憩いの森の園地からの三ツ峠山(曇りから晴れへ)
 
三ツ峠山
(表参道)
憩いの森の園地→達磨石→八十八大師→三ツ峠山(開運山)→木無山→御巣鷹山→往きの逆
年月日2007年5月3日
地域河口湖
1785m
天気晴れ
ひとことみごとな富士山、すみれストリート
温泉野天風呂『天水』
 

 

  ▲憩いの森の園地〜達磨石▼
  


憩いの森の園地

達磨石(松の多い道)

 

駐車した憩いの森の園地(写真左)で登山の準備を始めたころは空一面に雲が広がっていた(写真上マウスオーバー)が、みるみるうちに雲が消えてなくなり、準備が完了したころには天気予報どおり澄み切った青空が広がっていた。遠くに見える、らくだのコブを3つ並べたような三ツ峠も青空をバックに「早く来て!」と呼びかけてくれているようだ(写真上)。

この園地にはまだサクラやモモの花が残っている。同時にハナミズキも満開(写真左上)。ドウダンツツジも咲いている。

最近は低山しか歩いていないため、今回は三ツ峠登山口バス停から西面を登ろうか(所要時間:約2時間)と思ったが、やはり充実感と満足感を味わいたいので表参道のコースを選んだ。このコースは、三ツ峠駅から歩くと山頂まで4時間かかるので、三ツ峠駅からこの園地までの車道歩き約1時間分をスキップして、ちょっとばかり楽をさせてもらうことにする。ゆっくり歩いても必ず山頂に着くから大丈夫と自分に言い聞かせて出発(8:00)!

15分足らず歩くと登山口に着く。標識の矢印どおり、そこから車道を離れて左側の登山道に入り、沢を渡って少し登るとすぐに達磨石(写真左下)に着く(8:17)。左に曲がらないでそのまま車道を歩いても結局は同じところに出るが、達磨石のところは通らないので注意が必要。

 

▲達磨石〜八十八大師▼  
  

ここから八十八大師までの急登(650mの高度差)を考えると少々気が重くなるが、道がジグザグになっているので思っていたより楽なようだ。

さらに登山をいっそう楽しくしてくれる頼もしいお供を発見。それは道の両側に咲くスミレたち。美しい花びらを大きく開いて微笑みながら我々を応援してくれている(ように見える)。どこまでも続くこのスミレストリートには、やはりタチツボスミレが圧倒的に多いが、それ以外のスミレを探すのもまた楽しい。あっ、葉が深く切れ込んでいるエイザンスミレ見いつけた!この赤紅色の大きなスミレは何?(アケボノスミレ)などなど(写真下)。

また、澄み切った青空となった今日は道中富士山と一緒、というなんともラッキーなご褒美付き。やはり富士山が見えるか見えないかで気分は全然違う。木々の隙間から富士山が姿を現した。今日の富士山はくっきり富士山なので、頂上にたどり着くまでもつかどうかを心配する必要もないようだ。スミレと戯れ、富士山を拝み、萌え木に囲まれ、なんとも幸せな山歩き。

「大曲り」(写真右中央)の広場(8:50)で左に大きく曲がって登っていくと、「股のぞき」(写真右中央マウスオーバー)という尾根上に出た。この意味を自分なりに解釈して、股から富士山を覗いてみた(写真右下マウスオーバー)が、やはり逆さ富士は落ち着かない(後から、二股に分かれた赤松の木の間から富士山が見える地点だと判明)。

スミレばかりに気をとられていたが、ふと足元に松ボックリがたくさん落ちていることに気付く。確かに周りを見渡すと松の木が多い。場所によって松ボックリの大きさや形が違うことから(写真下「さまざまな木々」の右マウスオーバー)、その辺に育つ松の木の種類が違うことがわかる。

急登と平坦な道を何度か繰り返して、八十八大師に到着(10:00)(写真右下)。説明板には「現在八十一体が数えられ、仏像のお顔は全部異なっている。石の材質は、俗に「ひえ石」と言われる水成岩の一種であるが、この付近からは産出しない。麓から、あるいはよそから山越えをして運ばれたものかは不明である。その苦行の程はそのまま信仰の厚さを示している」とある。

 


