●紅葉の向こうに奥多摩湖

 

奥多摩
むかし道

むかし道入口→槐木→いろは楓巨樹→しだくら吊橋→休憩所→水根沢→奥多摩湖
年月日 2023年12月1日
地域 奥多摩

NA

天気 晴れのち曇り
ひとこと 紅葉見頃は少し過ぎたがいたるところに絶景
 

 

   
歩いたコース  ▲むかし道南氷川入口〜槐木(トイレ)▼
  


氷川キャンプ場


真っ赤に燃えるもみじと廃線


トロッコ腺跡


きれいなトイレと槐(さいかち)木

 

11月に入っても夏日があったりと今年は秋がなかなかやってこないと思っていたら、最低温度はある程度低くなっていたためか、いつの間にか紅葉の季節になっていた。

気が付けば山では紅葉見頃を少し過ぎてしまっている。葉っぱが全部散ってしまわぬうちにと、12月の最初の日、山歩きに行くことにした。久々なので、高低差の少ない楽ちんの奥多摩むかし道を歩くことにした。この道は16年前の2007年の紅葉のほぼピーク時期に一度歩いたことがある。

ラッキーなことに,、町営氷川有料駐車場は12月1日から2月29日まで無料開放になっていた。確かに紅葉のピーク(恐らく1週間前ぐらい)は過ぎてはいる。12月に入ったからといっていきなり葉っぱが全部散ってしまうわけではないが、やって来る人はどっと減るのだろう。確かに橋から見える氷川キャンプ場の木々の多くはすでに葉っぱを落としている(写真左一番上)。

むかしみちの看板(写真下)のところで右に曲がりさらにすぐ左に曲がって民家の中をむかしみちの道標に従って歩いていく(11:10)。羽黒三田神社のそばを過ぎると次第に民家がなくなり山道となる。

この辺の紅葉はまだいい感じで、ちょうど見頃の大きなもみじの木がお日様に当たってまぶしいぐらいに赤く燃えている。その隣にはあめ色に輝くクヌギの葉っぱ。さらにその向こうには明るく輝くマンサクの葉っぱとモミジのコラボ。いきなり美しい紅葉ラインアップの演出に感動(写真左、上から2番目と写真下)!でも今回のむかし道での紅葉のピークはこれが最初で最後。

モミジの木に圧倒されて見逃しそうになったが、小河内ダムの建設資材を運ぶために敷かれていた鉄道の線路跡がむかし道に沿って走っている(写真左上から2番目)。橋を渡って少し歩くと左手に草に覆われた線路跡を見下ろすようにして歩く(写真左、上から3番目)。

その後、かつて木炭運び人の休み場としてにぎわった槐木までやってきた(写真左一番下)(11:30)。槐の木の葉っぱは見事に散ってしまっているが、前回は残っていたのを覚えている。その手前のトイレは水洗でとてもきれいでこちらの方に感動した(写真下)。

山道にハイカーが全くいないとちょっと気になるのがクマのこと。奥多摩には昔からクマはいるようだが、今年は日本各地でクマの出没数が多いのでもし出会ってしまったらと思うと怖くなる。クマ鈴を手で直に持ってチャリンチャリンと大きく鳴らしながら歩く。

ヒノキの針葉樹と紅葉の広葉樹が混ざった道を歩いていく。途中でまた廃線の高架鉄道が見えた。モミジのきれいな場所もあるが(写真下)、お日様効果がないのは残念だ(写真下)。

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むかしみち入口の看板 羽黒三田神社 ●美しいモミジの紅葉
●クヌギとモミジ ●マンサクとモミジ  

橋を渡る

廃線軌道跡(ヒノキと広葉樹の)

お日様効果のない紅葉

 

▲檜村集落〜いろは楓巨樹〜しだくら橋▼  
  

やがて集落(檜村集落)が見えてきた(11:45)。背後の山は紅葉の見頃をほぼ過ぎてしまっているが、これが見頃のころはさぞかし美しかっただろうとイマジネーションを働かせる(写真右上)とこの集落の人たちがうらやましくなる。

民家の中をしばらくアップダウンし、階段を下っていくと、広い林道に出た(写真下)。奥多摩湖までまだ7.5kmある。この広い車道をしばらく歩くと突き当りにまたトイレ(むかし道小中沢観光トイレ)。こちらは使用していないが、聞くところによるとむかしみちのトイレはすべて水洗できれいらしい。

トイレには、OPT(オピト)のポスターが貼ってあり(写真下)、奥多摩で「安心・安全・清潔な観光用公衆トイレ」を皆様に利用していただくために、情熱を込めて手作業で丁寧にトイレを清掃してくださっているとのこと。山のトイレが清潔だと安心して気持よくハイキングができるので、本当に有難いことだ。

お日様は今日はもう営業停止なのか、すっかり曇り空。その後も、1週間前にきていたら、そして晴れていれば、ここはきっと絶景だっただろう、と思われる景色が何度か現れ、イマジネーションの世界が続く。

小さな集落を通り過ぎてしばらく歩くと、白髭神社に通じる階段がある。次に現れたのは弁慶の腕ぬき岩(写真右、上から3番目)(12:30)。確かに腕が入りそうな穴があるし、面白い形をしている。下の方だけに注目するとオオカミの顔のようにも見えるのは私だけだろうか(写真右、上から3番目マウスオーバー)。その次は耳の神様。かなりの数の穴の開いた石が祀られていた。

