湿原の紅葉(マウスオーバーで男体山)
 
戦場ヶ原竜頭の滝→赤沼分岐→青木橋→泉門池→小田代橋→湯滝→湯ノ湖→湯元温泉
年月日2005年10月21日
地域栃木県
1490m(湯ノ湖畔)
天気晴れ時々曇り
ひとこと 滝、湿原、林、湖でそれぞれの秋を堪能
温泉奥日光高原ホテルで日帰り温泉
* 新緑の戦場ヶ原はこちらから
 

 

  ▲竜頭の滝→赤沼分岐▼
  


竜頭の滝(マウスオーバーで新緑のころ)


カラマツの林の中へ

 

戦場ヶ原付近がちょうど紅葉見頃というときに休みが取れた。久しぶりの晴れの天気は週末までもたないそうだし、この紅葉の時期、週末に日光に行くのはちょっとクレイジーなことなので、急遽、金曜日に戦場ヶ原ハイキングを決定。

東部日光駅に着いたら、湯元方面に行くバス停にはすでに長い列ができていた。平日だというのに...。幸い増発便が出たので1時間後の次の便を待つことなく、20分ほどの遅れで出発することができた。でもバスの中はぎゅうぎゅう詰め。通路も立った人たちでいっぱい。

途中少し渋滞があったものの、想定内の時間で竜頭の滝に到着(11:00)。前回来たときはみずみずしい新緑の季節(1999年6月)だった(写真左上マウスオーバー)が、今回はそのモノクロームの世界が、鮮やかな赤や黄などのカラフルな世界に変わっていた(写真左上)。

この後、滝の流れを見ながら階段を上っていく。竜頭の橋まで来ると車道を渡りここからカラマツに覆われた林の中に入っていく(写真左下)。25分ほど歩くと赤沼分岐に着く。ちなみに赤沼とは、むかしむかし中禅寺湖をめぐって男体山の神と上州赤城山の神がヘビとムカデをひきつれて戦ったという有名な伝説の中で、大ムカデの血がたまった沼のこと、だそうだ。

 

▲赤沼分岐→青木橋▼  
  

赤沼分岐をそのまま北に進むと周囲が開け、ここから先が戦場ヶ原。木道の上を歩く。晴れ時々曇りというよりは曇り時々晴れの天気なのに、右手遠くに男体山や太郎山がその姿をくっきり見せてくれているのがうれしい(写真右上)。

一面に続く草紅葉と、その向こうのシラカバやカラマツ林、そして男体山、真名子山、太郎山などの山々が織り成す景色は圧巻だ(下のパノラマ)。

進行方向左側に流れる湯川沿いでは、黄金色のカラマツや真っ赤なガマズミの実などが絵になるような景色を作り出している(写真右中央)。ほとんどのカラマツは黄金色に輝き始めているが、黄緑色から黄金色に変わりつつあるものもあり、これまた色合いが美しい。ミズナラの木々も赤く紅葉している(写真下)。

木道から4、5mしか離れていないところに数頭の鹿がいる!前回この湿原を歩いたときには、ずっと遠くにいる鹿のおしりを望遠鏡で覗くことしかできなかったのに、今回は目の前に!しかも人間を全然恐れていない。

やがて湿地が現れる。「谷地坊主」の説明が以下のようにある。「丸くもりあがった草の株がちょうど坊主頭のように水面から出ている。これは、スゲの仲間が株をつくっているものでこうと呼ばれ、水位が変動するため、体が水につからないようにしている」。

逆光の方向にカメラのフレームを向けると、キラキラ輝く沼にその「谷地坊主」がポツンポツンと顔を出し、赤い草紅葉のなか白いススキが白く輝き、遠くのカラマツ林と山がこの風景を完璧なものにしている(写真一番上)。決まりすぎる美しい景色がここにも、あそこにも...。感激の連続。
やがて戦場ヶ原の中央あたりにある青木橋(写真右下)に着く。

 


太郎山(マウスオーバーで男体山)

湯川とカラマツ

青木橋

▲山々のパノラマ▼
   スクロールしない場合はブラウザ右上の「設定」で「Internet Explorerを開く」をクリック 
   


黄緑色から黄金色へ変わるカラマツ


真っ赤に熟したガマズミ属のカンボクの実

紅葉したミズナラの木

鹿が木道のすぐそばに

湿原の紅葉

湿原の紅葉

 

 ▲青木橋→泉門池→湯滝→湯ノ湖▼
  

泉門池(マウスオーバーで小田代橋)

湯滝(マウスオーバーで新緑のころ)

湯滝の上からの眺め
 

青木橋を渡ると、小さな木立の中を何度か通り抜け、泉門池(写真左上)に着く。ここは戦場ヶ原が湖だったことを示す小さな池。この地点で広大な湿原は終わり。

この後すぐ小田代橋を渡ると林の中に入っていく。湯川に沿って湯ノ湖まで少しずつ標高を上げながら歩いていく。これまでの広大な湿原が演出する秋とは異なり、木々が葉っぱの色の鮮やかさと美しさを競演する、まさに秋のクライマックス部分に突入した感じだ(写真下)。

30分ぐらい歩くと、水の流れる音が次第に大きくなり、湯滝(写真左中央)に到着。2条に分かれて優雅に落ちる竜頭の滝に比べ、湯滝のほうは豪快で迫力満点.。周囲の美しい紅葉との対比がおもしろい。階段を上って行き滝を上から長めることもできる。水しぶきを立てて落ちていく滝の向こうには紅葉した木立が遠く向こうの山まで一面に広がり、これまた圧巻(写真左下)。

滝とは反対側に少し歩くと、そこには昔三岳の噴火で湯川がせき止められてできた湖、湯ノ湖が待っている。紅葉の見頃はほんの少しだけ過ぎているようだが、まだまだいける。今度は静かな湖とその周囲の鮮やかな紅葉が織り成すすばらしい景色(写真一番下パノラマ)に感動。湖沿いに歩きながら、何度かデジカメのフレームに納めたい景色に遭遇したが電池切れとなり撮影不可。残念。
湯ノ湖の西岸を歩いて湯元温泉に到着。3時間のハイキング終了。

今回のハイキングは、優雅な滝、広大な湿原、林の中、豪快な滝、そして静かな湯ノ湖で、それぞれ個性豊かな秋の演出を楽しむことができ、感動の連続だった。

この後、奥日光高原ホテルの温泉(源泉をそのままひいた純度100%のにごり湯)に入って、東京に戻っていった。

 
紅葉のクライマックス
   
   
   
 
湯ノ湖