富士山と松とキブシ(岩の多い登山道)


大曲り(股のぞき)


八十八大師(逆さ富士)

   
美しいスミレたち 
タチツボスミレアケボノスミレエイザンスミレ
    
 さまざまな木々 
ブナサクラキブシアートな松の木(松ボックリ)

 

 

八十八大師〜山頂
  


落石注意の標識がいっぱい(崩落地)

屏風岩

山頂(アンテナだらけの開運山)

 

そろそろロッククライミングで有名な屏風岩が進行方向に見えてきた。この辺は、崩落地のようで、「落石注意」の標識がたくさんつけられている(10:07)(写真左上)。注意しながらさくさくと通り過ぎると、やがて屏風岩の真下を歩くようになる。

「一字一石供養塔」と「神鈴権現様」の標識を通り過ぎると、垂直にそびえ立った岩で実際にロッククライミングをしている人たちを発見(10:25)(写真左中央)。あのNHKドラマ『氷壁』で見た、穂高の屏風岩でのロッククライミングのシーンは、ここで撮ったそうだ。思わず実際にロッククライミングしている人たちのカルビナを見てしまう。よく見ると、かなり年配の方がやっているようだ。私は怖がりなのでロープとカルビナに自分の命を預けて岩を垂直方向によじ登る勇気はない。自分には景色を楽しみながら登山道をのんびり歩くほうが性に合っているようだ。

やがて、岩の向こうの山の上に小屋が見えてきた。木枠が埋められた歩きにくい階段を一気に登りつめると山小屋『四季楽園』の前に出た(10:40)。ここから、アンテナがいっぱい立っている山頂(写真左下マウスオーバー)までもう少し。少し休んだ後わくわくしながらザレた滑りやすい斜面を登ること10分足らずで到着(写真左下)(10:57)。そこには富士山をはじめ、その西側に御坂山塊、そのずっと奥には雪をかぶった南アルプスの山並みなどなど、すばらしい展望が待っていた(写真下パノラマと一番下の写真)。北側は残念ながら雲がかかっていた。

三ツ峠とは、開運山、木無山、御巣鷹山の3つのピークの総称であり、三ツ峠山の山頂は、具体的には3つの山の最高峰である開運山の山頂(1785m)である(写真左下)。大展望を楽しんだら『富士見山荘』まで下りてきて、『四季楽園』と『三ツ峠山荘』の間にある気持ちいい広場(写真下右上)で富士山を見ながらお昼を食べる。

   
山頂からの富士山
   
木無山と御巣鷹山  
  

この後、せっかくなので他の2つの山頂もめざす。『三ツ峠山荘』を通り過ぎてなだらかなカヤト道を歩くこと10分弱。木無山山頂は意外にも草原状の平坦地にあった。山頂に来る途中、バッコヤナギの木(お花畑ボタンクリック)のところから谷に突き出た崖に出ることができる。好奇心から崖の端っこまで行ってみる。ほんのちょっとだけスリルを味わえる。

『四季楽園』まで戻り、今度は逆方向にある御巣鷹山をめざす。山頂まで車で来られる道(だが舗装されていなくてデコボコがひどい)を少し歩き、途中で御巣鷹山方面に曲がると草原に出る。地図によると真正面に見えるアンテナの立った山がそれ。実際登ってみると、頂上は電波施設で占領されており山頂の標識もなく、そこが本当に御巣鷹山かどうか不安になったが、後から御巣鷹山であることを確認した。どおりでここまで来る人は少ないようだ。

三ツ峠を構成する3つの山の頂上をすべて制覇して満足感と充実感に満たされたら、後は下山のみ。下山時も少し霞んできたがまだ営業中の富士山とまだま全開のスミレ(途中から)がお供してくれた。

 


木無山山頂(お昼を食べた広場)

アンテナのある山頂が御巣鷹山(デコボコ道)

   
    
『四季楽園』の看板犬(『四季楽園』)『三ツ峠山荘』の看板犬下山途中に出会った犬四季楽園からの階段(崖)
   
三ツ峠山頂からの富士山(左端に見えるのは山中湖)
 
 翌日、河口湖をサイクリングで一周しました。河口湖から見えるさまざ風景を撮ってきました。