前回歩いた時はむかし道の中で一番輝いていたいろは楓巨樹だが、今回はすでに葉っぱがかなり落ちていた(12:35)(写真右、一番下)。残っている葉っぱにだけでもお日様が当たっていればまだよかったのだが。。。

総岳の成田不動産のあと、またトイレ「惣岳公衆トイレ」が現れた。「この先、奥多摩湖までの1時間半の間にトイレが1箇所ありますが、状況により使用できない場合もあるのでこのトイレを使うようにと看板に書かれており、細やかな配慮がうれしい。

このあたりは惣岳渓谷(写真下)と呼ばれ、進行方向左手は渓谷が続く。木々の間からでも肉眼では美しい渓谷が見えるのに、写真では木々と渓谷が重なった2次元の世界しか写してくれない。しだくら橋が見えてきた(写真下)(12:50)。揺れる吊り橋を途中まで歩き、紅葉1週間遅れの渓谷の写真を撮る(写真下)。

その後、縁結びの地蔵尊、馬の水のみ場、牛頭観音様を通り過ぎ、また渓谷美が続くと、クリスマスツリーやサンタなどで飾り付けた小さな家を通り過ぎる。中にも複数の人がいて、山奥のこの家をオフィスとして使用しているのだろうか。

 


檜村集落


1週間前の絶景を想像する


弁慶の腕抜き岩(オオカミに見える)


●いろは楓巨樹をふり返る

     
赤い実 階段を下る 奥多摩湖まで7.5kmの道標

OPTがトイレをきれいにキープ

見頃には絶景だっただろう 白髭神社への階段
耳の神様(穴の開いた石) ハゼノキの実 惣岳公衆トイレ
●惣岳渓谷 しだくら橋 ●しだくら橋からの渓谷

 

  ▲道所吊橋〜休憩所〜水根沢〜奥多摩湖▼
  

紅葉の中、団体さんが行く


この先のベンチで休憩
(簡易トイレ)


●水根沢



●冬桜と紅葉のコラボ

 

虫歯地蔵尊も過ぎると、少し先に工事用の広場があり、そこにハイカーの団体さんがいるのを発見。これまでハイカーをほとんど見なかったので少し寂しかったが、これでちょっと安心。

2つ目の吊り橋(道所吊橋)(写真下)は、橋を歩くことはできなくはないみたいだが、こちらのほうが老朽化がひどいようなのでパス。お昼がまだだったので、その先の休憩所でやっと休憩をとる(写真左、上から2番目)(13:30)。この休憩所には簡易トイレが2つある。ここにもOPTのポスターが貼ってある(写真左、上から2番目マウスオーバー)。

15分ほど休憩を取ったら、ここからは上り坂(写真下)。ここまではずっと舗装された道を歩いてきた。アップダウンもそれほどなかったが、ここからは少し山らしい道になる。奥多摩湖まであと3km。

途中からもう顔を出さないと思っていたお日様がほんの少しだけ顔を出してくれた。カラフルな紅葉が生き返った。コナラの葉っぱが黄金色に輝いている(写真下)。さらに上っていくと進行方向左側に小河内ダムの柵が見えてきた。

しばらく山道を歩いていくと、足元に汚水のマンホールが!山の中の細い道ではめずらしいかもしれない(写真下)。さらに上ると見晴らしポイント(14:05)。こちらにはハイカーが数人いて、少し前に出会ったハイカーたちを待っているようだった。車も何台か止まっていたがここから国道411号(青梅街道)につながっているようだ。

引き返すように曲がっていくと小河内ダムの水面が見えた。落石注意と書かれた道を素早く通り抜けてさらに進むと、湖がさらに広く見えるようになった(写真一番上)。

さらに民家の間の狭い道を通り抜けて行くと、湖が少し近くに見えるようになった。そのあと広い車道に下りてきた。奥多摩湖まであと600mm。道標どおり奥多摩湖方面に曲がって歩いていると、後ろから、先ほどの団体のハイカーのガイドさんが沢に下りた方が景色がきれいだと教えてくれた(14:50)ので水根沢に下りてみると、紅葉と紅葉の絨毯と沢の水が織りなす、しっとりとした風景に心も癒された(写真左、上から3番目と写真下)。

この先がむかし道水根入口でこのコースは終了(15:00)。水根バス停を過ぎて、水と緑のふれあい館までやってきた(15:10)。目の前は奥多摩湖。最近ずっとからからの天気が続いていたので、水位が気になっていたが、思っていたほど低くなく、とりあえず安心。レストランで「ダムカレー」をいただき(写真下)、バスに乗って奥多摩駅まで戻っていった。

奥多摩湖バス停近くにはドウダンツツジの紅葉と冬桜のコラボが美しかった(写真左下)。

   
道所橋 ここから上りの山道 お日様が出た

●黄金色のコナラ

奥多摩町のマンホールが山の中に 落石注意の道
見晴らしポイントから あめ色のコナラ 水根沢口の道標
奥多摩湖 ●水根沢 ダムカレー