(写真左上)の山門をくぐると200段の階段(写真左上マウスオーバー)を上る。右側に緩やかな岩肌を水が細長く流れている滝がある(写真下)。階段を上り切ったところに立派な本堂があり(写真下)、お参りをしてから右側奥の赤い橋を渡って植林地の中に入っていく。少し歩くと林から抜ける。

広い道(大滝林道)に出ると、まずは右側の展望台へ(9:00)。神社でもあるこの展望台の眼下には甲府盆地が広がり、駅の近くのぶどうの丘なども眼下に見える(写真左上から2番目)。そしてずっと向こうには雲が少しかかった南アルプスも見える。展望を楽しんだら、林道に戻りそのまままっすぐ歩いていく。

この広い未舗装の林道には落ち葉がかなりたまっている(写真下マウスオーバー)。少し歩くと右側に「富士見台・甲州高尾山」への道標が現れ(写真下)、ここから登山道を上っていく(9:15)。樹林帯の中、高度を上げていき、先方が明るくなってきたらカヤトの道となり、稜線に出た(写真下)(9:35)。

ここからはまず左側の棚横手山方向に進む。進行方向右手には富士山の頭が見えるはずなのだが。。。ここから200mぐらい高い棚横手山山頂からだと富士山の裾野まで見えるはずなのでそれまでに雲がなくなっていることを期待しながら歩く。

背丈ほどあるカヤトの中を緩やかにアップダウンした後、富士山側を背にして上りが始まる(9:40)。山肌のところどころにある高めの木はすでに葉っぱを落としているし、あとは低い松の木がカヤトの中にぽつぽつと見える程度の開けた山肌の急登だ(写真上から3番目)。

しばらく上るといったん広い未舗装の道路に出るが(9:50)、さらに裸の岩肌に設置された階段を上っていくと(写真下)、そこが山頂、ではなく道はまだまだ続く。

ある程度標高が高くなってきたところで振り返ってみたが、やはり雲が邪魔をしていて富士山は見えない(写真左下)。左側の木々の間からは、さらに広範囲の甲府盆地と南アルプス(少し雲がかかっている)の展望がすばらしい(写真下パノラマ)。

    

勝沼ぶどう郷駅:夕方の写真 階段の横に滝(本堂の屋根の狛犬?) 本堂(赤い橋)

「富士見台・甲州高尾山」へ(落ち葉道)

棚横手山(左方向)と富士見台の分岐

裸岩の階段を上る

甲府盆地と南アルプスの展望:農鳥岳、間ノ岳、北岳、甲斐駒岳

 

▲〜棚横手山山頂〜富士見台〜甲州高尾山中央峰▼  
  

少し下って道が緩やかになったところで木々に白い粉がかかっている場所がある。近くに山火事予防ポスターが張られていた(写真下)ので、山火事の跡が生々しく残っている所のようだ。この山は何度か山火事に見舞われているらしい。山のガイドブックには、「山火事で多くの樹林が失われ展望のすぐれた山となった皮肉な運命の山」と書かれていた。先ほどの木々があまりない山肌も昔火事があったにちがいない。

また急登が始まりしばらくすると棚横手山山頂に到着(10:10)。ここで振り返っても富士山は先ほどと変わりなく雲に覆われている(写真右上)。残念。富士山の頭だけでなく、全体を見るためにこの山頂まで上ってきたのに。。。悔しいので、しばらく待ってみたが雲は取れそうにもないので、あきらめて下山開始(10:25)。

上りが急登だっただけに、下りは急降下。今度は富士山が進行方向に見えることになるのだがやはりだめで、結局、見えないまま棚横手山方向と富士見台方向の分岐地点まで戻ってきた(11:00)。

今度はそのまままっすぐ富士見台方向へ。背丈ほどあるカヤトの中、ひと上りして少し歩くとあっという間に富士見台(写真右上から2番目と写真下)(11:05)。でも富士山は見えない(写真右上から2番目)ので通過。

少しアップダウンはあるが、木があまりなくカヤトだけの稜線歩きは気持ちいい。北側にまた甲府盆地が見えてきた。その後、木が全くない、緩やかな裸の斜面にやってきた(写真下パノラマ)(11:20)。斜面一体がまるで芝生状態。気持ちよさそうで、横になってゴロゴロしたい気分になる。その向こうは植林されているようだがまだ成長中の低い木々の斜面となっている。でも木がないということは、ここも昔火事に遭ったということ。。。

しばらくすると、「展望台・大滝不動尊」からの道と合流した(写真下)(11:30)。展望台から戻るとき、まっすぐ進んだが、あそこで右に曲がっていたらここに着いていたということになる。この辺は倒木があちこちに目立つ(写真下マウスオーバー)。

引き続き稜線を歩き、ピークを越えたら、数人が休憩をしているポイントに到着(写真下)(11:55)。ここが甲州高尾山かなと思ったが指標はない。地図を見るとどうやらこれが甲州高尾山の中央峰の一つ手前の東峰のようだ。でも東峰のほうが1120mあり中央峰1106mよりも高い。

ふと富士山の方向を向くと、なんと富士山が雲から少し顔を出しているではないか!(写真下)この様子だともう少し見せてくれるかも。気持いい稜線をさらに歩いていくとすぐに甲州高尾山の中央峰に到着(12:00)。ここは山頂らしく、ちゃんと指標がある(写真右下)。

木の指標には「甲州高尾山1106m」とあるのだが、その後ろの木には手書きの標識がかかっていて、それには1092mとある。この違いは何だろうか。そして黒いてるてる坊主がぶら下がっている。白いてるてる坊主が晴れを願うものなので、黒いのは雨か防火を願うものだろうか。でも棚横手山のは白かった。

 


富士山が見えない棚横手山山頂(てるてる坊主)


富士見台からも富士山は見えない


稜線


甲州高尾山の中央峰

     
火事の跡(防災ポスター) カヤトの中を富士見台へ 富士見台

展望台・大滝不動尊からの道と合流(倒木)

甲州高尾山の東峰 富士山が顔を出した
なだらかな裸の斜面

 

  ▲嶮ヶ峰〜柏尾山〜大善寺〜ブドウ畑〜駐車場▼
  


甲州高尾山剣ヶ峰



気持いい稜線


ゲートから出た


ぶどう畑の中の道を歩く

 

この山頂には誰もいなかったので場所はあまり広くはないが、ここでゆっくりお昼休憩をすることにした。しばらくすると、棚横手山の途中ですれ違った6人ぐらいのグループがやってきて写真を撮っていった。他にも数人通り過ぎていった。

長い休憩を終え、歩きを再開(12:50)。いつの間にか富士山の頭からは雲がほぼ取れていた(写真一番上)。今、棚横手山の山頂にいたら、きっと富士山の全体が見えているに違いない。

すぐに甲州高尾山嶮ヶ峰(1091m)に着いた(12:55)。少し離れたところにもう一つの名前「宮宕山」の手書きの標識があり、そこにも黒いてるてる坊主がいた(写真左上)。

アンテナが何本か立っているところからいったん舗装道路に下りて渡ったら(13:00)、標識どおりまた登山道に入っていく。一旦急降下してまた上ったら、平坦な稜線を歩く。カラマツの落ち葉が赤っぽい道をさらに赤く染めている(写真左上から2番目マウスオーバー)。

このあと、また急降下が始まった。ジグザグだが急こう配なのでズルっと滑りそうだ(写真下)。この後また気持ちいい平らな稜線歩きが続き、送電線鉄塔までやってきた。ここが「柏尾山」(写真下)(14:05)。

道は鉄塔の向こうに続き、ここからまた急降下の始まり。2本のポールを使って体を支えつつ、バランスを取りながら慎重に下りていく。が、下りがなかなか終わらない。今度は長そうだ。どこまで続くのだろう。。。

ようやく指標が見えてきた。そろそろかな、と思ったら、「大善寺」の方向を示しただけの指標で、まだまだ続いた。途中でまた倒木が横たわっていた(写真下)。

膝も笑い始め、ちょっと立ち止まったとき、ちょうど目の高さにウスタビガの繭がぶら下がっていた(写真下)。実は今日も歩きながらずっと探していたのだった。それが疲れてきたこの時点で現れてくれたので、とてもいい気分転換になった。ウスタビガの繭に背中を押してもらって、鹿よけ(?)の柵のあるところまで下りてきた(写真左上から3番目)(14:35)。急降下の終わり。

ゲートから出て(写真左上から3番目)」、迎えてくれたのは、まだ葉っぱが散らずに西日に輝いている鮮やかな紅葉たちだ(写真下)。柏尾五所神社を通って、国道20号に出たら、大善寺を通り過ぎ(14:50)、途中から丘の方に上りブドウ畑の中の道を歩いていく(15:00)。

この辺一帯の広大な斜面はブドウ畑になっていて、真紅に紅葉したブドウの葉っぱが西日に輝いていて美しい(写真左下)。ゆっくり1時間かけて勝沼ぶどう郷駅に戻ってきた(16:00)。

   

カラマツ林(気持いい稜線歩き)

ジグザグ急降下 送電線鉄塔:柏尾山

長い急降下

倒木 ウスタビガの繭
紅葉がまだ残っている(柏尾五所神社)

大善寺(ブドウ畑と紅葉)

ぶどうのマンホール(飛び出し坊や)